ふらっと立ち寄って、じっくり味わう。日本茶の新しい楽しみ方に出会える「茶舗ふりゅう」

渡辺通駅から徒歩3分、薬院駅からも徒歩圏内の清川エリアに店を構える日本茶専門店「茶舗ふりゅう」。店内には、シングルオリジンの日本茶やほうじ茶、急須などが並び、喫茶では一杯のお茶が少しずつ表情を変えていく奥深い体験を楽しめます。2010年頃から商いを始め、2019年9月にこの場所へ店舗を構えた店主・池松伸彦さん。番茶から高品質な煎茶まで幅広く向き合いながら、日本茶の魅力を伝え続けてきた池松さんに、お店の歩みとお茶への思い、そしてこのエリアの魅力を聞きました。

店主プロフィール

池松 伸彦さん / 茶舗ふりゅう代表
20歳頃から楽器店に勤める傍ら、いつか自分の店を持ちたいと考えるように。コーヒーや紅茶に親しむ中でお茶の世界に惹かれ、番茶をはじめとする個性豊かな日本茶の取り扱いをスタート。2010年頃から商いを始め、2019年9月に清川の現店舗をオープン。現在はシングルオリジンの煎茶やほうじ茶、抹茶、急須などを扱いながら、日本茶の魅力を国内外へ発信している。

 

 

 

楽器店勤務からお茶の世界へ。店ができるまで

―まず、お店を始めるまでの経緯を教えてください。

 

 

池松:もともとはずっと音楽をやっていて、20歳ぐらいからは楽器店に勤めていました。その頃から、いつか自分で店をやりたいという気持ちはあったんです。最初はコーヒーが好きで、自分で淹れて家で楽しんでいました。

そこから「次は紅茶を勉強してみよう」と思って通うようになったお店があって、その店主の話がすごく面白くて、お茶の世界にどんどん引き込まれていきました。

 

同じ茶葉が紅茶になったり、烏龍茶になったり、緑茶になったりする。その違いを知った時に、お茶ってすごく面白いなと思ったんです。

 

さらに勉強していくと、お茶屋ごとにブレンドも違えば、焙煎や仕上げも違う。掘れば掘るほど奥行きがあって、これはやりがいがあるなと感じました。

 

その後は、店舗を持たずに4〜5年ほど、仕入れたお茶を少しずつ販売していました。食品店やカフェ、飲食店に営業をかけながら、細々と商いを続けていた時期ですね。今のお店は2019年9月にオープンしました。

 

 

 

“誰もやらないことを先にやる” 茶舗ふりゅうの原点

―「茶舗ふりゅう」ならではのスタンスは、どのように形づくられてきたのでしょうか?

 

 

池松:自分の中には、商いのスタンスとして「誰もやらないことを、誰よりも先にやる」という感覚がずっとありました。

 

最初に注目したのは、地方に残っている番茶です。岡山や高知など、一見お茶の産地という印象が強くない土地にも、昔ながらの原始的な製法に近いお茶が残っているんですよ。

乳酸発酵していたり、今一般的に知られている緑茶とは全然違う個性があったりして。

 

そういうお茶が、当時はまだあまり光を当てられていなかった。それが面白かったんです。

 

ただ、番茶だけで商いを成立させるのはなかなか難しい部分もありました。そこで勉強を重ねる中で、高品質な煎茶の魅力にも出会って。

 

これはちゃんと知ってもらいたいし、商いとしてもやっていけるかもしれない」と思ったんです。

 

 

お店では、シングルオリジンの煎茶をはじめ、ブレンド、ほうじ茶、番茶、抹茶、ティーバッグなど幅広く扱っています。HPでも茶葉や急須、喫茶の展開が案内されていて、福岡・清川の店舗では日本茶専門店として商品と体験の両方を提案しています。

 

