福岡で大人が楽しむコスプレ道をご紹介〜アニメやコスプレにまつわる、福岡の有名スポットから個性派スタジオまで〜

皆さんは昨年のハロウィンをどう過ごしていましたか? 私は自宅でイノシシのマスクをかぶっておりました。ささやかな仮装ですが、いつもと違う格好をしてみると結構テンションが上がるものです。思えば、アニメや映画で“異世界転生モノ”がブームになったり、筋トレにハマる人が増えたり…なんてのも同じ現象ではないでしょうか。そう、人は誰しも自分以外の何かになってみたいと思う“変身願望”を持っているのです。 でも年一のハロウィンだけではもったいないですよね。もっと気軽に変身を楽しむには…というわけで、人生で一度は本気のコスプレをしてみたい!ライターの大内がコスプレについて取材してきました。

“好きな衣装で自由に過ごす”福岡のコスプレ事情とは?

まずは、福岡のコスプレ最前線を探ろうと、天神北のコスプレイヤー御用達ショップ「コスプレショップぱるふぇ」へ。対応してくれたのは、代表のらいむさんとスタッフのペコさん。


「コスプレショップぱるふぇ」代表のらいむさん

コスプレの衣装やグッズを販売しつつ、イベントの運営も手がける代表のらいむさんは、ご自身もコスプレ歴27年の大ベテラン!
ペコさんも女性レイヤーとしてモデルを務める一方、店内の衣装管理からアイドルの衣装デザインなどまで手がけています。


アイドルの衣装デザインなども手がけるペコさん

大内

コスプレといえば、以前は愛好家の間でひっそりと楽しまれているイメージでしたが、ハロウィンの浸透でグッと一般的になりましたよね。

らいむさん

そうですね。本格的にコスプレを楽しむ“コスプレイヤー”に加えて、ハロウィン用にと家族連れやホストさんもよく来店されますよ。

でもね、警固公園のハロウィンを見ていると、一過性のもののような気がするんです。
昨年コロナで公園が閉鎖された時には、わざわざ他の公園に移動して集まろうという空気ではなかったでしょう。おそらく主催者として音頭をとる人がいなかったから、その日、その場で刹那的に集まるだけになってしまったんです。

大内

確かに。単なる仮装だと一回でいいやと思っちゃいますよね。
では、コスプレイヤーの方は、イベントでどんなことをされているのでしょう?撮影会でしょうか?ひたすら写真を撮るみたいな。

らいむさん

いえいえ、コスプレでマラソンやロードレースの大会に出たり、友達とおしゃべりをしたり、別のイベントに参加したり、普通に遊ぶ人が多いんですよ


3月26日・27日には「能古島国際映画祭」の一環で「コスプレピクニック」を行いました。
「コスプレピクニック」は、コスプレのまま動物を見たり、のこのこボールをしたりと、能古島を満喫する人気イベントなのですが、3月は親子での参加を呼びかけたんです。

コロナ禍で長らくおでかけできなかった親子に外遊びの一環としてコスプレしてもらおうと考えていて。だから、ヒーローショーなどいろいろなジャンルの催しと一緒に開催します。

大内

コスプレだと“ごっこ遊び”の延長で、子どもも喜びそうですね。

らいむさん

こうやって、大人と子どもが一緒にコスプレできるようになったのは、「鬼滅の刃」の影響が大きいんですよ。

アニメにあまり詳しくない親御さんは、子どもが好きな番組を知らない人も多いでしょう。でも、せっかく挑戦するなら家族みんなが知っているキャラのほうがいい。

老若男女問わず知名度の高い「鬼滅の刃」なら挑戦しやすいですよね。

大内

今や誰でも知っているタイトルですよね。でも、“国民的”とされているアニメでもコスプレしている人が少ないものがありますよね?

らいむさん

「鬼滅の刃」はたまたまアニメもコスプレもヒットしましたが、ヒットしたアニメ=コスプレも人気、ではないんです

まず、旬のアニメであること、そして衣装のデザインが統一されていて、チーム感が出せるもの
さらに、露出が多かったり奇抜すぎるものではなく、普通に着ることができる衣装だと入りやすいですね

ペコさん

鬼滅の刃もおそろいで楽しめますし、昨年は「東京卍リベンジャーズ」の特攻服がたくさん出ましたね。

らいむさん

もう一つの特徴としては、“入り口が広い作品”も需要がありますね。例えば、競走馬を美少女化した「ウマ娘」とか。
アニメではなく競馬好きでハマったという大人も多いです。走るアニメなので、ウマ娘のコスプレでマラソンやスキー、ロードレースなどに参加しても盛り上がりますね。

大内

デビューするなら、ワイワイ遊べるイベントだと入りやすいですよね。

らいむさん

僕達も気軽にコスプレを楽しんで欲しくて、先ほど紹介した能古島や門司港レトロ、スポガ久留米のスケートリンクなど、さまざまな場所でイベントを開催しているんですよ。

今年開催されたスポガ久留米のイベントは、一般のお客さんと一緒にスケートに興じたそう。
動画はこちら。

大内

自然あり、人気の観光地あり、アミューズメントあり、いろんなシチュエーションを用意されているんですね。街中に普通にコスプレイヤーさんが歩いている景色は、見ているこちらもなんだかワクワクします。

でも、最近はコロナの影響でイベントが次々に中止になっていますよね。同じ趣味の人と交流する場が無いと盛り下がってしまうのでは?

