都心のビルに最大3,000万円を助成するグリーンビル促進事業
出典:福岡市『みんなでつくろう「まちにみどりを」〜グリーンビル促進事業スタート〜』(画像提供:福岡市)
福岡市は2025年4月1日、〝花や緑あふれる魅力的なまち〟を目指して、民有地での〝見せる〟みどりづくりを後押しする新たな取り組み『グリーンビル促進事業』をスタートさせた。
福岡市が取り組むグリーンビル促進事業では、集合住宅のベランダや都心部のオフィスビルなどでのみどりづくりへのインセンティブを設けている。
集合住宅や事務所などへの緑化助成としては、ベランダ緑化(※外からみえる大きさの樹木等)が対象だ。
福岡市内全域を対象エリアとして、最大20万円、補助率50%での緑化助成を実施する。
一方、都心部のオフィスビルや商業ビルなどへの緑化助成としては、空地や壁面、バルコニーでの屋外緑化(※屋外での一定の緑化要件を満たすと、屋内緑化・花壇整備も可能)が対象だ。
これらの緑化に対して、最大3,000万円、費用の50%を助成する。
福岡市が、グリーンビル促進事業の第一号として認定した英進館天神本館3号館においては、2025年6月15日に緑化お披露目セレモニーが開催された。
今回のグリーンビル促進事業のスタートに関するプレスリリース資料において、「福岡市では、市民や企業の皆さまとの共働により、都心部をはじめとして全市域における植樹運動を展開し、緑豊かなまちづくりの推進に取り組む『都心の森1万本プロジェクト』に取り組んでいます。このたび、花や緑あふれる魅力的なまちを目指し、民有地での〝見せる〟みどりづくりを後押しする新たな取組みを4月1日よりスタートします」と記している。
グリーンボーナスでは最大50%の容積率を緩和する
また、グリーンビル促進事業の一環で福岡市は容積率緩和制度として『グリーンボーナス』を新設している。
グリーンボーナスは、都心中心部エリア(天神交差点および博多駅から半径500m)において、企業や市民との協働によって花や緑豊かなまちづくりを推進していくことを目的とする。
緑化や環境に配慮したビル計画をグリーンボーナスとして認定することとしており、具体的には下記の事項に適合するビル計画が対象となる。
(1)まちに潤いを与える木陰や花、目に映える立体的で豊富な緑化
(2)持続可能で未来につながる環境配慮
(3)周辺ビルや道路、公園等とのみどりのつながりを意識したデザイン性の高いビル
認定を受けたビル計画については、容積率緩和制度(都心部機能更新誘導方策)の拡大として、最大50%の容積率を緩和するグリーンボーナスが与えられる。
グリーンボーナス制度の実施期間は、2025年4月1日から2035年3月31日までとなっており、2035年12月31日までに完成見込みの建物が対象だ。
福岡市『福岡市都心部機能更新誘導方策』 (2008年8月策定:2025年4月改定)をもとに作成
参照サイト
グリーンボーナス認定制度要綱
https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/kaihatsu/toshi/documents/GB_youkou.pdf
福岡市『福岡市都心部機能更新誘導方策』 (2008年8月策定:2025年4月改定)
https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/kaihatsu/toshi/documents/yudouhousaku250401.pdf
みんなでつくろう「まちにみどりを」〜グリーンビル促進事業スタート〜
https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/kaihatsu/toshi/documents/release_greenbuilding.pdf