「玄界島」について
今回ご紹介する「玄界島」は、玄界灘に浮かぶ島です。
最高海抜約218メートルのお椀をふせたような形の島で、周囲は約4キロ、徒歩で約1時間で1周できる大きさとなっており、手軽に観光できるスポットとしても親しまれています。
主に漁業が生業とされており、約700人の島民が暮らしています。
2005年の福岡県西方沖地震では家屋の約7割が全半壊するなど多大な被害を受けましたが、2008年に復興事業が完了。今まで課題であった斜面を解決するためエレベータ設置などの様々計画が行われ、約3年で新しい玄界島へと生まれ変わったそうです。
また、意外と知られていないのですが、住所は「福岡市西区玄界島」となっており、実は福岡市内なのです!
出典:https://genkaijima.com/info/
玄界島までは定期船で約35分。快適な船旅を楽しもう♪
玄界島へのアクセスは福岡市営渡船の定期船で。乗り場はベイサイドプレイス博多埠頭です。
ベイサイドプレイスの建物に入り、一番奥まで進みましょう。
こちらが福岡市営渡船の乗船券売り場。自動券売機で購入します。
料金は片道が大人870円、子供440円となっています。
※2024年7月現在の料金です。
博多〜玄界島航路は1日7往復が運行されており、所要時間は約35分となっています。
事前に調べた情報によると、玄界島には食事が取れる場所がほぼありません。
ですので、食べ物や飲み物は乗船前にベイサイドプレイス内で購入されることをおすすめします。
今回筆者はベイサイドプレイス内にある「もちもちベーカリー」さんでパンを購入することにしました。某有名YouTuberも来店したという人気のパン屋さんです。
ハイ、こちらが購入したパンの数々。人気の明太フランスやあんバターサンドなど全4品。
「それにしても買いすぎだろっ!」とツッコミが入りそうですが、これはベイサイドプレイス内のお店で1,200円以上購入すると、提携駐車場の駐車料金が1時間無料になるというサービスがあるからなんです。
そうこうしているうちに乗船時間がやってきました。今回乗るのは「みどり丸」という船です。
船内は広々!しかもめちゃくちゃ綺麗です!椅子も座り心地が良く、テレビまで完備されています。陸地からさほど距離も離れていないので、携帯の電波も問題なく入ります。
椅子に座って先ほど購入したパンを食べつつ、窓の外に流れる博多湾越しの景色を楽しんでいると、あっという間に玄界島に到着!快適すぎる船旅でした。
下船するとそこはもう玄界島。写真で見たお椀をふせたような形の山が目の前に広がっています。
建物の壁面には巨大なお魚の壁画が。漁業を生業としている玄界島らしいですね。
そばには玄界島マップがありました。島内の観光名所が一覧になっており、これを見ながら散策することができますよ。
玄界島の釣りスポットと釣れる魚
それでは、改めてGoogleマップで玄界島全体を見てみましょう。
玄界島は福岡市内有数の釣りスポットで、1年を通じて様々な魚が釣れます。
島の南側は港と住宅地となっており、それ以外の場所は草木が生い茂る山間部となっています。
釣りは島全体でできますが、岩場や断崖など危険な場所も多く、注意が必要です。
南側の港の東西には足場も良い防波堤が伸びているので、安全に釣りを楽しむならこの防波堤が良いでしょう。
なお、玄界島の公式サイトでは、釣り場と季節ごとの釣れる魚が公開されていますので、事前にチェックしてみてくださいね。
画像出典:https://genkaijima.com/fishery/
玄界島での釣りの注意点
まず、玄界島には釣具店がありません。竿やリールはもちろん、エサや氷など釣りに必要な道具は全て福岡から持ち込む必要があります。
くれぐれも忘れ物がないよう、準備は念入りにしておきましょう。
また、島民の多くが漁業を生業としているため、漁業関係者の邪魔にならないよう配慮も必要です。防波堤に注意事項が掲載されていますので、ルールやマナーを厳守しましょう。
東側の防波堤
定期船の発着所から東側へ5分ほど歩くと、コの字形をした防波堤が伸びています。
防波堤はさらに二手に分かれ、一方は沖の防波堤に向かって伸びています。
そしてもう一方は定期船の発着場の南側まで伸びています。先端部分は船の往来が多いので注意が必要です。
ご覧ください、この透明度。とても福岡市内とは思えないエメラルドブルーの海です!カタクチイワシが群れをなして泳いでおりました。
西側の防波堤
反対側までぐるりと歩き、西の防波堤にやってきましたが、こちらは防波堤に巨大な消波ブロックが敷き詰められており、かなり危険を伴うエリアとなっています。ライフジャケットなどの装備が必須です。
消波ブロックが延々と続きます。すぐ沖には大机島・小机島という2つの島があり、その先には糸島半島の先端部分(西浦)が見えます。
防波堤をそのまま進むと、小さな砂浜が現れます。ここは「イタチぐら」と呼ばれており、昔イタチが沢山住んでいたことで名付けられたそう。
現在は海水浴スポットとしても親しまれています。
イタチぐらのそばにあったコンクリートの広場。よく見るとヘリポートでした。緊急時には島と陸地を繋ぐ大事な要所となります。
玄界島を散策してみました
玄界島は周囲約4km。徒歩で1時間ほどで一周できるそうです。
しかしこの日の福岡市は最高気温37度の猛暑日。日陰すらない状態で1時間も歩くのは危険との判断で、島の南側だけをちょっぴり散策してみました。
島に2つある神社のうちのひとつ、「小鷹神社」。
この神社も福岡西方沖地震で鳥居が崩落し、神殿が傾くといった壊滅的な被害を受けたそうですが、多くの方々からの支援を受けて復旧したんだそうです。傍にはその感謝の思いを込めた石碑も建てられていました。
こちらは島内唯一の購買店「アイランドポート」。
食べ物や飲み物などを購入することができますが、営業時間は午前中は9:30〜12:30、午後は15:30〜17:30、そして水曜日は午前中のみの営業となっているので、時間に合わせてピンポイントで行くようにしましょう。
そのそばには島内唯一の郵便局「玄界島郵便局」もありました。
せっかくなので、島内の一番目立つ建物「玄界小中学校」まで行ってみることに。そのためには、急斜面に設置された階段を登らないと辿り着けません。
炎天下での急斜面の階段はなかなかキツイものがありました(汗)
しかし、キツイだけではありません。階段の所々にはベンチが設置されており、ここから玄界灘越しに志賀島や海の中道、糸島半島を一望できるんです!素晴らしい眺めのおかげで疲れも一気に吹き飛びます!
そしてここが目的地の玄界小中学校。震災を機に立て直されたらしく、綺麗な校舎が印象的でした。
そして玄界小中学校からの眺望がこちら。先ほどの階段のベンチよりさらに高い位置なので、より遠くまで眺めることができます。まさに絶景のひとこと!
炎天下で歩き疲れてヘトヘトになりつつ、定期船の待合所に戻ってきました。
待合所にはクーラーや自動販売機が完備されていて、かなり快適でしたよ。
ということで、今回は玄界灘に浮かぶ「玄界島」をご紹介させていただきました。
玄界島は釣り人だけでなく、散策するのにもおすすめの島。福岡市内でありながら、片道わずか870円でちょっとした旅行気分も味わえますよ。
この記事を参考に、ぜひ行かれてみてくださいね!
玄界島
住所:福岡市西区玄界島
アクセス:ベイサイドプレイス博多ふ頭から福岡市営渡船(玄界島行き)で約35分。料金は片道大人870円/子供430円
玄界島 公式サイト:https://genkaijima.com/