らいむさん

確かにコロナ禍でうちの店も売上は減りましたが、ゼロになったわけではないんです。

なぜなら、皆さん家で衣装を着て写真を撮る “宅コス”を楽しんでいるから。写真をTwitterにアップして、気になる人同士でフォローし合って交流を温めて、イベントが開催されるようになったら実際に会う。この時期ならではのやり方ですね。だから、コロナ禍でもコスプレ人口はあまり減っていないんじゃないでしょうか。

大内

なるほど!宅コスは初心者の入り口にもぴったりですね。

好きなキャラクターを満喫すべし!いちからはじめる“コスプレ虎の巻” 5つのポイント

仲間と衣装を合わせたり、スポーツ大会に参加したり、自宅で着てみたり、
趣味やライフスタイルに合わせて自由にコスプレを楽しむ方が増えているようです。そう考えると、気軽にチャレンジできるかも。

ちょっと前向きになってきた方へ向けて、らいむさんとペコさんにアドバイスをいただきつつ、コスプレデビューのコツをまとめてみました。

虎の巻1:ノーリミットで挑むべし!

やってみたいキャラができたら、体型や性別を気にせず楽しみましょう。
厚底ブーツやボディシェイパー、カラーコンタクト、眉を消すコンシーラーや鼻を高くする“鼻プチ”なるものまで!さまざまな補正グッズが販売されています。いざとなったらパソコンの加工ソフトでフル補正なんて奥の手も!

ペコさん

コミケ(同人誌即売会)では、男性キャラクターをかっこよくコスプレした写真集を頒布している女性レイヤーさんもいます。宝塚みたいに女性ファンも多いんですよ。


こちらは「コスプレショップぱるふぇ」で見つけた付け歯。アイドル用のかわいい八重歯から吸血鬼並みの大きさまでサイズ多数

虎の巻2:お得な中古衣装を発掘しよう

新品衣装は2〜3万円くらいが相場ですが、中古だと半額ほどのお値段で手に入ることも。1回だけ着たものや未着用品など新品同様の衣装も中古に含まれるので、うまく探せば相当お得!新生活が始まる春先は買い取りラッシュで中古商品のラインナップが増えるため、宝探しにはうってつけです。

らいむさん

うちは約700着の中古衣装を取り揃えていて、初めての人にはウィッグとブーツまで全身揃ったセットをおすすめしています。

衣装が見つからない場合は、オーダーメイドも可能。4万円以内、ものによっては2〜3万円でレアなキャラものも手に入りますよ

虎の巻3:写真撮影にもこだわってみよう

最近は画像加工をする人が大多数なので、イベント中の写真撮影を断られることも。こだわりのある人は専属のカメラマンにお願いしているそうですよ。他人に撮ってもらうことで、自分でも気づかない魅力に出会えるかも。

虎の巻4:コスプレ仲間を作ろう

コスプレイヤー同士の交流はTwitterが必須。“宅コス”写真をアップしたり、推しレイヤーに“いいね”を続ければ、いつしか同好の士に出会えるはず。仲間が増えたら人前に出る緊張感も軽減しますし、チームコスにも挑戦できますよ。

虎の巻5:地元のイベントに参加してみよう

冒頭にお伝えしたどんたくや能古島の他にも、県内にはコスプレが楽しめるイベントやスポットがいくつかあるので、おでかけがてら足を運んでみては?

・らいむさん主催の「コスプレピクニック」

初心者やひとり参加でも楽しめる“遊び”重視のイベント。次回は3/21の門司港レトロと3/26・27の能古島で開催。以降の予定はウェブサイトとTwitterで更新されるそうですよ。
詳しくはこちらをチェック▶http://cospic.org/

子どもと一緒に楽しめる「大橋ハロウィン&コスプレフェスティバル」


「大橋ハロウィン&コスプレフェスティバル」事務局主催のイベント。毎年11/3に大橋駅前で開催されています。町おこしの一環でスタートしただけあって、ステージイベントなども充実。通りがかりに一緒に遊ぶ子どもも多く、お菓子をあげたり、写真を撮ったり、飛び入りで楽しめる。
大橋ハロウィン&コスプレフェスティバル公式twitter▶https://twitter.com/ohashihalloween

福岡を代表するイベントに参加できる「博多どんたくコスプレパレード」


どんたくパレードで町を練り歩くイベントで、毎年4月はじめに募集が始まり、2日で200人の参加枠が埋まるほどの人気なんですって。老若男女さまざまなコスプレイヤーが集合するので、見応えも十分です。
※2022年は残念ながら中止ですが、次回の活動についてはTwitterで確認を
博多どんたくコスプレパレード公式twitter▶https://twitter.com/dontakucosplay

