喫茶室  モンテ ビアンカ

早良の山あいにある「喫茶室モンテビアンカ」は、マスターが長年の夢を叶えた場所【福岡市早良区】

いつの時代でも「カフェ」という存在は人々をトリコにします。近年のSNS人気も相まって、おしゃれなカフェ巡りを楽しむ女性も多い中、にわかに脚光を浴びているのが「昭和レトロな喫茶店」。中年以上の方はノスタルジックを感じ、若者にとってはおしゃれなカフェにないレトロ感が斬新だと感じるんだそうです。そこで福岡にある「昭和レトロを感じられる喫茶店」をご紹介していきたいと思います。

早良区から那珂川市に抜ける道沿いの手作り看板が目印

 

今回ご紹介する「喫茶室モンテビアンカ」の場所は福岡市早良区脇山。

 

早良区と言えば、海に近い「西新」や「百道」を連想しがちですが、早良区は縦長の地形になっており、脇山はその中央部分、「油山」の南側に位置しています。(とは言え、早良区の南部は山ばかりなので実質的には早良区の南端になります)

 

早良区から那珂川市方面に抜ける県道136号線を走っていると、右手に真っ赤な「営業中」のぼりが目に入ります。

 

 

手作り感あふれる看板の数々。

この道を何度か通っていた方は、前から気になっていたという方もいらっしゃるのでは?

 

 

とにかく様々な手作り看板が至る所にみられます。

どれも味がありすぎです!

 

 

こちらが「喫茶室モンテビアンカ」の外観。まるでログハウスのような建物になっています。

 

 

緑・赤・黄色といったカラフルな色使いと、手書きのフォントが個性的なエントランス。

 

 

さて、木の桟橋を通り抜けて店内へと進みましょう。

 

 

音楽好きなマスターの長年の夢を形にした店内空間

 

ドアを開けると3台のテーブル席があり、窓からは自然光が差し込んでいます。

天井から下がるレトロなデザインのライトも味がありますね。

 

そしてその先に目を向けると…

 

 

奥にはギターやベースなどの楽器やアンプ、ケーブルなど、まるで楽器屋さんのように様々な機材が置かれており、いつでも生演奏やセッションができるようスタンバイされています。

 

 

こちらは4席だけのカウンター。

カップボードの上にはストラトキャスターやレスポールのギターがディスプレイされています。

 

 

至る所に様々な形状のスピーカーがレイアウトされています。音響面にかなりのこだわりがあるようですね。

 

 

「喫茶室モンテビアンカ」の歴史

マスターの木村一美さん。サイフォン抽出シーンを撮影させていただきました。

 

この「喫茶室モンテビアンカ」を営むのは、木村一美さん(77歳)。

 

福岡の大学を卒業し、東京の機械メーカーに就職。

長年商品企画と販売部門担当として勤務されていましたが、若い頃からの夢だった「喫茶店を開くこと」を叶えるべく55歳の時に会社を早期退職。

 

元々ご実家だった古い建物を店舗兼住居として建て替え、2003年に「喫茶室モンテビアンカ」を開業されました。今年で開業から21年になります。

 

店名の由来はサラリーマン時代、イタリア出張した時に観た名山「モンブラン」から。

モンブランはイタリア語で「モンテビアンカ」と言い、その響きの良さから「将来喫茶店を開くなら絶対この名前にしよう」と決めていたそうです。

 

テーブルの傍らにあるステンレス製のナプキンケース。よく見ると山型になっており「MONTE BIANCA」の店名も掘り抜かれています。木村さんのお仲間が特注で作ってくれたそうですよ。

 

「喫茶室モンテビアンカ」の特長なのが「音楽」。木村さんは高校時代に「RKB合唱団」に所属していたという経歴をお持ちで、若い頃からベンチャーズやグループサウンズの影響を受けて音楽好きになり、ずっとギターを弾いていたそう。

お店でもお客さんからリクエストを受けると軽く演奏をしていたそうです。

 

そのうちに「音楽好きでギター弾きのマスターがいる喫茶店がある」と口コミで話題になり、ギター仲間が徐々に増えていったんだとか。

 

現在も毎週水曜日の夜にはギター仲間が集い、仲間内でセッションを楽しんでいるんだそうです。

(その準備のため、毎週水曜日は15:00に閉店するそうです)

 

 

一杯立てのコーヒーと手作りの洋食メニューを愉しむひととき

 

それではメニューを見てみましょう。

 

メインとなるコーヒーは「ブレンド」「ストレート」「バリエーション」「水出しアイスコーヒー」の4つのジャンルに分かれており、その中の「ブレンド」は苦味や酸味が異なる4種類がラインナップされています。(ブレンドコーヒーは200円でお替わりもできます)

 

 

コーヒーが苦手な方には紅茶やジュースなどのドリンクも用意されています。

 

また、フードメニューは3種類の自家製カレー(税込650円〜)、オムハヤシ(税込750円)、5種類のパスタ(税込780円〜)、ピザやトーストなどが並びます。

 

ドリンクのお供に自家製ケーキ(税込380円)もありますよ。

 

 

何にしようかと迷った挙句、「カツカレー(税込950円)」をチョイスしてみました。辛さはレギュラーと辛口の2種類から選べます。

 

原型を留めていないほどトロトロに煮込まれたビーフをふんだんに使用したカレーは、さほど辛くなく、子供でも食べられるというフルーティーさが特長。どこか懐かしさも感じさせてくれる味です。

 

 

揚げたてカツはカレールーをしっかり絡めていただきます。福神漬けや枝豆、らっきょうが添えられているので、味変しながら手作りの味を楽しめます。

プラス200円で大盛りにもできますよ。

 

 

カレーをオーダーするとお口直しにヨーグルトがついてきます。

レトロなデザートスプーンでいただきましょう。

 

 

食後のシメはサイフォン抽出による一杯立てコーヒーを堪能。コーヒーは軽食かケーキをオーダーすると100円引きに。

ピスタチオがついているのもうれしいポイントです。

 

「喫茶室モンテビアンカ」は全席喫煙OK!

 

「喫茶室モンテビアンカ」は福岡市の喫煙可能店になっており、全席喫煙OKです!

愛煙家の方はドライブがてらに立ち寄って、お腹を満たしたあとの「至福の一服」を楽しんでみてはいかがでしょうか?

※なお、喫煙可能店につき20歳未満の方は入店できません。

 

 

マスターが長年愛してきた「喫茶店と音楽」。

それを形にした「喫茶室モンテビアンカ」。

早良区の山あいということもあり、車でないとなかなかアクセスしづらい場所ではありますが、機会があればぜひ行かれてみてはいかがでしょうか?

 

 

喫茶室モンテビアンカ

住所:福岡市早良区脇山1-1-47

電話番号:092-803-2838

営業時間:11:00~17:00(水曜日は15:00まで)

定休日:木曜日

喫煙:全席喫煙OK

 

 



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ライター
久原茂保
2001年より福岡発のカフェ情報サイト「CAFE@TRIBE(カフェ・トライブ)」を開設。以来、20年以上に渡り福岡県を中心に数多くのカフェを訪れ、日々取材活動に励んでいる。近年はカフェアドバイザー業やカフェのリブランディング、カフェプロモーションなどカフェ業界の知見とネットワークを活かしたオンリーワンな事業を展開中。グラフィックデザインやWEBデザイン、広告コンサルも。

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