今回ご紹介するのは、ご存じ”福岡市民のオアシス”「大濠公園」
過去4回に渡ってお送りしてきたこのコーナーですが、今回ご紹介するのは初の「淡水釣り」です。
しかも場所は福岡市民のオアシスでもあり、福岡有数の観光地である「大濠公園」でございます!!
軽く説明しますと、大濠公園は福岡市の中心地に位置する、大きな池を囲んだ周囲約2kmの都市公園。普段はジョギングや散策を楽しむ多くの人々が利用しているほか、福岡市内有数の観光名所としても知られています。
その歴史を紐解くと、かつてこの場所一帯は「草ヶ江」と呼ばれる入り江で、博多湾に続いていたそうです。
やがて筑前福岡藩初代藩主となった黒田長政により、入り江の一部が埋め立てられ、福岡城の外堀になったんだとか。
その後、様々な変遷を経て、昭和4年に公園として開園し、現在に至ります。
こちらが公園の全体図。便宜上横型になっていますが、方角的には右手が北、左手が南です。
ひょうたん形の池には「柳島」「松島」「菖蒲島」という三つの島があり、それらが道と橋で繋がっており、「中の島」という総称で呼ばれています。
「大濠公園」での釣りは「魚釣り許可区域のみ」OK!
まずGoogleマップで全体を見てみましょう。
こうして見ると、いかに都市の真ん中にでっかい池があるのかが一目瞭然ですね。
さて、ここで本題なのですが、「大濠公園で釣りをしてもいいのか??」という点。
「観光名所だからさすがにダメなんじゃないの?」
「釣りしてたら怒られるのでは?」
「スワンボートに当たったら大変なことになるのでは?」
結論から言いますと…「大濠公園は釣りOKです!!」
ただし!どこでも釣りをして良いというわけではありません。
下図の「魚釣り許可区域部分でのみ」釣りを行うことが出来るのです。
画像出典:https://www.ohorikouen.jp/guide/
こちらの地図だと右手が南、左手が北の方角になります。
赤い線で表記されているように、南東部の一部分だけ釣りが出来るようになっています。
場所としては「福岡市美術館前の一部分」「日本庭園前の一部分」「菖蒲島の東側」「松島の南東側」の4箇所のみとなります。
さらに、釣りに関しては、下記のルールが設けられています。
<大濠公園での釣りのルール>
■ 魚釣り許可区域以外での釣りはできません。
■ 「投げ釣り」は、危険ですのでお控えください。
■ 釣り糸・針等は必ずお持ち帰りください。
■ 他の来園者の迷惑にならないよう、又、安全に十分注意してください。
ただし、よーく読んでみると、極めて当たり前のことばかり。
ですので、ルールとマナーを守れば大濠公園でも釣りが楽しめるというワケなんです!
池の歩道を歩いていると、このようにしっかりと看板に「釣り禁止区域」と「釣り許可区域」が表示されています。
こちらも同じく。このようにしっかり表示されていると、気を使わずに釣りができるので釣り人にとっては安心できますよね。
ちなみにスワンボートで行けるエリアは釣り禁止区域となっているので、ボートの利用客とトラブルが起こることもありません。
で、なぜに4箇所だけが釣りOKなのか。地図と釣り許可区域を比べてみると、4箇所だけが「歩道から外れたゾーン」になっていることが判明しました。歩行者や他の公園利用者とのトラブルがないよう配慮されているんです。
しかも公園の中ということもあり、釣り許可区域も護岸整備されていて足場もしっかりしており、かなり釣りやすくなっています。
しかしながら大濠公園は「釣れない」ことでも有名
このようにかなり釣り人にも配慮された公園なのですが、釣り人の中では「大濠公園=釣れない」ことでも有名なのです。
その理由のひとつが「プレッシャーの高さ」。
日々多くの人々が訪れる大濠公園は、魚にとっては「人間が絶えず往来している危険度の高い池」となっており、魚の警戒心が非常に強くなっています。
また、池の周辺は水草や藻がかなり深く茂っており、これが根掛かり(釣り針や仕掛けが障害物に絡まること)しやすく、釣りの難しさに拍車をかけているのです。
ただし、難しさを攻略することは釣りの醍醐味のひとつ。
釣れないと言われている大濠公園で魚を釣ることに意義があるのです!
