ソウルキッチンチリチリ

アメリカと日本の昭和レトロ文化が融合した路地裏ダイナー「ソウルキッチンチリチリ」【福岡県春日市】

いつの時代でも「カフェ」という存在は人々をトリコにします。近年のSNS人気も相まって、おしゃれなカフェ巡りを楽しむ女性も多い中、にわかに脚光を浴びているのが「昭和レトロな喫茶店」。中年以上の方はノスタルジックを感じ、若者にとってはおしゃれなカフェにないレトロ感が斬新だと感じるんだそうです。そこで福岡に今なお現存する「昭和レトロ喫茶店」をピックアップしてご紹介していきたいと思います!

「ソウルキッチンチリチリ」の場所は那珂川市と大野城市を結ぶ「春日中央通り」沿い

 

今回ご紹介する「ソウルキッチン チリチリ」があるのは、福岡県春日市。春日市中央部を横断し、那珂川市と大野城市を結ぶ「春日中央通り」沿いです。こちらの回転式看板が目印。車で行かれる方は、建物の隣にある1F店舗の共同駐車場をご利用下さい。

 

 

古き良き時代のアメリカを彷彿とさせる外観。カッコ良すぎます!

 

 

店頭のサインは「タコライス発祥の店」として有名な沖縄にある「キングタコス」の看板を書いた職人さんにわざわざ依頼したもの。

 

 

入口ドア横の壁面のイラストも同じ職人さんによる手書き。

メニューもまだ決まっていないオープン前に描いてもらったので、メニューのイラストはマスターがメニューのイメージを口頭で伝えて描いてもらったんだそうです。

 

 

店内は禁煙のため、喫煙される方は灰皿完備のテラスでどうぞ。傍らに停まっているオートバイもかっこいいです。

 

 

古き良き時代のアメリカと日本をミックスしたどこか懐かしい店内空間

 

ヴィンテージなドアを開くと、コンクリートのフロアと眩しいオレンジ色で構成されたレトロポップな空間が出現します。

オーダーは前金制で追加オーダーもキャッシュオンというスタイルも沖縄らしいです。

 

 

古き良き時代のアメリカンダイナーそのままのカウンター席。あちこちにノスタルジックで可愛いアイテムがディスプレイされています。

 

 

まるで隠れ家のような雰囲気のテーブル席。

一見アメリカンな印象ですが、所々に昭和レトロなアイテムも混在していて、一言で表現するなら「和洋折衷レトロ」といったところ。

この独特の世界観こそがチリチリの醍醐味なのです!

 

 

 

階段を上ると秘密基地のような中2階席が出現。さらにその奥にはDJブースも完備されています。貸し切りパーティーやイベントも受け付けている上、チリチリの主催イベントも不定期で開催されています。

 

 

階段下には昔のカルチャーブックや趣味本など雑多なジャンルの本が並びます。特におすすめなのが30年前の福岡のガイドブック。

現在と比べながら見ていると福岡の30年間の進化の歴史がよくわかります。

 

 

店内ではチリチリのTシャツやカップなどのオリジナルグッズをはじめ、アンティーク雑貨、スケボー、オートバイなど様々なアイテムが販売されています。

来店された際にはぜひ物販スペースをチェックしてみてくださいね。

 

2つの地震をきっかけに人気カフェをクローズさせ、やりたいことを実現

DJブースでターンテーブルを回すマスター・吉田暢彦さん。通称「よっちゃん」。老若男女問わず、誰からも愛されるマスターなのです!

 

チリチリを営むのは、福岡出身のマスター・吉田暢彦さん。

高校卒業後に料理学校を経て、24歳の時に沖縄の米軍ハウスにある友人宅にホームステイされました。

 

かつての沖縄はアメリカの文化と日本の文化が融合する独特の街になっており、「古き良き時代のアメリカに憧れていた頃の日本」が好きだったマスターの心に刺さり、人生観が変わるほどの影響を受けたんだそうです。

 

ホームステイを経て1993年、福岡市西区今宿に海の見えるカフェレストラン「ブルーボッサ」を開業されました。

 

1993年といえば、まだ福岡に「おしゃれなカフェ」が皆無だった時代。

ナチュラルなウッドのフロアと丸いテーブルで構成される広々とした店内にはボサノバが流れ、大きな窓からは一面に博多湾が見渡せるという絶好のロケーション。

 

