福岡イチのプランナー・中村修治の“ネタ”あかし #009

「企画脳」になるための“魔法のコトバ”を伝授しよう。

福岡でいちばん企画書を書いてきたプランナー・中村修治さんが気になるクリエイティブや企画、商品などについてのマーケッター的な分析を"ネタ"あかししてくれます。ものの見方や考え方のヒントになること間違いなし!

“魔法のコトバ”を伝授してやるっ!!

ウォシュレットの広告コピー「おしりだって洗ってほしい。」などの名作コピーで知られる仲畑貴志さんは、まず原稿用紙の1行目に『早い話が』と書くのだそうだ
コトバは、面白い。そのコトバを発したところから、脳みそが勝手に動き出す。『早い話が』と切り出せば、その商品の長所への最短距離を勝手に探り出せる。

そうそう、こういう脳みその使い方は、重要!!

そこで、ワタシが使い倒してきた“魔法のコトバ”を伝授したいと思います。

澱んだ企画会議や、滞ったコンセプトワークをズンズンと推し進めるためのコトバです。

魔法のコトバ① 「とはいえ・・・。」

オリエンペーパーを読んだら『~とはいえ!?』と企画会議を切り出してみる。みんなの正義がひとつに偏り出したら『~とはいえ!?』と会話に斬り込んでみる。これだけで30年くらい企画の畑で喰っているようなものである。

~とはいえ!?』と斬り出してみたら、とりあえず賢く見える。
~とはいえ!?』は、現状打開のキッカケになる。
~とはいえ!?』は、現状を裏返して見ようという提案につながる。
決まろうとしている企画やコンセプトに対して『~とはいえ!?』という勇気を発動することによって、勝手に新たな気づきが生まれる。

魔法のコトバ② 「そもそも・・・。」

クライアントのビジネスの理念。収益の根源。現状の販促課題の、そもそもにあるものに常に目を向けておくのも必要なことである。儲かればいいのか!?集客ができれば正解か!?そんなに単純ではないのが、企業活動というものである。

『そもそも』と斬り出してみたら、原点に返れる。
『そもそも』は、企画に深みを出すことになる。
『そもそも』は、経営者が納得できる提案につながる。
決まろうとしている企画やコンセプトに対して『そもそも』という勇気を発動することによって、現状の企画に深みが出たりする。

魔法のコトバ③ 「それはそれとして・・・。」

仏教学者の鈴木大拙さんは、悩み事などを相談されると、じっくり話を聞いたあとに「それはそれとして..」と話し始めていたのだそうだ。 分別があるというのは、こういうことなんだろうなぁと思う。

『それはそれとして』と斬り出してみたら、思い込みから離れられる。
『それはそれとして』は、企画に幅を生む。
『それはそれとして』は、現状をブレイクする。
決まろうとしている企画やコンセプトに対して『それはそれとして』という勇気を発動することによって、別の次元が見えてくる。

早い話が
コトバは
使いようだよ!!

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プランナー
中村修治
1986年に立命館大学を卒業。1989年にバブルの泡に乗って来福。1994年に㈲ペーパーカンパニーを設立し独立。福岡に企画会社など存在もしなかったころから30年も最前線で生きているプランナー。企画書を書いた量とプレゼン回数は、九州No.1だと言われている。JR博多シティのネーミングやテレQのCIなどが代表的なお仕事。コラムニストとしても多誌で執筆。

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