小さなカフェつき

山道の奥にある古民家カフェ「小さなカフェ つき」。現代に蘇った昭和の田舎の民家!【糟屋郡須恵町】

いつの時代でも「カフェ」という存在は人々をトリコにします。近年のSNS人気も相まって、おしゃれなカフェ巡りを楽しむ女性も多い中、にわかに脚光を浴びているのが「昭和レトロな喫茶店」。中年以上の方はノスタルジックを感じ、若者にとってはおしゃれなカフェにないレトロ感が斬新だと感じるんだそうです。そこで福岡に今なお現存する「昭和レトロ喫茶店」をピックアップしてご紹介していきたいと思います!

道に迷うことなかれ!「小さなカフェ つき」の道順はこちら

 

今回ご紹介する「小さなカフェ つき」は、軽自動車や小型車でのアクセスがおすすめ。

糟屋郡須恵町の住宅街の一角に、突如現れる黄色くて丸い小さな看板。この看板を左手に見ながら道を直進しましょう。

 

 

すると木々が生い茂る二股の道が現れます。ここは誘導看板に書いてあるように「右側の道」を直進してください。

 

 

さらに細い砂利道が続きます。途中の道幅は狭いため、ゆっくり進んでください。

 

 

すると行き止まりの先に木製のゲートが現れます。その先にある建物こそが「小さなカフェ つき」です。

 

ちなみに須恵町ではコミュニティバスも運航されており、バスで行く場合は「城山東バス停」下車後、徒歩で15分ほどで行けますよ。

 

入店前からワクワクするポイントが満載!

 

こちらがお店の外観。まさに「昭和の田舎の民家」といった佇まいです。

 

 

すだれがおろされた軒先には干し柿や古い防災バケツなどが吊るされています。

 

 

エントランスには色とりどりの草花や、古いレトロな缶の傘立てがあります。

入口には段差があるので入店時にはご注意ください。

 

 

こちらは屋外席。まわりには田んぼと里山しかないので、天気の良い日には思いっきり自然を満喫できますよ。

 

 

敷地内に植えられたみかんの木には「カラスが食べたら食べごろです」の木札が下げられていました。

 

 

店内のイメージは「昔の田舎のおばあちゃん家」

 

ガラガラと引き戸を開けて入店すると、いきなり土間が出現します。こちらで履物を脱いで小上がり席へとお邪魔します。

 

 

茶箪笥や竹かごや絣の着物などであふれる店内は、まるで昭和の民家にタイプスリップしたかのよう。

 

 

隣にはちゃぶ台と絣の座布団が据えられた畳部屋もあります。半端ない昭和感です。

 

 

薄暗い空間をレトロな形のライトがぼんやりと照らしています。

 

 

入り口横のテーブル席のみ靴を履いたまま利用できます。席のまわりには味のある骨董品の数々が飾られています。

 

レトロすぎるアイテムがいたるところに点在

 

店内のいたるところに店主が長い年月をかけて集めてきたレトロなアイテムが飾られています。

ちなみに写真中央右側にある黒電話は今なお現役とのこと!

 

 

「サザエさん」や「三丁目の夕日」などのコミック本も並んでますよ。

 

 

これを知っているという方はおそらく50代以上の方ではないでしょうか?

実はこれ、昔の駄菓子屋さんで良く見かけられたガラスのショーケースなのです。

 

 

寒い季節は入口横のストーブが大活躍。ちなみにストーブの上に置かれた窯の中ではおいしそうな焼き芋が作られておりました。

 

 

かなりの年代物の掛け時計。今なお現役で毎日12時になると「ボーン、ボーン」と懐かしい音を立ててくれます。

 

 

店主の長年の夢を実現させた空間

店主の川原さん。恥ずかしがりやさんなので、横向きで撮影させていただきました。

 

店主を務めるのは川原さん。長年お仕事と家事育児を両立させ、二人のお子さんが成人したことを機に、長年の夢だった「カフェ開業」を目指すことに。

 

物件探しをしていたところ、かつて弓道場として使われていたこの古民家と出会い、店内の改装を経て、2009年4月に「小さなカフェ つき」を開業されました。

 

都会では味わえない昭和ノスタルジックな空間と、手作りの素朴なメニュー、そしておしゃべり好きな川原さんの温かい接客が話題となり、今に至ります。

 

 

レトロな空間で味わうのは、やっぱり昔懐かしい味

 

絣のブックカバーに覆われた手書きのメニューブック。

フードメニューは定番のハンバーグやチキンカレーなど馴染みのある構成になっています。

 

 

今回いただいた「レトロオムライスセット」は食後のドリンク付きで1,150円。

コロナ禍の時には提供を控えていたそうで、このたびようやく再登場したメニューです。

 

昔ながらの素朴なビジュアルのオムライス。添えられた野菜はできるかぎり地元産のものを使用しているそうです。

昭和時代の給食のような金属製のトレイで提供されるのもポイントですね。

 

 

スプーンを入れると中からチキンライスが出現。卵とケチャップをうまく絡めていただきます。ザ・オムライスといった昔懐かしい味を堪能できます。

 

 

食後のデザートにおすすめの「ぜんざい」はお茶と梅干し付きで450円。

甘さは控えめで、寒い日は体もぽかぽか温まる一品なのです。

 

 

今回ご紹介した「小さなカフェつき」は、いわゆる「昭和レトロ喫茶店」とは一線を画したお店。昭和中期~後期の文化を肌で感じてみたい方にはぜひともおすすめしたいお店です。

 

のどかなロケーションの中にある古民家で、座布団に座り、素朴な料理を楽しむひとときは、きっと都会の喧騒に疲れた心を癒してくれることでしょう。

 

 

小さなカフェつき

住所:福岡県糟屋郡須惠町大字須恵43-2

営業時間:11:00〜18:00 

※終了が早まる場合があります。

電話番号:092-934-1174

定休日:水曜日

Instagram:@cafetuki0426(https://www.instagram.com/cafetuki0426/)

 

 

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ライター
久原茂保
2001年より福岡発のカフェ情報サイト「CAFE@TRIBE(カフェ・トライブ)」を開設。以来、20年以上に渡り福岡県を中心に数多くのカフェを訪れ、日々取材活動に励んでいる。近年はカフェアドバイザー業やカフェのリブランディング、カフェプロモーションなどカフェ業界の知見とネットワークを活かしたオンリーワンな事業を展開中。グラフィックデザインやWEBデザイン、広告コンサルも。

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