福岡市のレストラン情報1万件は〝食の都〟バルセロナをしのぐ
出典:福岡アジア都市研究所『「第3極」の都市2025』(画像提供:福岡アジア都市研究所)
【レストラン情報の件数】
福岡10,000件、バルセロナ9,780件、メルボルン6,701件、釜山5,707件、ミュンヘン3,758件、シアトル3,072件、ストックホルム3,005件、バンクーバー2,347件、ヘルシンキ1,579件━━。
福岡市のシンクタンクである公益財団法人福岡アジア都市研究所が、2025年5月21日に発表した報告書『「第3極」の都市2025』によると、「第3極」とする9国際都市の中で最もレストラン情報の件数が多かったのは、福岡市だった。
福岡市のレストラン情報1万件は、世界的に食の都として知られているバルセロナの9,780件を上回っていた。
「第3極」の都市とは、東京やニューヨークのような巨大都市でなく、都市圏人口が400万人前後で、住む人にとって暮らしやすいバランスのとれた都市を指す。
福岡アジア都市研究所では、「都市の成長」や「生活の質」などの指標を基に、福岡と類似性を持つ国際都市(シアトル、バンクーバー、メルボルン、ミュンヘン、バルセロナ、ストックホルム、ヘルシンキ、釜山)を第3極の都市としている。
「食も都市の重要な文化」として、同報告書では、外食の充実度も指標として採用している。
各都市のレストランの件数については、旅行系の口コミサイトとして世界最大の閲覧数を有するオンライン旅行会社、トリップアドバイザーの掲載件数をもとに調査した。
ホテル件数の国際都市比較でも福岡市はトップクラス
同報告書では、都市に滞在するための必須アイテムとして、ホテル件数を宿泊施設の充実度の指標としても取り入れている。
各都市のホテル件数については、ホテル予約サイトのホテルズドットコム、エクスペディアのサイト掲載件数をもとにしている。
第3極とする9国際都市のうち、ホテル件数で最多は、福岡とメルボルンの300件であり、ヘルシンキの289件、釜山の282件が続いた。
出典:福岡アジア都市研究所『「第3極」の都市2025』(画像提供:福岡アジア都市研究所)
福岡市は人口当たりの医師数でトップの「医療の充実」した国際都市
出典:福岡アジア都市研究所『「第3極」の都市2025』(画像提供:福岡アジア都市研究所)
福岡アジア都市研究所では、「第3極」の都市とする福岡市を含む9都市における国際評価として、下記の4テーマを設けている。
◎生活・コミュニティ(6評価項目・10指標)
◎安全性・持続性(7評価項目・11指標)
◎リソース・生産力(9評価項目・13指標)
◎イノベーション・交流(7評価項目・17指標)
上記の4テーマにおいて、計29評価項目を設定し、9都市から取得可能性の高い51指標を採用した。
報告書『「第3極」の都市2025』では、「健康でいるために都市に求められる」ものとして、人口当たりの医師数を医療充実度の指標として採用している。
2016年OECDのデータをもとにした9国際都市の人口1,000人当たりの医師数は、5.49人の福岡がトップだった。
ストックホルム4.78人、ヘルシンキ・ウーシーマー4.41人が続いた。
犯罪の少なさにおいても福岡市は最少を記録
同報告書では、犯罪の少なさも指標として採用している。
各都市の2018年~2022年における人口10万人当たりの殺人発生件数は、福岡が0.7人で最少だった。
この数字は、6.3人だったシアトルの1/9にあたり、安心できる都市であるといえる。
出典:福岡アジア都市研究所『「第3極」の都市2025』(画像提供:福岡アジア都市研究所)
参照サイト
福岡アジア都市研究所『「第3極」の都市2025 – Global City Status』
https://urc.or.jp/report/databook/3rd-axis-2025/
福岡アジア都市研究所『「第3極」の都市2025』“Cities on the ‘Third Axis’2025”
https://urc.or.jp/wp-content/uploads/2025/05/Third_Axis_2025_web.pdf