▶▶その他、福岡市内ではこんなイベントも…
・acosta!
大手スタジオが全国的に開催しているコスプレイベント。
https://acosta.jp/event/fukuoka-paypaydome/
 
・COMIC CITY福岡
夏休みシーズンにはコミックマーケットなどの同人誌即売会も予定されているようです。美麗なコスプレイヤーの写真集を探してみては?
https://www.akaboo.jp/event/item/20192996.html

アニメやコスプレにまつわる、福岡の有名スポット4選
スポット1:「鬼滅の刃」で有名な「溝口竈門神社」

鬼滅の刃の聖地として参拝するファンが多く、現在では御朱印や絵馬も取り扱われています。筑後市観光協会によると、地域活性化コスプレイヤー丹タキさんを中心にコスプレイベントを積極的に開催しているそうですよ。

問い合わせ:筑後市観光協会筑後市溝口1553
詳細はこちら▶https://chikugo.net/mizokuchikamadojinja-2
(こちらに記載されている「境内でのコスプレを楽しまれたい方へ」を守ってご参拝、撮影しましょう)

▶▶そのほか、こんなスポットもお出かけにおすすめ!

スポット2:北九州漫画ミュージアム

日本アニメツーリズム協会が選定する“アニメの聖地”として、福岡県で唯一認定されたスポット。約7万冊の漫画を自由に読めるコーナーや漫画教室も開催されているそうです。同ビル内には、コスプレ用品やアニメグッズなどを扱うショップやコラボカフェが集合しているので一日楽しめます。

 

スポット3:飯塚アイスパレス

2016年に放映され、今は劇場版映画制作中の本格フィギュアスケートアニメ「ユーリ!!! on ICE」で大会が開催されたアイススケート場のモデルとされているのがこちら。このアニメは福岡のお隣の佐賀県唐津市が舞台なので、そのまま聖地巡礼に出かける方も多いそうですよ。
 

スポット4:日本の首都・福岡市!?

世界的にファンが多いアニメ“攻殻機動隊”の映画「攻殻機動隊ARISE」では、2028年の日本の首都はなんと福岡市!2014年公開当時には、映画スタッフによる未来予想図も公開されています。いつかそんな未来が来るかも!?
 

撮影におすすめ!福岡の、個性派スタジオ
スポット1:廃校を活用したスタジオ「くらて学園」


福岡県鞍手町の中学校跡地を活用したレンタルスタジオ。多種多様な撮影ができるほか、サブカルチャー系のテナントも入っているので、非日常にどっぷりと浸れます。CMやMV、YouTubeなど、幅広い用途に対応しているのも魅力。

問い合わせ:くらて学園鞍手郡鞍手町新北993-1
詳細はこちら▶https://kurategakuen.com/contact/

スポット2:廃墟でディストピアな一枚を「留守兜の杜【るすとのもり】ー」


街の保養施設として使用されていた建物を廃墟スタジオに再生。最低限の補修をしながらも、朽ちたたたずまいはそのままに保存されています。ダークな雰囲気がお好みの方におすすめ。

問い合わせ:くらて学園
住所:福岡県鞍手郡鞍手町長谷747
詳細はこちら▶https://kurategakuen.wixsite.com/rusuto

※場所によって注意すべきマナーが設けられています。事前に確認しておきましょう。
 
▶▶天神周辺にもコスプレ撮影できるスタジオがいくつかあります。カメラマン手配や備品レンタルもできるので、ぜひチェックしてみては?
・アートスタジオ NEIGE(ネージュ)
https://studio-neige.com
 
・アート・コスプレスタジオWith
https://www.cosplay-with.com/
 

いかがでしょう?だいぶんハードルが下がったのではないでしょうか?
最後に、らいむさんとペコさんに一番大事なことを聞くと、「着たいもの着る!」ですって。
「男性が女性キャラクターの衣装を着ても、その逆でもOK!年齢を重ねても諦めることはないんです。どんな人でも“なりたい自分に出会える”のがコスプレだから」と力強いエールをいただきました。
いつもと違う顔を自分で納得いくまで演出できるコスプレは、今までになかった世界の扉を開けてくれます。やっぱりハロウィンだけじゃもったいない!
春の陽気に誘われて、自分に変身の魔法をかけてみてはいかがでしょうか?


【コスプレショップぱるふぇ】
■住:福岡県福岡市中央区天神3-2-18 エキスプレスビル201
■TEL:092 – 753 – 7723
■営:11:00~20:00 (月曜、祝翌日は休み)
https://cos-parfait.com/

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ライター
大内 理加
壱岐出身。福岡市内の編集制作会社を経てライターとして独立。現在は、福岡のweb、紙媒体を中心に食、カルチャー、地域活性など、ジャンルを問わずに執筆しています。趣味は、街ぶらと1人旅。妖怪と忍者、サメ・ワニ映画などのワードに飛びつく癖がありますが、話し出すと大体苦笑いに終わります。

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