「少子化がヤバい」「ついに観測史上最も出生数が少なかった」といわれる世の中になりました。多くのメディアを見ると「少子化はヤバい」という発言を目にします。
今回は、実際に日本がどんな状況になっているのか、少子化は悪なのかデータを参考にしながらまとめます。また個人はどんな準備ができるのか紹介します。
❏ 世界でも注目される最先端な日本
日本は少子高齢化が進む最先端な国です。世界の多くの国も少子高齢化が進んでいるため「未来のモデル国」として注目されています。
Twitterを6兆4000億円で買収したことで話題のイーロンマスクさんが、先日、日本の人口減少についてこんなツイートをしました。
Twice as many people died in Japan last year as were born. Population freefall.
Rest of the world is trending to follow.https://t.co/JDHiFviua5
— Elon Musk (@elonmusk) March 2, 2023
「昨年、日本では生まれた人の2倍が亡くなり、人口が激減している。他の国も追随する傾向にある。」とCNNの「Japan births fall to record low as population crisis deepens(人口危機が深刻化する中、日本の出生数は過去最低を記録)」
>>https://amp.cnn.com/cnn/2023/03/01/asia/japan-births-2022-record-low-intl-hnk/index.html
のニュース記事を引用した投稿です。
他にも2022年の5月には「このまま出生率低下に歯止めがかからなけけば日本はいずれ消滅する」という内容のツイートをしています。
ビジネス界で世界的に話題の人が日本の少子化について言及されるほど、日本の人口減少は注目されています。日本のみならず、どの国でも少子高齢化の波が押し寄せているからこそ、日本は最先端な国ともいえる状況になっています。
❏ 年80万人の人が減っている
厚生労働省が2023年2月28日に発表した「人口動態統計速報」
>>https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html
によると、2022年に生まれた赤ちゃんの数(出生数)は79万9728人になるとのこと。80万人を下回るのは統計を開始した1899年以来初めてのことです。
逆に死亡数は158万2033人。人口の自然減少数は78万2305人となっています。要するに毎年、80万人もの人が日本からいなくなっているわけです。
80万人といえば佐賀県と同じ数なので驚く人も多いはず。毎年、ものすごいスピードで日本の人口が減ってるのが現状です。
❏ 少子化は悪か?
少子化になれば悪いことばかりだといわれます。よく挙げられる理由が以下です。
・人が減れば消費も減り売上も下がる
・国全体の売上が下がり日本経済が衰退している
・高齢者を支える若者も減る
・寿命が伸びたので医療費も年金負担も増える
・労働者も減るので税収も下がる
実際、日本経済は人口減少とともに衰退しているように感じます。残念ながら、今後は今よりももっと悪い状況になると考えられます。
少子高齢化になるという予測は、僕が生まれる前よりももっと昔から議論されていることです。数十年前から予測できたにもかかわらず、今の現状になっています。
❏ 個人はどうすればいいか?
個人としては「どうやら少子化は悪いのは分かるものの、一国民がコントロールできるレベルではない」というスタンス。現状は良くはないものの、個人にできることは少ないという見解です。
今ある現状は、僕よりも何十倍もの頭がいい人たちが、何十年かけて対策した結果、何もいい成果が得られていないともいえます。
よくあるAIロボットや外国人移民、高齢者を働かせる政策などは、効果があるかもしれませんし、ないかもしれません。抜本的な改革を発見したとしても、そのアイデアを実行させることに高いハードルがあるわけです。いずれにせよ、今の現状を変える必要があります。
だからこそ、一個人ができることは、どんなことが起きても対応することだと考えています。結局、さまざまな対策を練ったところで個人にできることは限られています。
❏ 今後も状況は悪くなる?
日本は良くも悪くも空気が読め、同調することに優れています。コロナ禍もマスク着用を義務化せずとも国民全体が守る気質があります。
決められたことやルールを守ることに長けている反面、規則の本質を捉えることやルールをアイデアを生むことは苦手だといえます。世界では 1年以上前からマスクを着用しなくてもよくなったものの、日本では空気を読んでいまだにマスクをしているのも一つです。
日本は世界で最も少子高齢化が進んでいるにもかかわらず、既存のルールや抜本的な対策を即座に実行できないという見方もできます。
だからこそ、今後も状況は悪くなる。行き着くところまで悪化しないかぎり、抜本的な対策はとられないと考えるのが妥当かもしれません。
❏ 暮らしやすい場所を移動する
逆に、現状をポジティブにとらえることもできます。「日本は余程のことがない限り変わらない」からこそ、自分の身は自分で守るという考えです。
少子化は悪だと思うなら、少子化でない場所に住めばいいだけです。日本全国には少子化に警鐘を鳴らす都道府県がさまざまな対策を実施しています。要するに「子供に優しい場所」に移動して暮らすのも方法の一つです。
例えば、兵庫県明石市では高校3年生までの「こども医療費の無料化」や「第2子以降の保育料の完全無料化」、「中学校の給食無償化」などたくさんの少子化対策が実施されているモデル都市として注目されています。
この流れをうけて福岡市でも「おむつが無料になる」少子化対策案も出てきました。早ければ、2023年の夏頃に実施されるという話です。
>>https://www.city.fukuoka.lg.jp/kodomo-mirai/kyuhukin/child/reiwa4nenndoseikatusien_kyuhukin.html
さまざまな施策が実行されている結果として、明石市も福岡市も人口は増え、税収も上がっています。
❏ 海外も視野に入れて準備する
もっというと、日本を離れて暮らすのも手段の一つ。少子化の現状を悪だと感じ、対策されないことに嫌気がさすなら、自身が安心して暮らせる場所を探せばいいわけです。
僕自身、最近はマレーシアやタイなど、東南アジアを中心に移住できる国を探しています。他にもビザが降りやすいマルタやドバイ、ポルトガルなど欧州方面にも出向いています。今の時代、どこででも仕事ができるよう準備をすれば、自分が過ごしやすい場所で生活することも簡単です。
日本が好きだからこそ、少し離れて俯瞰する感覚です。抜本的な改革後、住みやすくなったと感じるときにもどってくることもできます。
将来を見据えて過ごしやすい場所を見つけるのはおすすめです。明石市や福岡市など日本でも元気な場所で暮らせる生き方を模索すればいいだけです。