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「奇怪夜行」とは
「奇怪夜行」は、柳川市の老舗料亭旅館「柳川藩主立花邸 御花」が、創業200年以上の歴史を持つ八女市の提灯屋「伊藤権次郎商店」とともに毎年夏に開催しているアートイベントです。
5周年を迎える今年のテーマは「キキキの奇怪夜行」。原点に立ち返り、おどろおどろしい妖怪の不気味さ・怖さ・そして美しさを感じるイベントになっています。伊藤権次郎商店の伊藤博紀氏の作品である妖怪の描かれた提灯と、水木しげる先生のチーフアシスタントであった佐々岡先生が描く妖原画が文化財を彩ります。
妖怪提灯に妖怪画も!みどころをご紹介
伊藤権次郎商店の妖怪提灯
八女提灯は福岡県八女市の伝統工芸品。竹骨に和紙を張り、職人が一つひとつ手描きで絵付けを行います。江戸時代から続く老舗「伊藤権次郎商店」が制作する提灯は、柔らかな灯りと陰影豊かな線描が特徴。今回は「奇怪夜行」のために特別な妖怪画を描き下ろし、暗闇の中で怪しく浮かび上がります。
佐々岡健次氏の妖原画も展示
漫画家・水木しげる氏の初代チーフアシスタントとして活躍した佐々岡健次氏。佐々岡氏の描く妖怪たちは、日本の風土、人々の営みに根ざした物語をまといながら、どこか哀愁や愛嬌を帯びた表情で、私たちの中に眠る内面や記憶を静かに揺さぶります。
佐々岡 健次(ささおかけんじ)
島根県浜田市旭町丸原出身。1960年 芸術学院卒業。1961年 漫画家 赤松節子/牧一馬先生に師事、怪奇ロマンシリーズ、トンガラ脱線シリーズ等の単行本多数。1968年 水木しげるプロダクション入社、チーフアシスタント、漫画サンデー賞。以後、漫画アクション・トップコミック・プレイコミック等連載。1997年 水木しげる氏とヨーロッパホラーツアーに同行。
文化財で楽しむ妖怪絵巻と展示
さらに、江戸時代後期に制作された全3巻の妖怪絵巻「芸州武太夫物語絵巻」を特別公開。稲生平太郎という少年が体験した妖怪との三十日間にわたる根競べの話をいきいきと表現しています。毎晩のように平太郎の屋敷にあらわれた妖怪たちは恐ろしくありながら、どこか愛嬌も感じさせます。
期間限定の特別体験プランも
奇怪夜行開催中を含む2025年7月15日(火)〜8月31日(日)には、特別なしつらえを楽しめる「妖怪ルーム」や「妖怪舟」も登場!
妖怪提灯と一夜を過ごす「妖怪ルーム」
大小様々な提灯に彩られた客室に宿泊できるプラン。妖怪が描かれた掛け軸、床の間には怪しげな花が生けられるなど、妖怪仕様のしつらえも見どころ。また「日本の妖怪」をテーマにした書籍がずらりと並び、日本各地に伝わる妖怪たちの物語を文化財の宿で静かに味わうことができます。
販売日:2025年7月15日(火)〜8月31日(日)
※1日1室限定/客室:黒椿
河童が住む水郷の街で楽しむ「妖怪舟」
夜の川面をゆらゆらと進む「妖怪舟」で、ひんやり背筋が凍る特別なひとときを。船頭さんの語る怪談話を聞きながら、怪談の夜を盛り上げる“妖怪ドリンク”を片手に、妖怪提灯で彩られた不気味な舟を貸切で楽しめます。暗闇と水音に包まれて、“妖怪の世界”を旅してみませんか?
販売日:2025年7月15日(火)〜8月31日(日)
時間:19時30分〜20時10分(40分)
予約:公式サイトにて宿泊予約の際に「オプション」選択(通常プランでもオプション予約可能)
予約ページはこちら
イベントは今週末まで!まだまだ暑い夏の夜。柳川で少し奇妙でひんやりする、不思議な夜を過ごしてみませんか?
イベント概要
奇怪夜行2025「キキキの奇怪夜行」
開催日:2025年8月15日(金)〜17日(日)/22日(金)〜24日(日)※計6日間
時間:18時〜21時(最終入場 20時30分)
会場:柳川藩主立花邸 御花 [map]
入館料:大人 1,700円/高校生 1,000円/小中学生 500円/未就学児 無料
主催:伊藤権次郎商店、株式会社御花/協力:(公財)立花家史料館/企画:株式会社crafcult
題字デザイン・原画展:佐々岡健次
協賛:西日本鉄道株式会社
特設サイト:https://ohana.co.jp/lp/kikaiyako2025
※敷地内の駐車場は宿泊者専用の駐車場のみ。お車でお越しの際はお近くのコインパーキングなどをご利用ください。