石原和幸の夢コラム

水辺の環境整備プロジェクト『九州産業大学』の取り組み

いよいよ4月、春本番ですね。 花も緑も、街も人も、暖かい空気に思わず華やぐ季節になりました。 新しいいのちが芽吹く頃にお届けする今回は、花と緑と生き物と僕たちの繋がりについてお話しします。

皆さんは春の訪れを何で感じるでしょうか?

新入学生、新社会人、人事異動など新生活の始まり、花粉症などによる体調の変化、薄着になった……など人それぞれで感じ方はちがうと思います。
僕はやはり花の開花や、つくしが顔を出すなど、植物の芽吹きに春を感じます。
 
 
春を代表する花といえば「桜」。
今年も街路、公園、山などでたくさんの桜を見ることができました。
この桜にも自然界の中で自生しているものと、人の手で意図的に植えられたものがあります。
現在、僕たちが便利に生活するための、道路や施設、住宅などは自然を切り拓いた上に成り立っています。言わば人の発展は自然の犠牲の上に成り立っているのではないでしょうか?
だから、人は自然を壊した分、新たに花や緑を計画し返す必要があります。
不動産の開発や家を新築するときに緑化の協定や義務付けがあるのは、まさしく自然を保全するためですね。
 

水辺の環境整備のプロジェクト「九州産業大学」

 
この自然保全と環境整備という観点で取り組ませていただいたのが福岡市東区にある九州産業大学。

これは当時の理事長よりお声がけをしていただき2017年から取り組んでいるプロジェクトです。
キャンパスは大学の象徴であるクスノキが植わり、広い面積に芝生も貼られ緑豊かで素敵なキャンパスでした。

ただ、キャンパス中央をコンクリート製のU型水路がとおっており、人工的なうえ、なんとも殺風景で残念な様子でした。
僕が小さい頃は、綺麗な川の水辺ではホタルが飛んでいるのが当たり前の風景で、この水路もそんな昔からずっとある自然に近い環境をイメージして、最終的にはホタルが住み着く場所にしようと考えました。
そこでまずは水辺の環境整備として水路に自然石を配置し堰を設けるなど水中生物の隠れ場所を作ったり水の流れを調整したり動きを出したり というハード面の作業に取り組みました。
次に、セキショウなどの水生植物に加え、水路の周囲には樹木を増やして日陰を作るなど、自然環境に近いビオトープ(様々な野生の生きものが暮らせる場所)を造成。
その結果、メダカやハヤなどの魚、トンボの幼虫のヤゴなどの水生生物の生息が増えるようになりました。
 
このように僕が思い描く子供のころの里山の風景に近づけても、ホタルが住み着くようになるにはまだ難しく、現在も毎年少しずつホタルの幼虫を放流しています。
今年も3月15日に源氏ホタルの幼虫300匹とその餌になるカワニナ2kgを放流してきました。
この継続する努力が実った時、奪った自然を返したことになるのではないかと思っています。
 

 

五感を通じた思い出づくりが次世代へつながる

 
自然を戻す環境整備をしたことで、別なところでもいい影響を感じました。

それは大学で学ぶ生徒たちが写真を撮るなど、感性の刺激になっていること。
九州産業大学にはデザイン学科があります。日本古来の原風景を大学敷地内に残すことで、デザイン学科の学生のインスピレーションの源になってくれるといいですね。
 
大学の中で勉学だけに加えて、四季折々の花と緑や昔ながらの風景などで日頃の生活で自然を感じることで、五感を通じた思い出がつくられます。
花や緑に興味が無かったり、関心が薄れている若者が自然の美しさに気づき、気にかけることで今後の環境の変化は「他人事」ではなく「自分事」になるのではないでしょうか。

若いうちから自然環境への配慮を身に付けることは、昨今注目されているSDGsの視点からもとても重要なことです。

昔ながらの風景を子供たちと守り、その子供たちに「なんか良いよね」と感じてもらうことで、大人になったときに自然を大切にしようと思えるきっかけになることを願っています。



 
 

家庭でもできる環境整備は花を植えること

 
今回ご紹介した九州産業大学のような水景を各家庭でつくろうと思うと難しいですが、その代わり、お庭や花壇にお花を植えることなら今日からでもできます!

そこで、花を植える上で僕が皆さんにちょっと意識して欲しいことをお伝えします。
 
当たり前に思われるかもしれませんが、四季に合わせて花と緑を植えることが一番大切だと僕は考えます。

もし、家に庭があるなら庭に季節の花を植えることで、家の前を通る人や来客の人に四季を届けることができます。
マンションなら切り花や家庭菜園がおすすめです。
ハーブを植えれば食事のスパイスとなり、野菜を植えれば収穫した実をもとに人を集め親睦を深めることができます。

花と緑はコミュニケーションを楽しむ「タネ」。
その「タネ」はきっと会話に花を咲かせることになるでしょう!
 

「もっと!もっと!もっと!MIYAZAKI GARDEN」

春の訪れを感じさせるものに、福岡にとってもう一つ大事なものを忘れていました。
それは「球春到来」です!
今年は福岡ソフトバンクホークスに日本一を奪回してもらいたいですね!
 

 
そんなホークスへの応援の気持ちを込め僕がプロデュースした「もっと!もっと!もっと!MIYAZAKI GARDEN」が福岡PayPayドームの「みんなのガーデン」に完成しました!
 
ソフトバンクホークスは春季キャンプを毎年宮崎で行っており、そんなお世話になっている宮崎との繋がりを大事にしともに戦おう!という気持ちで13,000ポットの宮崎産の花苗を使ったフラワーガーデンを作りました。
 
フラワーパワーの効果もあってか開幕ダッシュに成功!

これからも益々フラワーパワーを送り続けたいと思います。
 
僕はPayPayドームをもっともっとお花が溢れる球場にし、日本一お花が美しい球団にしたいです!
たとえ野球の試合がなくとも、お散歩でふらっと公園のように訪れてくれたりすることで地域の交流する場所になっていったらいいな と考えています。
そうしてPayPayドームが地域コミュニティーの中心になり、いつも花と接する、PayPayドームで花を消費する、九州で作った花をドームに植えることで、訪れる人に花の良さを感じてもらいたいです。

PayPayドームが一人一花の発信地になる、そんな構想を抱いています。
 
ちなみに、このガーデンは5月22日まで彩られていますので、GW期間は是非遊びに来てください!
 

 
宮崎市園芸振興協議会花き部門、部会員代表の橋口行雄様からはこのようなコメントを頂きました。

昨年度に引き続き、宮崎の花を使った素晴らしいガーデンを作成いただきありがとうございます。
私たちが丹精込めて生産した花々がガーデンを彩る姿を見ることができ、感激でいっぱいです。
これからもっと!もっと!もっと!咲き誇る花たちにキャンプ地宮崎から精一杯のエールを込めて、藤本新監督率いる皆様の活躍を応援します。


 福岡ソフトバンクホークス株式会社PRESS RELEASEより引用
 
人と人との交流の側に花がある、そんな幸せな空間をこれからも作っていきます!

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庭園デザイナー
石原和幸
長崎市生まれ。22歳で生け花の本流『池坊』に入門。以来、花と緑に魅了され生花の路上販売から店舗販売、そして庭造りをスタート。その後、苔を使った庭で独自の世界観が「英国チェルシーフラワーショー」で高く評価されこれまで14回出展し計11個の金メダルを受賞。エリザベス女王より「緑の魔術師」と称される。全国で庭と壁面緑化など緑化事業を展開し環境保護に貢献すべく活躍中。

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