福岡が住みやすいのは本当?
森記念財団都市戦略研究所が発表した『日本の都市特性評価2021』によると、福岡市は同評価の「生活・居住」分野において第1位となっています。
前年調査で同分野6位だった福岡市は今回、生活利便施設で高評価を得て、さらに生活余裕度や市民生活・福祉の評価も高くなるなど、住みやすさい街として認識されてきてます。
出典:森記念財団都市戦略研究所『日本の都市特性評価2021』
そんな福岡の「住みやすい」といわれるポイントをピックアップしてみました。
・都市機能がコンパクトで生活に便利
・都心の近くに自然な環境がある
・物価が安く食べ物がおいしい
コンパクトな都市機能
福岡空港から博多駅までは地下鉄で約5分。
これは、森記念財団 都市戦略研究所『世界の都市総合力ランキング2021』で世界48都市で第1位。
東京の羽田空港も大阪の関西国際空港も、アクセスの面では福岡にはかないません。
また、主要なビジネス街と商業エリアが半径5㎞以内に集積しているのも福岡ならでは。
通勤や買い物などで要する移動時間が短く、ゆとりをもった生活時間を送ることができます。
都心の近くに自然な環境がある
都市機能が集中している半径5㎞圏に隣接している大濠公園、舞鶴公園、西公園では、四季折々に表情を変える自然を楽しむことができます。
北に目を転じれば、広がるのは博多湾と玄界灘。海の中道から志賀島、渡船に乗れば能古島。
もちろん西隣の糸島市まで足をのばせば、全国から観光客が訪れる美しい海が待っています。
「足をのばす」と言っても、地下鉄なら博多から40分、高速バスや自家用車でも1時間ほど。
東京駅から小田急線片瀬江ノ島駅まで1時間少々(乗り換え1回)、自家用車なら渋滞を考えなければ1時間半ほどでしょうか。
手の届くところに自然がある、福岡の利点を感じていただけるでしょう。
物価が安く食べ物がおいしい
2021年の消費者物価地域差指数は、東京都区部が105.3に対して福岡市は98.0。
県庁所在地で福岡市より物価が安いのは、宮崎市(96.9)、鹿児島市(97.6)、青森市(97.8)などごくわずか。
都市としての規模、人口などを考慮に入れると、福岡はほんとうに物価が安い街なのです。
食べ物のおいしさは、食材の新鮮さにかかっています。
食材を運ぶ流通過程で低温に保ち、鮮度を落とさない流通の仕組みをコールドチェーンといいますが、実はコールドチェーンは福岡が発祥。
1958年、福岡運輸株式会社が米軍基地からの要請を受け、牛乳やパン、アイスクリームを配送するために冷凍車を開発したのです。
おいしく食べるための輸送技術は今も進歩を続け、福岡には九州一円からおいしい食べ物が集まっています。
その一例が、イカの活け造り。
天神や中洲で生きイカを運ぶ専用トラックを見かけると、福岡市民は「そろそろ冬だな」とコートの襟を立てるのです。
福岡の住みやすさやおすすめのスポット、働き方までをご紹介する福岡への移住を考えている方必見の記事はこちらをお読み下さい。
https://fukuoka-leapup.jp/city/202203.488
東京と福岡の物件を比べてみた
では、その住みやすさを物件からみるべく、実際に東京と福岡の不動産物件を比較してみましょう!