ライターの私もかつて、大濠公園に足繁く通った時期がありました。何度も通ってはノーフィッシュを繰り返すことで、徐々にその攻略パターンが見えてきました。
ひとつは「インレット」、すなわち「水の流れ込み」。
新鮮な水が池に入ってくる水路には多くの小魚が集まってきます。それらの魚を捕食するために大型の魚が回遊しています。
また、水の流れ込み部分は水中の水流が変化するので、のっぺりとした水の流れのない大きな池の中でも魚の活性が高いのです。
また、水面近くに垂れ下がった木の下なども狙い目。
こういった場所は日陰になっていることで魚の警戒心が薄れており、良い釣果に結びつきやすいです。
大濠公園で釣れる魚たち
ルアーフィッシングのターゲットとして代表的なブラックバス。
画像出典:https://www.photo-ac.com/
ブラックバスがいる場所には必ず居るブルーギル。
画像出典:https://www.photo-ac.com/
大濠公園で狙うのは、ルアーフィッシングで最もポピュラーなブラックバス。
しかもこの大濠公園には50up(50cmオーバー)のビッグバスがいることでも有名です。
しかし、ビッグバスは先述したようになかなか釣れません。何度も足繁く通うことで自分なりの攻略方法を見つけましょう。
また、水面近くではブルーギルの姿がよく見られます。
こちらもルアーフィッシングのターゲット。ブルーギルは小さなルアーなどで狙うと面白いように釣れますよ♪
そのほか、大型の鯉やソウギョなどメータークラスの巨大魚が泳ぐ姿も散見されます。
釣りの合間に大濠公園を楽しもう♪
なかなか釣果に結びつかない時には、釣りは早めに切り上げて大濠公園を楽しんじゃいましょう。
有名なところはレンタルボート。料金は手漕ぎボートで30分/800円、スワンボートは30分/1,200円〜。池でボートを漕いでいると、釣れなくても気分も上がること間違いなしです!
また、観月橋のたもとには鯉がうじゃうじゃ泳いでます。近くの売店で鯉のエサを購入してエサやりもできますよ。(但しネコ・ハトへのエサやりは御法度となっています)
釣りの合間に一休みするなら、やっぱりスタバ。
こちらの福岡大濠公園店は、2010年に福岡市都市景観賞を受賞した店舗。
テラス席も完備されていて、大濠の池を眺めながら美味しいコーヒーを楽しむことができます。
スターバックス コーヒー 福岡大濠公園店
住所:福岡市中央区 大濠公園1-8
TEL:092-717-2880
営業時間:7:00~21:00
公式サイト:https://store.starbucks.co.jp/detail-962/
また、釣り場の近くには福岡市美術館もあるので、釣りの前や帰りにアートなひとときに触れ合ってみるのも良いかもしれません。
福岡市美術館
住所:福岡市中央区大濠公園1-6
TEL:092-714-6051(代表)
開館時間:午前9時30分~午後5時30分
7~10月の金・土曜日は午後8時まで開館(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日/12月28日~1月4日(月曜日が祝日・振替休日の場合は、その後の最初の平日)
公式サイト:https://www.fukuoka-art-museum.jp/
というわけで、福岡市民のオアシス「大濠公園」の釣りスポット紹介でした。
これまで大濠公園の利用シーンとしては「ジョギング」「散策」「観光」「デートといったイメージが強かったかもしれませんが、今回の記事で「釣り」という選択肢も増えたのではないかと思います。
くれぐれもルールとマナーを守って、大濠公園での釣りを楽しんでみてくださいね!
大濠公園
住所:福岡市中央区大濠公園
入場料金:無料
駐車場:近隣に有料駐車場あり
アクセス:福岡市地下鉄「大濠公園駅」または「唐人町駅」より徒歩7分/西鉄バス「黒門」バス停または「大濠公園」バス停より徒歩5分/車なら福岡都市高速1号線「西公園」ランプより約5分
公式サイト:https://www.ohorikouen.jp/