こんにちは。福岡県大野城市(おおのじょう)在住のライター、大塚たくまです。
ぼくが大野城市に住み始めたのは、2011年のことです。その頃から、西鉄天神大牟田線の線路は工事をしていました。
「あれ、何の工事をしているんですか?」
「ああ、西鉄が将来高架になるんよ」
「へえ、いいっすね。いつからですか?」
「いやぁ、めっちゃ先よ。10年くらいかかるんやない?」
「まあ、そうっすよね。遠い先の話か」
そんな会話を当時勤めていた会社の先輩と話したことを覚えています。
それから11年、ついに西鉄天神大牟田線の雑餉隈駅(ざっしょのくま)〜下大利駅(しもおおり)間、雑餉隈駅・春日原駅(かすがばる)・白木原駅(しらきばる)・下大利駅の4駅が高架化しました。※2024年春、雑餉隈駅と春日原駅の間に「桜並木駅」が新設予定。
今回は西鉄沿線に住む住民目線で、この西鉄高架化を語りたいと思います。
■「ライブに間に合わない!」西鉄高架化前の渋滞状況
仕事を終えたぼくは、呼んでいたタクシーに飛び乗りました。
「南福岡駅までお願いします!」
今日は福岡サンパレスでライブ。19時開演だけど、定時は18:00。南福岡駅まで歩くと40~50分はかかるので、タクシーに乗らないと、開演には間に合いません。
「お客さん、急いでらっしゃるんでしょう。でもねぇ、この時間は混むんですよ」
タクシーはまったく進みませんでした。20mほど進んでは止まり、また20mほど進んでは止まります。渋滞の原因はかなり遠くにある西鉄の踏切です。早くしないと開演に間に合わない……。
「19時にサンパレスでライブなんです」
「それは大変だ。お客さん、悪いこと言わないから、ここから走ったほうがいいよ。走ったほうが、早く着くと思うよ。」
朝と夕方、いつも道が混んでいます。これは、ぼくが住むまちの大きな問題点でした。「はやく高架になるといいなぁ」と、渋滞につかまる度に住民は考えていたのではないでしょうか。
■西鉄天神大牟田線連続立体交差事業の計画
西鉄天神大牟田線連続立体交差事業のための予備調査が始まったのは、なんと昭和60年度。35年以上の計画でした。
平成16年に事業認可され、平成23年に工事開始。そこから、地元住民はずっと工事の行方を見守ってきました。
高架の工事の行方を見守るのは、楽しいものでした。だんだん、屋根に覆われた線路が増えていくのです。少しずつ少しずつ伸びていく効果とともに、住民の期待も増幅していきました。
高架切り替えの日程が近づくにつれ、沿線沿いには分譲マンションが数多く建設されていきました。マンションが増えれば増えるほど「今、住んでいる街が盛り上がっている」と実感します。
駅の外観が見えたときには感動しました。まさか、こんなにかっこいい駅舎になるなんて……。そして、雑餉隈駅と春日原駅の間にできる新駅が「桜並木駅」という、爽やかな名称になることを知り、期待はピークに。
「はやく、高架化した未来に行きたい!」
そして、2022年8月28日。ついに、高架切替が行われたのです。
■西鉄高架切替が行われた日の始発列車に乗ってみた
西鉄の高架切替が行われた2022年8月28日。大野城市は盛り上がりました。まず、大野城市の公式YouTubeチャンネルで切り替え作業が生中継。
夜通しで切り替え作業が行われ、はじめて車両が走る瞬間は感動的です。この生配信は多くの方に見守られ、動画の累計再生数は2022年9月27日現在で5.6万回を超えています。
ぼくも長年待ちわびていた高架化への期待が抑えきれず、高架切替後の始発に乗りたいと思い、早起きしました。なんとこの日、大野城市は始発列車に乗るためだけの無料バスを運行してくれたのです。
整理券を手に無料バスへ乗車。イオン大野城前のバス停から、始発列車の走る西鉄二日市駅へ連れて行ってもらいました。
