福岡市のマンション家賃利回りは東京都よりも2割高かった
不動産鑑定・情報サービスの株式会社東京カンテイは2024年10月28日、『2024年9月度中古マンション価格天気図』を発表した。
東京カンテイでは、天気マーク適用基準の一つとして、70平方メートルに換算した中古マンションの平均価格を採用する。
そして、全国47都道府県、4大地方拠点都市の札幌市・仙台市・広島市・福岡市、さらに3大都市圏の首都圏・近畿圏・中部圏における70平方メートル換算の中古マンション平均価格を集計している。
70平方メートル換算の中古マンション平均価格で2,917万円だった福岡市は、4大地方拠点都市において最も高かった。
一方、同2,273万円だった福岡県は、全国47都道府県で16番目となっている。
最もマンション価格が高かったのは東京都の同6,967万円であり、福岡市の同2,917万円は東京都の約42%、福岡県の同2,273万円は同約33%だった。
福岡市の大型ファミリー向けマンションの月額家賃は東京23区の半額!
アットホーム調べによると、東京23区における70平方メートル超の大型ファミリー向けマンションの月額家賃は36万56円だったのに対して、福岡市は約50%となる17万7,771円となっている。
このため、利回りでみると、福岡市の利回りが高い状況となった。
具体的には70平方メートル換算の中古マンション平均価格に対して、70平方メートル超の大型ファミリー向けマンションの月額家賃を利回りとして単純計算した場合、東京23区は0.51パーセントであり、福岡市は0.61パーセントとなる。
つまり、福岡市の利回りの方が、東京都の利回りよりも約2割高いという計算だ。
東京カンテイでは、プレスリリース『2024年9月度 中古マンション価格天気図』において、福岡県および福岡市について次のようにコメントしている。
東京カンテイ 市場調査部
福岡県は0.6%上昇し2,273万円、福岡市は0.8%上昇し2,917万円となった。
福岡市では事例数最多の中央区は0.8%上昇、博多区は3.3%上昇、東区は2.8%上昇、南区は0.5%下落、西区は1.9%下落、城南区は1.9%上昇、早良区は1.2%上昇と、市全体ではやや強含んだ。
北九州市は事例の多い八幡西区が1.4%下落、小倉北区は4.4%上昇した。
県下主要都市は久留米市が0.5%下落、筑紫野市が±0.0%の横ばい、春日市が0.5%下落、大野城市が6.2%下落した。
出所:東京カンテイ『2024年9月度 中古マンション価格天気図』を一部改変
2024年9月、福岡市の中古マンション価格は薄日から晴となる
画像提供:東京カンテイ
東京カンテイが毎月発表している『中古マンション価格天気図』は、全国47都道府県のファミリータイプ中古マンションの流通事例価格を月ごとに集計して、70平方メートルに換算した中古マンション平均価格の変動を『天気マーク』で表示している。
天気マークについて、次のように表示している。
◎価格が上昇傾向の場合は『晴』
◎価格がやや上昇傾向の場合は『薄日』
◎価格が足踏み傾向の場合は『曇』
◎価格がやや下落傾向の場合は『小雨』
◎価格が下落傾向の場合は『雨』
福岡県の場合、2024年8月は『薄日』だった中古マンションの価格動向は今回・2024年9月、『晴』となっている。
2024年9月における売事例数の総計は、前年同月比0.3%減の8万6,289件だった。
なお、東京カンテイでは、中古マンション価格天気図において、30平方メートル未満の住戸や事務所・店舗、およびリゾートマンションは対象外としている。
参照サイト
株式会社東京カンテイ プレスリリース『2024年9月度 中古マンション価格天気図』
https://www.kantei.ne.jp/report/WR202409.pdf
アットホーム株式会社『【家賃動向】全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向(2024年9月)』
https://athome-inc.jp/wp-content/themes/news/pdf/chintai-yachin-202409/chintai-yachin-202409.pdf