【特集】福岡はすごい!

ズバリ!福岡は日本最強の社会関係資本がつくれる都市だ!

未来への自己資本形成における「社会関係資本」の大切さを9月の記事「“金のなる木”について学んだら、見えない資産が見えてきた話」で紹介してくれた岩永学長。福岡では特にこの社会関係資本を形成しやすい、ということで、その理由を深掘りしてもらいました。

福岡では当たり前の「世間は狭い」とは?

「世間は狭いな~!」
 
そう思った経験は誰しもあるだろう。
 
ここ福岡で、ちょっと目立つような仕事・活動を長く続けていれば、本当に様々な出会いが訪れる。それでいて「あの人とあの人も繋がってるんだな~」ということがハッキリと見えてくる。
 
とくにFacebookなどの人の繋がりが可視化されているSNSでは、なおのことよく見える。
 
福岡市に生まれ、住民票登記を一度も福岡市外に出したことがない生粋の福岡人である私も、まもなく福岡人として40年を迎える。もう繋がりまくりである。
 
知人の結婚式披露宴に行くと「現役福岡市長がいる」。そんな披露宴も2度経験した。多い人はもっとあるのではないか。
 
福岡市には様々な分野で、民間の専門分野の人や有識者からなる審議会や協議会などの委員がある。まちをそうじするグリーンバードの活動や、福岡テンジン大学などの市民活動をやってきたからか、こんな委員を経験した。
 
・福岡市 総合計画 審議会委員(2012年度)
・福岡市 環境学習・教育政策審議会 委員(2014年度)
・福岡市 博物館協議会 委員(2015年度~現在)
・福岡市 都市景観審議会 委員(2018年度~現在)
 
そのすべての委員には、やはり福岡でちょっと目立つような仕事の仕方や活動をしている知り合いが必ずいた。私のような元来臆病な人間にとって、「知り合いがいる」というのは本当にありがたい!
 

写真提供:福岡市

だが、ここ福岡市は人口が160万人を超える大都市である。にも拘らず、この「世間は狭い」があらゆるところで起きており、分野を超えて「繋がりがつくれる」
 
これこそ、“福岡”が地方最強の都市と言われる所以ではないだろうか?
 
 
 

繋がりは資本?社会関係資本とは何なのか?

社会人に成りたての頃「人脈は大事だ」、いつの間にかそう刷り込まれた。何がどう大事なのかも教えられないまま、そう思い込んでいる。
 
結局今でも、この「人脈は大事だ」の全体像を説明してくれる人には出会えていない
 
しかし、多くのビジネスマンにとって「人脈」が本当に大事であることは理解している。では、この人と人の繋がりにはいったいどんな力があるのか?
 
前回の記事『“金のなる木”について学んだら、見えない資産が見えてきた話』にて、「金のなる木」を育てるにあたって3つの資本が大事であることを書いた。
 
①人的資本
②金融資本
③社会関係資本
 
『“金のなる木”について学んだら、見えない資産が見えてきた話』より

「人的資本」とは、学歴・資格・スキル・経験と書いたが、これらは適切な評価をされてこそ、そしてそれらを活かしてくれる環境があってこそ報酬は大きくなる。
 
この適切な評価や環境をもたらしてくれるものこそ、人と人との縁である「社会関係資本」である。大事なのは、この人と人の縁が「人的資本」の補完関係となっており、「社会関係資本を大きくする」ことが「人的資本を大きくする」ことに直結していることだ。

 
ここで言う「社会関係資本」とは、まさに人と人の繋がりであり、どれだけ社会と関係の糸を引けているか、そしてその糸が貧弱ではなく強度を持っているか、その糸のネットワークの総称だと思えば良いだろう。
 
『“金のなる木”について学んだら、見えない資産が見えてきた話』
 

 

社会関係資本って美味しいの?


写真提供:福岡市

ではこの社会関係資本が現実世界に何をもたらすのか?個人や地域にどんな影響をもたらすのか?この100年、世界中で研究されてきた。
 
英語では Social capital(ソーシャルキャピタル)と呼ぶ。
 
なぜ人と人の繋がりが資本(キャピタル)と呼ばれるのか?この繋がりの糸のネットワークから得られるものを想像してほしい。
 
・情報
・アイデア
・ビジネスチャンス
・転職
・精神的サポート
・恋愛
・学習
・影響
・協力
・善意
・信頼
 
きっとまだまだある。そしてこれらはいち「個人」だけのものではなく、社会(ソーシャル)という言葉が示すとおり、その糸のネットワークが存在する土地・地域にも影響をもたらす。
 
一般的に、才能・知性・努力・目標・幸運・健康は「個人の意思や行動に依存する」と思われている。しかしながら、ソーシャルキャピタルの研究分野では、その「個人の意思・行動」を生み出す源泉が、人と人とのネットワークそのものから来るということが結論付けられている
 
世界中でソーシャルキャピタルの研究がされているが
 
・どんな仕事に就くか
・昇進できるか、高い報酬を得られるか
・精神的にも肉体的にも健康か
・長生きできるか
・幸福度が高まるか
 
という個人的なことから
 
・会社が成長するか
・他社との提携やコラボレーションできるか
・イノベーションを起こせるか
・新規事業が成功しやすいか
・資金調達を得やすいか
 
というビジネスにおいても
 
・犯罪が起きにくいか
・地価が上がるかどうか
・地域課題が解決されやすいか
・地域経済が活性化しやすいか
 
という地域においても、影響力を持っているとされている。
 そう、まさにビジネスにおいて「人脈が大事だ」と言われる所以はココにある!
 