店頭で購入できるお茶は、季節変動はあるものの約50種類ほど。池松さんが実際に畑へ足を運び、生産者と関係を築いてきたお茶が並びます。なかには、その年に自ら摘んだ茶葉もあるそうです。

 

 

 

季節とともに味わう、日本茶の奥深さ
煎を重ねるごとに、お茶が少しずつ変わっていく楽しみ

―ふりゅうでは、一種類の茶葉を違う表情で楽しめる提供をされているそうですね。

 

 

池松:ただお茶を出すだけじゃなくて、どうやって淹れているか、なぜそうしているのかも含めて楽しんでもらいたいんです。

 

お茶って、同じ茶葉でも温度や抽出の仕方で全然表情が変わるんですよ。

 

 

うちでは、小さな杯からワイングラス、ティーカップへと器を変えながら、一種類のお茶の変化を追っていくような出し方をすることがあります。

 

そうすると、香りも甘みも、時間とともに違って感じられるんです。

 

ー今回は新茶を淹れていただけるとのことなのですが、新茶の楽しみ方をぜひ教えてください。

池松:新茶って「美味しいもの」というイメージが強いと思うんですけど、出来たてなので、実は味が出にくいこともあるんですよ。

 

だからこそ、低い温度の水からじっくり引き出してあげると、その時期ならではの青葉のようなフレッシュ感が楽しめます。春の限られた時期にしか出ない香りや変化を味わう、というのも新茶の魅力ですね。

 

それと、よく「何グラム、何度、何分で淹れるんですか?」と聞かれるんですけど、あまり数字ばかりを追わなくてもいいと思っています。

 

葉っぱが開いていく様子を見ながら、飲んでみて、美味しいかどうかを確かめることが大事ですね。

いいお茶になればなるほど、淹れ方の幅も広くて、氷水に近い温度から熱湯まで対応できるものもあります。そうやって会話しながら楽しむこと自体が、お茶の面白さだと思っています。

 

 

 

一つの茶葉から広がる、四つの味わい

今回いただいたのは、今年の4月9日に摘まれたばかりの「鞠子松川の手摘み走り新茶」。
新茶ならではの、青葉のようなフレッシュな香りが特徴です。

 

一方で、出来たてゆえに味が出にくい繊細さも持ち合わせているとのこと。店内では同じ茶葉から淹れたお茶を、数回に分けて味わっていくことで、その変化をゆっくりと楽しむことができます。

 

 

最初の一杯は、氷を使ってゆっくりと抽出した一煎。低い温度でじっくりと引き出すことで、旨みがぎゅっと凝縮された、濃厚でまろやかな味わいに仕上がります。

 

 

二煎目になると、少しずつバランスが変わり、香りの広がりが印象的に。

 

冷えたグラスに注がれたお茶の色は、いわゆる鮮やかな緑ではなく、やわらかな金色。池松さんいわく、いいお茶は「金色透明」と表現されるのだそう。

 

 

三煎目は湯呑みで提供される一杯。器が変わることで口当たりの印象も変わり、味わいはぐっとやわらかく、全体のバランスが整っていきます。

 

 

そして四煎目はティーカップ。同じ茶葉とは思えないほど穏やかな余韻へと変化していきます。一杯ごとに違う表情を見せるお茶は、まるで時間とともにほどけていくよう。

その変化を感じながら飲み進めることで、日本茶の奥行きが自然と伝わってきます。

 

 

また店内では、お茶とあわせて楽しめるスイーツも用意されています。今回撮影をさせていただいたのは、金曜日と土曜日しか食べられないほうじ茶プリン

 

一般的なほうじ茶スイーツは甘さが強く、香ばしさが隠れてしまうこともありますが、このプリンは茶葉の風味がしっかりと感じられる仕上がりになっています。

 

 

お茶を味わったあとに口にすると、その香ばしさがふわりと広がり、また違ったかたちでお茶の魅力を感じさせてくれます。一杯のお茶だけでなく、こうしたかたちでも楽しめるのが「茶舗ふりゅう」の魅力です。

 

 

 

全国から、そして海外からも。お茶好きが集まる理由

―最近ではどのようなお客さんが多いのでしょうか?