比較のポイントは、広さ、アクセス、築年数、初期費用など。
物件エリアは東京が副都心・新宿や学生街・早稲田をかかえる新宿区、福岡は現在「天神ビッグバン」で生まれ変わりつつある一大繁華街・天神を擁する中央区を中心に選びました。
単身者・若者向けのワンルーム、1K:6万円台
さて、まずは単身者・若者向けのワンルーム・1Kの物件です。
学生や新社会人が住むには手ごろな間取りですね。家賃は6万円(管理費など別)で探してみましょう。
まずは東京代表から。東京都新宿区にある物件。
4階建ての4階の部屋です。
https://suumo.jp/chintai/jnc_000072765424/?bc=100286942002
アクセスは東京メトロ東西線早稲田駅まで徒歩5分、都営大江戸線牛込柳町駅まで徒歩11分。
すこしレトロな物件となります。
続いて福岡代表。
地下鉄赤坂駅から徒歩3分、エンクレスト赤坂弐番館。13階建ての7階です。
https://suumo.jp/chintai/bc_100298555464/
昭和通りと明治通りの間にあり、中心部に位置しながらもすぐ近くに大濠公園がある好立地。
スーパーが300m以内にありますし、生活にも便利です。
さて、比較してみましょう。
築年数と専有面積に違いが出ていますね。築年数は東京が44年とかなり古め、福岡のほうも築20年ではありますが、設備面は充実しています。
専有面積も20%程度福岡の物件が広くなっています。6畳と8.5畳ではかなり違うはずです。
バス・トイレ・洗面所がそれぞれ別の福岡に対し、東京はコンパクトなユニットバス&トイレ。
最も差があるのが収納です。
福岡は引き戸に鏡がついたウォークインクローゼットがありますが、東京は収納らしいものはシューズボックスのみ。生活空間として使えるスペースには、大きな違いが出ています。洗濯機のスペースが福岡の物件は屋内に、東京は屋外ですのでその点も違いますね。
面積を固定して1LDK:10万円以下を比べてみる
つづいて1LDKです。
ワンルーム部門では面積で大きな差がついたので、ここでは面積を固定して比較してみます。
家賃は10万円以下、専有面積40平米以上としてみましょう。
まずは東京。
新宿御苑にほど近い物件です。5階建ての3階部分が居室です。
https://suumo.jp/chintai/jnc_000077472570/
アクセスは、東京メトロ丸の内線・四谷三丁目駅から徒歩7分。乗り換えも便利です。2人入居可・ペット応相談と好条件ですね。周囲も繁華街ではないので、静かに生活できそうです。
福岡からはエンクレスト博多THE TIME。
博多駅南は、駅からの徒歩圏内でありながら、大きな公園も近くにあって比較的落ち着いた雰囲気の街ですね。
https://suumo.jp/chintai/jnc_000068011911/?bc=100299407756
アクセスは博多駅まで徒歩9分。地下鉄の東比恵駅まで徒歩12分。
日々の買い物も、休日のショッピングも博多駅で楽しめますし、最寄りの東比恵駅からなら空港までたった一駅です。
では比較してみましょう!
最大の違いは、もちろん築年数。
福岡では、10万円弱の家賃を払うと新築か築浅の物件に住むことができるのです。
浴室は、東京が昔懐かしいタイル張りにバランス釜、正方形のお風呂です。
福岡は高級ホテルと見まごうぜいたくなバスルームで、一見して勝負ありという印象。
家賃の差が2,000円とは思えないグレードの違いです。
2LDK以上、ファミリー向けの大型物件で比較!
最後に、ファミリー向けの大型物件を見てみましょう。
条件は2LDK~3LDK、専有面積60平米以上、家賃上限は20万円。
さらに築年数を10年以内にしてみました。
東京は、早稲田駅徒歩4分の物件。
総戸数4戸の4階建ての2階部分、2022年4月竣工の新築です。
https://suumo.jp/chintai/jnc_000077548994/?bc=100301376861
さすがは新築、ウォークインクローゼット完備、浴室もピカピカで設備面では文句なし。
周辺環境も閑静な住宅街で、東京でこの条件で家賃20万円は破格でしょう。
福岡からはエンクレスト天神AVANT。
薬院駅、地下鉄渡辺通駅のどちらにもアクセスでき、天神はもちろん徒歩圏内。
コンパクトシティ・福岡の強みを体現するような物件です。
https://suumo.jp/chintai/bc_100301510407/
こちらも設備面はパーフェクト。広々としたウォークインクローゼット、ゆとりのある洗面所とバスルーム。
楽しい生活を送るためには十分すぎる、まさに優良物件です。
さて、比較です。
住居としての評価は甲乙つけがたく、どちらも抜群と言っていいでしょう。
違いが大きいのは家賃。
ほぼ同じような仕様で4万5000円、25%ほどの差があります。年間でみると540,000円となりますので、この差はなかなか埋めがたい差です。
さらに東京と福岡では物価に開きがあるので、この4万5000円には額面以上の差があります。
そしてもう1点は天神まで徒歩圏内ということ。
繁華街であり、ビジネス街でもある中心地が徒歩圏内というメリットは東京では考えられないこと。
徒歩通勤、自転車通勤もごく普通にできますし、飲んだあとにタクシーで帰るということもなくなりますので、実質交通費0円。
これならより気軽に暮らしを楽しめるはずです。
まとめ
実際の不動産物件を比べてみましたが、いかがだったでしょうか。
家賃相場だけではわからない、リアルな違いが見えてきたと思います。
現在、福岡では新築の賃貸マンションが次々と登場しています。
もっときれいで住みやすい、そんな物件を探してみてください!