西鉄二日市駅には始発列車を待つ方が大勢集まっていました。まさか、鉄道オタクでもなんでも無い、一般市民のぼくがこんな鉄道イベントに参加する日が来るなんて……。実際参加してみると、めちゃめちゃワクワクします。
だって、この日、この列車から歴史が変わるんですから。
そして、いよいよ始発列車が到着。ぼくもわくわくしながら乗り込みます。
始発列車の車両からは、ヘルメットを被った関係者の姿が。
さらに高架を登っていく姿を撮影する鉄道ファンの姿が見えました。みんなが注目している始発列車に乗車できていることを実感します。
そして、じわじわと列車が上昇していきます。ついに列車が高架の上を走り始めました。
いつもと違う、車窓の風景。今日から、これが普通になるんだな……。しみじみしながら、ぼくは最寄り駅の春日原駅で下車しました。
新しくなった春日原駅のホーム。これからはこのホームに何度も登ることでしょう。これから、よろしくお願いします。
■高架切替後、渋滞は大幅に改善
高架切替し、1か月が経過。19か所もの踏切が廃止され、周辺の渋滞は大幅に改善されました。
写真は17時過ぎごろの西鉄春日原周辺の写真ですが、すでにこの時間帯では渋滞が始まっていたのが、かなり緩和されています。踏切渋滞がなくなり、現在は信号による渋滞だけになりました。
周辺の移動がしやすくなり、今後はもっと「住みやすい街」として、注目されるようになってくれたらと思います。
西鉄沿線、もっともっと盛り上がって〜〜!!!
■高架化した西鉄沿線を歩こう!おすすめスポット4選
今回、高架化した雑餉隈駅・春日原駅・白木原駅・下大利駅界隈のおすすめスポットを紹介します。西鉄天神大牟田線の高架化を楽しみながら、各駅周辺を街ぶらしてみませんか。
1.【雑餉隈駅】朝4時まで営業!地元の人気ラーメン店「味心」(福岡市博多区)
まずはじめは、「雑餉隈駅」で下車、徒歩8分の人気ラーメン店「味心(あじしん)」さん。
こちらのお店は、2024年春に雑餉隈駅~春日原駅間に開業される「桜並木駅(さくらなみき)」のそばに位置します。ますます人気店になりそう……。
味心さんは、さすがは人気店。
ランチタイムは、次から次へとお客さんが入店します。昼11時半から朝4時まで営業ということもあり、ランチから居酒屋、深夜の〆のラーメンとしても使えるのも人気の理由ですね。
ラーメン(醤油とんこつ味) 600円
ラーメンは、「醤油とんこつ味」と「塩とんこつ味」の2種類のスープがあります。おすすめは、ベーシックの醤油とんこつ味です。
コクはしっかりあるのに、臭みはない美味しいスープ!これが人気のポイントです。麺はスープに絡みやすいストレートの細麺。どんどんいけちゃうので、替玉は必至です。
ちなみにテーブルに置いてある「秘伝薬味ダレ」はびっくりするほど激辛です。ほんの一滴垂らすだけでも、ラーメンの風味がかなり変わるので、少しずつ試して入れるようにしましょう。
■味心おすすめメニュー
・ラーメン(醤油とんこつ味・塩とんこつ味) 各600円
・煮玉子ラーメン 700円
・たかなラーメン 700円
・もやしラーメン 700円
・替玉100円 など
【ラーメン 味心(あじしん)】
■TEL: 092-582-1856
■住: 福岡市博多区春町1-2-27 [MAP]
■営: 11:30~翌4:00
■休: 月曜日
■詳細はこちら
2.【春日原駅】クマさんがかわいすぎるパフェ「コロルコーヒー」(福岡県大野城市)
「春日原駅」で下車、徒歩8分の「コロルコーヒー」さん。
旬のフルーツをふんだんに使ったかわいいクマさんがモチーフのパフェが大人気のカフェです。インスタでも映えスイーツとして話題のお店ですね。かわいいクマさんパフェがこちら。
自家製バスクチーズケーキとメロンと巨峰のパフェ 1,760円(ドリンク付)
パフェの中身は、上から自家製バスクチーズケーキ・バニラアイス・夕張メロンアイス・ロールケーキ・メロン・巨峰と、旬フルーツとスイーツが盛りだくさん。
