CAITAC SQUARE GARDEN(カイタックスクエアガーデン)について
2020年6月11日にグランドオープンを迎えた「CAITAC SQUARE GARDEN」には西日本初、福岡初を含む19のテナントが出店。ライブハウスや映画館もあり、エンターテインメントの要素も強い施設となっている。
フロア構成—————————-
1F:ヤヌーク福岡、プーマ ストア 福岡、panya芦屋
2F:モダンワークス、クラッシュゲート福岡天神店
3F:キノシネマ天神、ゴールデンブラウン、ミランダエステティック、ピラティズ ジャパン、ボーダー
4F:アビスパコート、鉄板焼三ヶ森、ハバナ
CAITAC SQUARE GARDEN(カイタック スクエ アガーデン)
福岡市中央区警固1-15-38
https://caitacsquaregarden.com/
「小売業として福岡を見たときに、東京の表参道のような場所が欲しい。それがこの場所でした」
福岡で30年以上に渡り小売業に携わってきた中原さん。「天神・大名エリアは家賃の割に売上を上げづらい場所で継続することが難しいんです。この警固エリアにこのような施設ができることで、天神・大名エリアのガス抜きにもなると考えました」。
今回、話を伺った中原伸広さんは「カイタックホールディングス」の事業会社の一つである「アキアゴーラカンパニー」の社長であり、カイタックグループの福岡における不動産事業にも携わっている。
中原
そう考えていた中原さんは、あるとき、「セントラルパーク構想」の存在を知る。「セントラルパーク構想」とは、福岡市中央区にある大濠公園と舞鶴公園の一体的な活用を図り、県民・市民の憩いの場として、 また、歴史、芸術文化、観光の発信拠点として、 公園そのものが広大なミュージアム空間となり、 人々に感動を与えるような公園づくりを目指すというもの。
中原
また、大型ショッピングモールにおけるマーケティングに『2核1モール』という考え方があります。それを福岡の街に落とし込んだとき、大濠公園・舞鶴公園エリアと天神・大名エリアが2つの核と考えると、その2つを繋ぐ国体道路〜けやき通りに『Ron Herman Fukuoka』や『BIOTOP FUKUOKA』があり、今回、『CAITAC SQUARE GARDEN』ができたことで街の回遊性がさらに高まっていくと考えています」。
「多くのテナントさんが、このゆったりとした環境や自由度の高さに惹かれて出店を決断してくれました」。
ミニシアター系からファミリー向け作品まで世界各国の作品を幅広く上映する「キノシネマ」。現在はコロナ対策のため1席ずつ空けて営業している。6月26日からはレイトショーもスタート!
このプロジェクトがスタートしたのは2年半ほど前のこと。中原さんは当初、力技で国内外の有名ブランドを誘致しようと考えていたという。
中原
施設内には木々や花が多く配され、開放感たっぷり。子ども連れの方も年配の方も、ゆっくり過ごせる環境が整備されている。
施設内は共有スペースが多く取られ、木々や花に包まれ、テーブルやベンチも随所に配置されている。また、商業施設でありながら、営業時間や定休日は各テナントに任されているところもこの施設の特徴の一つ。商業施設にテナントとして入居する場合、ディベロッパーに販促費を支払うケースが少なくないが、同施設は固定家賃のみを回収している。
中原
テナントの自由度の高さは従来の商業施設とは一線を画しており、その新しいスタイルにも注目が集まるところだが、施設の全体的なコンセプトも明確に定めていないというのも面白い。
中原
イギリスの情報誌「MONOCLE」が選ぶ世界のレストランBEST50にランクインする『GOLDEN BROWN』が九州出店。その噂を聞きつけ、オープン以来、連日行列が続いている。
テナントも決まり、2019年12月にはリリースを発表。九州初、福岡初となる出店も多く、『カイタック スクエア ガーデン』は徐々に注目を集め、2020年4月28日のグランドオープンを待つばかりとなっていたが、新型コロナウイルスの影響により、開業の延期を余儀なくされた。
「この施設をブラッシュアップしながら、あの一帯を全体的に開発していきます」。
「秋ごろには入口付近に3つのポケットショップがオープン予定です。これからも地域の皆さんに喜んでいただける施設づくりをしていきますので、期待してください」と語る中原さん。
中原さんは3月の時点でグランドオープンの延期を決断していた。
中原
一方で、同グループが運営するショップも全て3月から休業していた。給料は100%補償し、スタッフは自宅待機。働きたくても働くことができないという状況は、スタッフの意識改革につながっていったと中原さんは振り返る。
中原
新型コロナウイルスは、ネガティブなことばかりではなく、プラスの変化も生んでいたのだ。
グランドオープンから約3週間。今後について、中原さんはこう語ってくださった。
中原
訊けばカイタックグループは、隣接する土地も取得しているという。
中原
セントラルパーク構想や天神ビッグバンが進む福岡で、地域に根ざし新たな価値観を生み出していくカイタックグループの柔軟な取り組みに期待が高まる。