何から伝えれば、良いのか。
とは、 平成バブル期のドラマ主題歌のワンフレーズだったでしょうか。そのフレーズだけが逡巡するくらい、このお店の素晴らしさをどう伝えたら良いのか、余す所なくお伝えできるのか、悩みました。
『アプテカ フレーゴ(A.PUTEC FLEGO)さんは、福津市にあるイタリアンのお店。自家菜園もお持ちで、それらを使用したパンや焼き菓子の販売もなさっています。』
というありきたりな書き方では、何か申し訳なさを感じてしまうのです。ここだけ、イタリアだった、というのも違うでしょう。ここまでオーガニックや、粉、スタッフさんの説明、愛国心ならぬ「愛店心」が伝わる接客等等から、こだわりと自信と愛情をヒシヒシと感じるお店が、本国にも、そうそうあるとは思えないのです。
まずは店内で、必ずピッツァはお召し上がりください。まずは登場したときの、その見た目の美しさに驚く。ここまで綺麗に成型されたナポリピッツァを私は見たことがなかった。
そして、食べて又驚く。 何なのこの三味一体のおいしさは!と。ピッツァマルゲリータを食べて、トマトが美味しい、と思ったことはありますか? モチモチのエッジ部分を食べて、もったりとした重さではなく「モチモチしつつも軽やかな歯切れ」を感じたことはありますか? その、美しい水玉模様のような焦げ目が「焦げではなく旨味」になっているのを感じたことはありますか?
全てはここで感じられます。 オーガニックだからこその、トマトソースの甘味と、絶妙な酸味。 「ここにある粉モノは全てイタリアの粉を使っております」という拘りの賜物、歯切れよい生地。ガスでも電気でもない、薪釜だからこその「焦げ目も旨味」。これだけのものを頂いてしまっては、イタリアの粉の魅力を突きつけられては、 お隣にあるベイクショップと言いますか、拘り食材のメルカート的なところに、立ち寄らずにはいられないわけで。
初めて出会う食感と味「コルネット」
そして、そこで出会ったこれまた初めての品々。
特にこちら、イタリアのコルネット。世に言う、クロワッサン、、、?でしょうか。 食べてみると、ますます形容し難い。周りのサクサクッ、特に端っこの渦を巻いた部分のザクザクッとした食感はまさにクロワッサンのそれです。
でも、黄色い内層に、クロワッサンの所謂「蜘蛛の巣気泡」は無く、詰まった断面。ここからは、まるでブリオッシュというか、ふわっふかっとした食感がやってくる。でも、詰まった見た目に反して重さは皆無、軽やかなフワフカッなのです。そしてさらに、直径が1番大きな部分を噛み締めていると、なんだか美味しいフォカッチャを食べているような気もしてくる、、、こんな食感と味は初めてで、これこそイタリアの粉の成し得る技かと。
売り場の画像を見て頂くと、わかられますでしょうか、個体差と言いますか、形がさまざまなこのパン。前述通り食べる箇所によって印象も変わるので、どの部分が気に入ったかに寄って、次回からどの形を買おうか、探すようになるのかな、、なんて、食べてる途中から既に、次のお買い物に心を馳せてしまった。
今回はコルネットをフューチャーしておりますが、他にも気になるもの、食べて頂きたいものが沢山!
自家菜園のビーツを練り込んだスコーンは、イングリッシュスコーンのような面持ちと食感ですが、イングリッシュスコーンの特徴でもある「中央のややフワッとした、パンっぽい部分」が軽やかなフワッ!くらいの、これまた面白い、初めての口触り。
店内で、パスタに添えてくださっていたカンパーニュも、クラスト(外皮)のほのかな酸味と、クラム(内生地)の密度がありつつ軽やかな歯切れ、そして粉の甘味のバランスが絶妙。すっかりこちらのお店と、イタリアの粉の魅力に取り憑かれてしまいました。 もっと通って、すべてのメニューを、粉モノを、食べ尽くしたいくらいです。
いやはや、百聞は一食にしかず、 福津でイタリアの風に吹かれましょうぞ、皆様。
響灘の風やなかとね!?と仰らずに、まぁ一度、訪れてみておくんなまし。
店舗情報
アプテカ フレーゴ(A.PUTEC FLEGO)
住所:〒811-3307 福岡県福津市渡153[map]
営業時間:
[lunch ランチ]11:30~14:30(L.O.14:00)
[cafe カフェ]14:30〜17:00
[金、土のみディナー営業]18:00〜22:00(L.O.21:00)
定休日:月曜、第1火曜(祝日が月曜の場合は変わります)
TEL:0940-39-3659
Facebook:https://www.facebook.com/pages/APUTEC-アプテーカ/261468113914133