「あの人、いつも外で遊んでいるように見えるけど、なんで仕事取ってくるの?」
 というような営業マン。
 
「今まで見たことないような企画をプロデュースできるのは、あの人にいろんな知り合いがいるから」
 というようなプランナー。
 

写真提供:福岡市

社会関係資本が豊かな人は、その繋がりを活かして仕事も価値も生み出していけることに自覚的だ。自覚できているということは、再現性を持っているということでもある。

ただ、残念ながらこの社会関係資本(ソーシャルキャピタル)は、誰と誰が繋がっているか、それぞれの繋がりの糸がどのくらいの強度で耐久年数がどれくらいか、そこにどんな感情や情報が通っているかは「見えない」!見えないからこそ、多くの人が認知できないのだ。
 
 
 

福岡は社会関係資本で満ちている!

人と人の繋がりの糸は「見えない」。見えないが、その繋がりから生まれたあらゆる事象(恋愛から事件・事故、市民活動や行政施策、経済活動まで)として「起きた」ときに可視化される
 
さらに今ではSNSの普及で、一部の糸はバーチャル空間で可視化されてもいる。
 
そして福岡は「繋がりがつくりやすい」し、歴史的に外から来た人を受け入れ、新しく事を起こすことを歓迎する風土がある
 

写真提供:福岡市

現在の福岡市は移動性向の高い若者の割合も多く、起業率も高い。住民は入れ替わっているし、様々なイベントや祭りも盛んで、「ここにいるだけで、新しいことを始めやすい、繋がりがつくりやすい環境」ができている
 
さらに!
 この「繋がり」は現在のことだけを指すものではなく、世代を超えて蓄積される。
 
☑ 稲作が伝わり、いち早く環濠集落からクニが形成されていったことも。
多くの遣隋使・遣唐使がこの地から旅だったことも。
平清盛が袖の湊(博多港)を整備したことも。
蒙古が2度も襲来したことも。
豊臣秀吉が太閤町割りを黒田官兵衛に命じたことも。
関ケ原の戦い後に黒田家が赴任してきて福岡城を築城したことも。
金印が出土し、歴史的遺産として現代まで引き継がれたことも。
市の名前が博多市ではなく福岡市になったことも。
渡辺與八郎が天神にある堀を埋めて整地したことも。
福岡大空襲で岩田屋は崩れず残ったことも。
天神地下街がすべての商業施設を地下で結んでいることも。

約2000年近く、この地は人と人の繋がりの糸が何重にも重なり、それが福岡のまちの歴史になり、アイデンティティーを育み、現在の都市としての魅力になり、福岡人の気質へと昇華させてきた
 
人口が100万人を超える大都市で、この時間軸の深さ(縦糸)と繋がりのつくりやすさ(横糸)の立体構造で考えると、他都市に比べ群を抜いていると思って間違いない。
 
福岡は社会関係資本が豊かな土壌だと確信を持っても良いのではないだろうか。
 
 
 

福岡で「見えない」糸をどう活用する?

では、この社会関係資本が豊かな土壌である福岡で、個人は、コミュニティは、企業やビジネスは、この「見えない」糸をどう活用していけば良いのだろうか?
 

写真提供:福岡市

ソーシャルキャピタルの研究からは、同質的な組織・コミュニティに閉じているよりも、多様なコミュニティを行き来できる開かれたネットワークを持っている方が、多くの情報を得ること・与えることができ、その恩恵を得られるという
 
そこで紹介したいのが「計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」
 
2019年に亡くなったスタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が提唱した理論で「個人のキャリアの8割は、予想していない偶発的なことによって決定される。そのため偶発的にやってくるあらゆる出来事をチャンスと捉えて準備しておこう」という理論だ。
 
「計画的偶発性理論」を引用すると、偶然をチャンスとして捉えていくには、5つの行動特性があると良いという。その5つとは
 
1.好奇心
2.持続性
3.柔軟性
4.楽観性
5.冒険心
 
まさに、福岡の土地柄と親和性の高い言葉が並んでいるではないか!
 
しかし、新しいことを受け入れるが故にミーハーであり、飽き性でもあることから継続することはやや苦手な気質にも感じる。「2.持続性」を実装することができれば、福岡でのライフもワークもビジネスもアップデートすることができ、さらに最強の都市になっていくのではないだろうか
 
さぁ、もっと繋がろう、社交性を開放しよう、きっと何かが起こる!
 
さて、そんな絶賛しすぎな福岡に死角はないのか、それはまた、別の話。

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福岡テンジン大学 学長
岩永 真一
福岡市で生まれ育った生粋の福岡人。就職氷河期世代で内定ゼロで社会に出るも、天神でゴミ拾いをするNPOグリーンバードに出会い参加し、街をつくる人たちと出会い人生が変わる。2010年に福岡市と共働で「学びで人と街をつなぐ大学」の福岡テンジン大学を立ち上げ学長を務める。

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