今回は雑餉隈駅から徒歩2分の場所にある「甜甜印象(てんてんいんしょう)」に伺いました。
甜甜印象は福岡では珍しい、中華スイーツ専門店。本場中国のスイーツを日本人にもっと知ってほしい!という思いから2年前にオープン。日本人が食べやすいようにアレンジされた中華スイーツを食べることができます。
甜、という漢字は甘いものを指し、そんな中国の甘いものを印象づけることで、いつものお菓子の選択肢の一つとして中華菓子が選ばれるようになれば、と店主の古賀さん。最近では県外や海外からのお客さん、そしてリピーターの方も多いのだそうです。
パイナップル100%!濃厚なパイナップル月餅
まずは一番人気というパイナップル月餅を紹介します。かわいいパイナップルの形をした月餅は一口齧るとサクッとしていてクッキーのようなザクっとした食感。中には100%パイナップルで作られたという濃厚なパイナップルあんが入っています。
一般的に月餅はラードなどが使われ、機械で生産されています。そのため消費期限も2〜3ヶ月と長くなっています。一方、甜甜印象では賞味期限は2週間ほどと、一般的な月餅と比べると短いものの、安心安全、手作りのおいしさを味わってほしいということから全ての月餅が手作りされています。
種類豊富な月餅の数々
店内では現在9種類の月餅が販売されています。ギフトボックスもあり、掛け紙とかけゴムもわざわざ中国から買い付けているのだそうです!
月餅は見た目もかわいく、それぞれ印象が全く異なります。ひとつひとつみてみましょう!
月餅の定番「小豆くるみ月餅」はミルキーな生地に小豆のあんこ、アクセントにくるみが入っています。昔中華街でいろんな月餅を食べ比べたことがありますが、正直脂っこく、あまりいい印象はありませんでした。しかし、日本人向けにアレンジされていることもあり、「月餅ってこんなにおいしいの!?」と衝撃を受けました。
「抹茶五仁月餅」は生地に八女の抹茶が使われています。中にはナッツやクコの実などの素材をたっぷり使った贅沢なあんこが入っていて、ムギュ、ザクッ、カリッと食感も味わいも楽しい月餅。ほろ苦い生地と相性抜群です。
新感覚の「珈琲月餅」はエスプレッソを使った月餅。香り高いコーヒーあんに入ったアーモンドの組み合わせがたまりません。コーヒー好きにはぜひ食べてほしいおすすめの一品。
女性に人気というのが「桂花紅茶月餅」。アールグレイを練り込んだ生地にキンモクセイが使われた香り高いあんこで、ほっと一息癒される月餅です。
「博多あまおうとサンザシ月餅」は季節限定の月餅。中に入っているのは福岡県三潴郡のいちご農家・池上農園さんのいちごピューレが使われたあんこ。中国でよく使われる、サンザシというフルーツのレモン煮も一緒に混ぜることで、いちごの甘い香りを感じながらも、さっぱりとした月餅に仕上がっています。
さらにピンクがかわいい「ベリー&ベリー月餅」はクランベリーとクコの実を使った月餅。甘酸っぱさを白あんがまろやかに包み込みます。中のあんこもうっすらピンクで、通年商品ではありますが、春にぴったりの月餅です。
春満開!桜の中華菓子
お店に入ってすぐに目に入ってきたのがこの可愛らしい桜のお菓子たちでした。
一つ目は「桜花酥(おうかす)」というパイ生地のお菓子。パイ生地の中には桜の塩漬け入りの自家製あんこが入っています。このお菓子は中国で桜の時期にだけ食べられる工芸菓子で、バターを使い、何層にもかさなっています。
そして、こちらも桜の形がかわいらしい月餅「さくら杏仁月餅」は白あんに純杏仁粉と桜の塩漬けが入っていて、春を味わえる一品となっています。もともと月餅は、中秋の名月の際に食べる習慣のある月餅。お供物としての文化から最近では「相手の幸せを願って贈る贈り物」として使われているのだそうです。こんな素敵なお菓子を日本でもっと広めたい!と、一つ一つ手作りで作られる甜甜印象の月餅は大事に作られたんだな、と愛を感じられます。
選ぶ時間、相手の喜ぶ顔を想像する時間、この月餅がもたらしてくれる全ての時間が愛おしく感じられる、まさに魔法の月餅。自分用に、そして、大切な人への贈り物として、使ってみてくださいね。
店舗情報
甜甜印象
住所:〒812-0883 福岡県福岡市博多区南本町2丁目4−10[map]
営業時間:12:00〜17:30
TEL:092-558-8227
定休日:火、水
駐車場:なし
Instagram:@ten_ten_insho
https://www.instagram.com/ten_ten_insho/