福岡市の中心部からちょっと離れた距離感と、抜群のオーシャンビューが話題となり、瞬く間に人気店の仲間入り。以来、多くのファンに愛されていました。

 

こちらがかつて今宿の長垂海岸沿いにあった伝説のカフェ「ブルーボッサ」。窓から一面の海が見渡せる素晴らしいロケーションのカフェでした。

 

順風満帆に営業を続けておられましたが、2005年の福岡県西方沖地震で建物が被害を受けてしまうことに。

なんとか復旧して営業継続を目指していましたが、結果的に13年間営業していたブルーボッサは惜しまれつつ閉店することになりました。

 

閉店後はご家族を養うべく、バイクショップのスタッフとして勤務していましたが、2011年3月、東日本大震災が発生。

東北の方々の困難を乗り越えながら復興への歩みを見ているうちに「一度しかない人生、自分も動かなくては!」と思い立ち、再び飲食店の開業を決意。

 

「一度しかない人生だから、自分の好きなスタイルのお店がやりたい」と考えた結果、自身の原点となった「昔の沖縄の若者が遊んでいた頃のダイナーのような喫茶店を福岡に再現」することに決めました。

 

レコードの針から聞こえる「チリチリ」というノイズ音や「チリも積もれば山となる」との思いから店名は「チリチリ」に決定。

さらに「心のこもったお店にしたい」という気持ちを込めて「ソウルキッチン」というサブタイトルを添え、2012年、現在の場所に「ソウルキッチン チリチリ」をオープンさせました。

 

 

人気の「チリミートカレー」は異国と昭和のチャンプルー(ミックス)メニュー

 

こちらがチリチリの看板メニュー「チリミートカレー」。

 

アメリカのソウルフードであるタコライスを日本人に食べやすい様に挽き肉たっぷりのカレーライススタイルにアレンジしたもので、まさに日本と異国の ”チャンプルーメニュー”。

 

元々はマスターが沖縄米軍ハウスにホームステイしていた時、ホストファミリーのママが作ってくれた味を試行錯誤の末に再現したんだそうですよ。

 

 

大きなお皿にたっぷりのチリミートカレーとサラダがワンプレートになっており、これにスープが付いて税込990円。

 

本来のカレーとは味も異なるタコライス風味で辛さも控えめ。クセになる味わいは根強いファンも多く、この味を求めてわざわざ遠くからやってくるお客さんも少なくないとか。

なお、トッピングの具材は日替わりで、当日のマスターの気分で決まります。この日は鶏の骨付き肉とソーセージでした。

 

仲良しのお客さんを連れて沖縄ツアーも実施

賑やかすぎるデザインの沖縄旅行のしおりは、なんとマスターの手書き!見るからに楽しさが伝わってきますね。

 

チリチリの特徴のひとつが、客層が多種多様という点。スケボー、バイク、自転車、サーフィンなどが好きな趣味人に、近所に住む学生やファミリー、ミセスから年配客にいたるまで、世代を問わず老若男女が日々訪れています。

また、沖縄出身の方の来店も多く、「初めて来たけど昔の沖縄みたいで懐かしい!」と言われることもあるとか。

 

マスターの明るいキャラクターと、POPで賑やかなお店の雰囲気もあり、たまたま居合わせたお客さん同士が仲良くなることもしばしば。

そうやって仲良くなったお客さんたちを募って、チリチリの原点でもあるディープな沖縄をマスター自らがアテンドする沖縄ツアーも開催しているそうですよ。

 

 

アメリカと日本のレトロ文化が融合した「ソウルキッチン チリチリ」で、「古き良き時代のアメリカと日本」を感じてみてくださいね!

 

 

ソウルキッチン チリチリ

住所:福岡県春日市天神山6-8 勝野ビル1F

営業時間:12:00~22:00

電話番号:092-586-1444

定休日:月曜日・第一火曜日

Instagram:https://www.instagram.com/soulkitchen_chili_chili/

 

 



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ライター
久原茂保
2001年より福岡発のカフェ情報サイト「CAFE@TRIBE(カフェ・トライブ)」を開設。以来、20年以上に渡り福岡県を中心に数多くのカフェを訪れ、日々取材活動に励んでいる。近年はカフェアドバイザー業やカフェのリブランディング、カフェプロモーションなどカフェ業界の知見とネットワークを活かしたオンリーワンな事業を展開中。グラフィックデザインやWEBデザイン、広告コンサルも。

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