今回の舞台は福岡市早良区
前回ご紹介しました、8個続く「〇丁目」バス停の最後、「曙二丁目」です。
>>前回の記事はこちら:どこまで続くか「○丁目」のバス停。「愛宕一丁目」【福岡市西区】
バス停の鉄板には、天神 博多駅 小笹方面と書かれている通り、
六本松から警固を経由して天神方面へ向かう「7」
城南線から博多駅、一部はそのまま中央埠頭まで達する「11」
小笹から百年橋へと、南へかなり大回りする「69‐1」
と、福岡市民の方以外には伝わりにくいですが、系統も多彩です。
系統が多いということは、出発地から目的地へ直通できる場所が多いということで喜ばしいですが、路線図の制作は大変になります。お疲れさまです。
昔からのバス通りのため、道路両側には住宅が立ち並んでいて、歩行者が通る路側帯はとても狭いです。郊外方面に向かうバス停とバス停の距離もギリギリ。
冒頭のバス停と反対側のバス停を見てみると、鉄板が、車道にはみ出さないように、
支柱の中央ではなく、住宅側に寄って設置されているのが、おわかりいただけますでしょうか、
そういう観点で前回を見返していただくと、同じ愛宕一丁目でも、郊外方向は真ん中、
都心方向は右寄せと、細やかな配慮がなされています。これでまたひとつ、バス停を眺めるポイントが増えましたね。それが幸せなことなのかどうかはさておき(笑)。
狭い通りに立つ「曙二丁目」
曙二丁目バス停に戻ります。
こちら側から行けるのは、藤崎と姪浜駅です。姪浜駅南口行きの「7」は、ほぼ旧筑肥線に沿う経路で走ります。当たり前ですが、こちらから乗っても愛宕一丁目まで「〇丁目」バス停が8個連続です。
本数も充実しています。
あらためて都心向きのバス停を見てみると、こちらは道路と平行に設置されていて、
店舗や病院があるため、なるべく邪魔にならないように考慮されていますが、狭いです。
私の地元のバス停も、40年前はこんな感じで、歩道もない片側一車線だったなー、とノスタルジーに浸ります。交通安全の観点からは、広い歩道が欲しいところですが、こういう景色が失われないことを願う気持ちもあります、贅沢です。
バス停横のお店で思わぬ発見あり
都心側バス停には、博多五色堂さんという豆菓子の店がありまして、
とてもおいしい豆菓子が並んでいますので、「バス停訪問のお土産にどうぞ」
という文章で締めたいと考え、店内にお邪魔して商品を眺めていたところ、「写真撮られていましたけど?工事関係の方ですか?」と店主さまよりお声かけいただきました。
不審者ですもんね、バス停を撮って連載してるって、説明しても理解できないのは当然です。もっと精進して、「バス停から愛」の存在を、福岡市160万人全員に認知していただけるよう頑張ります、など心にもないことも、言うだけならタダです。
大きな野望の小さな一歩として、曙二丁目を掲載したい旨をお伝えしたところ、
店舗内に飾られた、懐かしい仕様のバス停写真をご紹介いただけました!!
いやいや
バス停写真をご紹介くださったわけではないのです。あくまでも建て替え前の五色堂さんの店舗写真なのですけれど、そこには西の字を模った旧社章時代のバス停がはっきりと写っております。
バス停上部に描かれた円形のマークにご注目。
西日本鉄道 旧社章(出典:にしてつWebミュージアム)https://www.nnr.co.jp/museum/gallery/24.html
ということで読者の皆さま、曙二丁目を訪問する際には、五色堂さんで豆菓子をお買い求めのうえ、「バス停のウェブ連載記事を見て来ました」と店舗の方にお伝えいただきますと、「ああ、あの時やってきた不審者は本当にライターだったのだ」というのがお店の方にも理解いただけて、当方が嬉しいです。懐かしい写真も観ることができます。
豆菓子の感想も、ぜひお聞かせください。
基本情報
バス停名:曙二丁目(あけぼのにちょうめ)
・住所:〒814-0004 福岡県福岡市早良区曙2丁目1[map]
・天神からの行き方例:
「天神警固神社・三越前(六本松方面)」から、普通7番 姪浜駅南口ゆきに乗車。約18分、260円。