池松:平日は8割くらいが県外から、という日もあります。

日本各地のお茶好きの方が、わざわざ調べて来てくださるんです。海外のお客さんも多くて、韓国、台湾、ヨーロッパ、アメリカなど、本当にいろんな国の方がいらっしゃいます。

韓国のYouTuberの方が紹介してくださったこともあって、その反響を感じることもありますね。

 

―清川エリアであるこの場所に店を構えた理由も気になります。

 

 

池松:2018年頃から物件を探していて、白金や高砂、大濠、赤坂あたりまでいろいろ見ていたんです。その中で紹介してもらったのが今の場所でした。

 

ネットに出る前の段階で見せてもらって、古いビルの2階だけど、逆に自分たちでも何とか手が届くなと思ったんです。新築の路面店だったら、たぶん借りられていなかったですね。

 

 

天神からも博多からも来やすくて、薬院からも歩ける。遠方のお客さんにも来てもらいやすい、ちょうどいい立地だったのも大きかったそう。

 

実際、店舗は渡辺通駅から徒歩3分薬院駅から徒歩7分天神駅から徒歩15分ほどで、アクセスの良さも「茶舗ふりゅう」の魅力です。 

 

 

内装は、最初に大きなお金をかけられなかったこともあり、自分たちで手を入れた部分も多いとのこと。シンプルで洗練された空間には、お茶に集中できる空気が流れています。取材でも「最初に比べたら少しずつガチャガチャしてきたけれど、シンプルにやっているつもり」と話していたのが印象的でした。

 

 

 

お茶のあとに、もう一軒。清川周辺のおすすめスポット

―池松さんがよく行かれるお店や、おすすめの場所を教えてください。

池松:最近できたお店だと、サンセルコの地下にある「Les vieux volets」というガレットのお店があります。フランスで実際にお店をされていた方が福岡に来て開かれたそうで、一度行ったんですが、本場の味をそのまま楽しめる印象でした。

 

普段なかなかガレットを食べる機会がないので、「これが本場なんだな」と感じられるのが面白かったですね。

 

 

あとはコーヒーを飲みに行くこともあって、高砂の「COFFEE COUNTY」にはよく立ち寄ります。距離的にも近くて、行きやすい場所です。

 

清川まで少し足を伸ばして、カジュアルに割烹を楽しめるお店「弓木野」にも行きます。落ち着いた雰囲気の中でゆっくり食事ができるのでおすすめです。

 

このあたりは個人店も多くて、少し歩くだけでいろんなお店に出会えるのが魅力ですね。お店に来ていただいた後に、周辺を散策しながら楽しんでもらえたら嬉しいです。

 

 

 

一人でも多くの人に、日本茶の面白さを届けたい

―最後に、これから来店される方へメッセージをお願いします。

 

 

池松:最初は本当に少しずつでしたけど、一人でも多くの人に日本茶の魅力を知ってもらいたい、という気持ちでずっとやってきました。それは今も変わらないですね。これまで積み重ねてきたことが、今につながっていると思います。

 

お茶は難しく考えすぎなくても大丈夫で、まずは飲んでみて、美味しいと感じてもらえることが一番。どうやって淹れているかや、味の違いも含めて楽しんでもらえたら嬉しいですね。

 

 

 

店舗情報

茶舗ふりゅう
住所:福岡県福岡市中央区清川1丁目6-9 2F
アクセス:渡辺通駅より徒歩3分 / 薬院駅より徒歩7分 / 西鉄福岡(天神駅)より徒歩15分
営業時間:11:00〜18:00
定休日:火・水曜日、ほか不定休
HP:https://www.chahofuryu.com
Instagram:@furyu_fukuoka.japantea.studio

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