思い出のパン
思い入れのあるパン。そういうの、皆さんにもあるかと思います。
幼い時、あのパンが好きでねぇ、とか。パン嫌いだったのに、ベーグル食べたら好きになった!とか。お母さんが作ってくれた、お弁当のサンドイッチもね、良いですよね。それらはやはり、思い出のパン。と言えそうです。
では、思い入れのあるパン、、、となると、、、?
まず、「思い入れ」というのが、辞書で引くと「深く思いを寄せること。執心。」とあります。深く思いを寄せるパン。 それを考えたときに、私のふっと心をよぎったのは、ルーツさんのカンパーニュ、でした。
THE ROOTS neighborhood bakery(ザ・ルーツ・ネイバーフッド・ベーカリー)さんは、福岡市中央区薬院にあるお店です。大通りから少し入った、黄色い看板が目印の小さなお店ですが、薬院大通駅からも近く、都心からのアクセスにも便利な立地で、いつもお客様で賑わっています♪
ルーツさんとの出会いは、もう何年前になるのでしょうか。お店ができたばかりの頃ですから、7年くらい経つのでしょうね。 時が経つのは早いなぁ、、、苦笑
あの頃の福岡は、今ほどパンブーム的な雰囲気は無くて。 「ハード系のパン」の出始め、と言っても、どちらかというと、セミハード位のモチモチしたパンが主流のように感じていました。そんな福岡に、ガチの、ゴリゴリの、ハード系の風を吹き入れてくれたのが、ルーツの三浦シェフでした。
でも、当時、ご本人にもかなりの葛藤があったと思います。うどんも「柔い(やわい)」福岡で、モチモチパンが流行っている福岡で、アンパンやメロンパンを置かずに、まっ茶色な硬〜いパンが受け入れられるのか? と。三浦シェフとのやりとりは、長くなり過ぎるので割愛致します(話し始めると止まらない方なので(笑))。
「お客様が来なくて、、、」と悩まれることもありましたが、今となっては、福岡のパン屋さんと言えば!しかもハード系ならルーツ!なんならサンドイッチもルーツ!甘い系もルーツ!と名前が挙がるほどの地位を確立されました。ほんとうに(勝手に)我が事のように嬉しく思います。
私自身、名古屋や関東住まいを終えて福岡に戻り、「ああ、本格的なハード系のパンが食べたいよぉ、、、」と切実に感じていたので、ルーツさんの「計り売りカンパーニュ」に出会えた時は、まさに狂喜乱舞。そう、このガッシリしたクラスト(外皮)!モチモチとは違う、みっしりとした密度のあるクラム(内生地)!小麦の甘味溢れる中にも、発酵を感じるほのかな酸味!これを食べたかったんだよー!と。
今でもルーツさんのカンパーニュを見ると、あの頃の「パンに、ただただ真っ直ぐだった、不器用だった」けど「ほんとうに純粋に、パンが好きだった」自分を思い出すんですよ。こんな風に書くと、今が汚れているみたいですが(笑)。
ある日、久しぶりに食べたカンパーニュは、あの頃のものよりも、少し軽めに、ハード系好きさん以外の方でも食べやすくなっていて。それは、7年前とは違って、ご結婚されて、パパになった三浦さんの「守るものが出来た人の、強さと優しさ」を感じる仕上がりに変わっているように感じました。
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大きく焼かれたカンパーニュは、グラム売りして下さいますので、一枚からでも購入可能♪
計り売りの仲間たちも増えました。
こちらは、クルミやドライフルーツたっぷり!具沢山でワインにも合います。ルーツさんのパンは、基本的にお酒に合うものが多い♪ ちなみに我が夫は、明太フランスはルーツさんのが1番すき(1番お酒に合う)と言っております。
店舗情報
THE ROOTS neighborhood bakery
住所:〒810-0022 福岡県福岡市中央区薬院4丁目18−7[map]
営業時間:9:00〜19:00
電話番号:092-526-0150
定休日:月曜日
Instagram:@therootsbakery
https://www.instagram.com/therootsbakery/