中村修治の“ネタ”あかし #004

恥ずかしいことを仕事にしている。

福岡でいちばん企画書を書いてきたプランナー・中村修治さんが気になるクリエイティブや企画、商品などについてのマーケッター的な分析を"ネタ"あかししてくれます。ものの見方や考え方のヒントになること間違いなし!

還暦にもなるとね、いろいろと出来ないことがわかってくる。

そこそこの人生は、そこそこの能力だったからだと諦めもつく。

そうやって“広く、浅く、深いフリ”が功を奏して引き出しだけが増え続けた。

その無駄に多い引き出しを引け散らかして欲しいというご要望に応えてみることにした。

恥ずかしいことを仕事にしている。

「最も言いたいことは、最も言いたくないことのそばにある」というコトバが好き。

言うとくけどなぁ・・・表現することは、そもそも恥ずかしいものなのだよ。いつもドキドキ、ヒリヒリしながら、コラムを書いたりしているわけ。最も言いたいことを言うことは、最も恥ずかしいことなのである。

その恥ずかしさを超えて、それでも伝えたいことがあるんだなぁ・・・みたいなとこに「伝わる」という現象が起きたりするわけである。そう信じている。

アマチュアの書き手は、恥ずかしいことが続けられない。それって、恥ずかしいねと突っ込まれたりしたら、スグに止めちゃったりする。

恥ずかしいことが続けられるということは、恥ずかしくても伝わっている相手がいると信じ続けられるということである。社会を信じること。読み手を信じること。その度量の違いが、書き手の器を決める。

そりゃテクニックの問題ではない。

生き様みたいなものなのである。

恥ずかしいぞと突っ込まれてもめげない覚悟みたいなもの。

元気な挨拶。深いため息。それらも、すべてアウトプットである。そのアウトプットが他者に伝わってこその「個」。結局、社会人とは、アウトプットの集積なのである

単なる「人々」で終わらないためには、文字で、声で、ため息で、佇まいで、伝え続けるしかないのである。

何かしらのアウトプットを続けてこそのオンリーワンで。

どんな人にならねばならないか?は、目の前の紙と手の組み合わせから見えてくるのである。

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プランナー
中村修治
1986年に立命館大学を卒業。1989年にバブルの泡に乗って来福。1994年に㈲ペーパーカンパニーを設立し独立。福岡に企画会社など存在もしなかったころから30年も最前線で生きているプランナー。企画書を書いた量とプレゼン回数は、九州No.1だと言われている。JR博多シティのネーミングやテレQのCIなどが代表的なお仕事。コラムニストとしても多誌で執筆。

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