クマさんアイスは、スプーンを入れるのをためらってしまうほど、愛くるしい顔をしています。
セットには、カフェオレをチョイス。こちらにもクマさんアートが描かれています。
コロルコーヒーさんのパフェは、旬のフルーツを使用しているため、通年のメニューはないとのことで、いつ行っても旬のメニューに出会えます。
■コロルコーヒーおすすめメニュー
・くまさんのフルーツミックスパフェ 1,980円(ドリンク付)
・完熟メロンのショートケーキパフェ 1,760円(ドリンク付)
・桃パフェ 1,650円(ドリンク付)
・桃のショートケーキパフェ 1,650円(ドリンク付) など季節により変更
【コロルコーヒー(Co.Ro.Ru.COFFEE)】
■TEL:092-404-0505
■住: 大野城市錦町3-6-35 [MAP]
■営: 12:00~18:00(L.O17:00)
■休: 月曜・火曜
■詳細はこちら@co.ro.ru.coffee
3.【白木原駅】焙煎の世界チャンピオンのお店「豆香洞コーヒー」(福岡県大野城市)
「白木原駅」で下車、徒歩1分の「豆香洞コーヒー(とうかどう)」さん。焙煎の世界大会で優勝した後藤直紀さんが開いたお店で、全国的に有名です。
白木原店は、現在コーヒーのテイクアウトと豆の販売のみで営業されています。オンラインショップでの購入も可能です。
>>オンライン販売はこちら
■豆香洞コーヒーテイクアウトメニュー
・ホットコーヒー 367円
・アイスコーヒー 367円
・カフェラテ(ホット/アイス) 388円 など
【豆香洞コーヒー 白木原店】
■TEL: 092-502-5033
■住: 大野城市白木原3-3-1 [MAP]
■営: 10:00~18:00(L.O.17:30)
■休: 水曜 ※木曜は豆の販売のみ
■詳細はこちら@tokado_coffee
★店内喫茶営業は休み、テイクアウトのみ
★博多リバレインモール店は、店内喫茶営業中
>>豆香洞コーヒー記事を読む
4.【下大利駅】福岡人のソウルフードの本店「むっちゃん万十」(福岡県大野城市)
「下大利駅」下車、徒歩1分の「むっちゃん万十 下大利店」。福岡市内をはじめ、今では東京でも展開するお店。“むっちゃん”の愛称で親しまれ、いわずとしれた福岡人のソウルフードです。
こちらの下大利店、実はむっちゃん万十の創業店です。貫禄があります。その福岡人のソウルフードがこちら。
むっちゃん万十のむっちゃんとは有明海に生息する「むつごろう」のこと。むつごろうの形をした生地の中には、おかず系やスイーツ系の具が入っていて、メニューが豊富です。
ハムエッグ 220円
むっちゃんといえば、“おかず系”。特製のマヨネーズ&半熟卵とベーコンの入った「ハムエッグ」は、不動のNo.1メニューです。一個の満足度が高い逸品です。
お馴染みの味も、創業店で食べるとより美味しい。最近、東京は浅草に進出したむっちゃん万十の歴史ロマンを感じながら、味わってみてください。
■むっちゃん万十 おすすめメニュー
・ハムエッグ 220円
・むっちゃんバーガー 220円
・ウインナー 220円
・ツナサラダ 220円
・カスタード 200円 など
【むっちゃん万十下大利店】
■TEL: 092-593-3398
■住: 大野城市下大利1-11-4 [MAP]
■営: 10:30~19:00前後
■詳細はこちら
■これからの西鉄沿線をもっと盛り上げよう!
今後、高架下の空間は駐輪場などの公共・公益施設などもできる予定になっています。今後、どのような開発がされるのか楽しみですね。
今後は「桜並木駅」という新駅も生まれ、さらに盛り上がりを見せるであろう、西鉄沿線。今後の福岡活性化に大きな影響を与えることは間違いないので、みんなで注目していきましょう!
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