今年で創業45年。気さくなママと九州屈指のコーヒースペシャリストの息子。親子2代で営む「自家焙煎珈琲 蘭館」【福岡県太宰府市】

いつの時代でも「カフェ」という存在は人々をトリコにします。近年のSNS人気も相まって、おしゃれなカフェ巡りを楽しむ女性も多い中、にわかに脚光を浴びているのが「昭和レトロな喫茶店」。中年以上の方はノスタルジックを感じ、若者にとってはおしゃれなカフェにないレトロ感が斬新だと感じるんだそうです。そこで福岡に今なお現存する「昭和レトロ喫茶店」をピックアップしてご紹介していきたいと思います!

太宰府天満宮から徒歩8分の場所にある「自家焙煎珈琲 蘭館」

 

自家焙煎珈琲 蘭館」の場所は「太宰府天満宮」から徒歩8分、最寄駅の「西鉄太宰府駅」からは徒歩4分。

県道35号線沿い「梅大路交差点」のそばにあるこちらの大きな看板が目印です。お店の前には5台分の駐車場も完備されています。

 

 

 

赤い瓦屋根とレンガタイルで構成された趣のある外観。屋根には白文字で「自家焙煎の店 蘭館」の店名が。

アーチ型の窓や白壁のアンティークランプがクラシカルな雰囲気を醸し出しています。

 

古き良き喫茶店の雰囲気そのままの、居心地の良い空間

 

豊潤なコーヒーの香りが漂う店内。年季の入ったカウンター席には5脚の重厚な木製のチェアが配されており、テーブル席は美しいグリーンのベルベット張りのソファーでコーディネートされています。

 

 

店内は「コの字」型になっており、奥に進むと、同じくグリーンのベルベット張りのソファーが並ぶゆったりとした空間が広がっています。

壁面には美しい絵画が至る所に飾られており、居心地度の高い空間に仕上がっています。さらにその奥には団体客に最適な広いテーブル席もあるんです。

 

3台の焙煎機を稼働させて生み出される、至極のコーヒーたち

 

店内の一角にある焙煎室。主にスペシャルティーコーヒー用として活用されているドイツ製の「プロバット」5キロ釜は、世界的に名だたる焙煎士が愛用している名機。

メインのブレンドコーヒー用は井上製作所製のプロトタイプの12キロ釜、深煎りの豆は富士ローヤル社製の3キロ釜という合計3台の半熱風式焙煎機を駆使し、日々美味しいコーヒーが生み出されています。

 

 

ズラリと並ぶコーヒー豆たち。オリジナルブレンドコーヒーは6種類あり、100g/681円より。「梅大路ブレンド」「道真ブレンド」「都府楼ブレンド」など、それぞれ太宰府にちなんだ名前が付けられているのが特長です。

そのほか、「ブルーマウンテンNO.1」「ゲイシャ」「ハワイコナNO.1」といった世界に名だたるストレートコーヒーも豊富にラインナップされています。

 

自家焙煎珈琲 蘭館の歴史

 

▲創業当時の蘭館。駐車場に停めてある車のデザインが時代を感じます。

 

蘭館が誕生したのは1978年。今年で創業45年になります。創業したのは田原昴さん・順子さんご夫妻。

 

創業前、昴さんは関西大学に通う大学生、順子さんは太宰府在住で遠距離恋愛をされていました。昴さんは大学卒業後に帰福されましたが、「勤め人になるよりは商売をはじめたら?」という順子さんのお父様のアドバイスを受け、喫茶店の開業を決意。

 

順子さんのお父様はプロパンガス会社の経営や蘭の栽培などの事業を行っており、現在のお店の場所は元々、栽培された蘭の展示場だったんだそうです。その展示室を借りて建物を移築し、20席の喫茶店をオープンされました。

「蘭館」という珍しい店名も、この蘭の展示場だったことに由来しています。

 

当時は喫茶店ブームで至る所に喫茶店があり、他の店と差別化するために喫茶店ではなく「自家焙煎珈琲店」に舵を切り、昴さんはかつて早良区にあった名店「海門」(現在は閉店)で修行し、コーヒー焙煎やドリップの技術を学びました。

 

昴さんの「とびきり美味しいコーヒーを提供する」という揺るぎない情熱の元に提供されるコーヒーは話題となり、多くのお客様が来店。やがて建物の左右を拡張し、現在の店舗の広さになりました。

 

しかし、オープンから10年になる頃、突如昴さんが急逝。以来、順子さんが女手ひとつで店を切り盛りすることになります。

 

気さくで明るい性格の淳子さんは「順子ママ」とお客様に慕われ、昴さんが担当していた焙煎も、最初は見よう見まねでやっていましたが、そのうちに技術が磨かれ、お客様にも納得していただけるコーヒーを提供できるようになったそうです。

 

昴さんの急逝から16年後の2004年には、当時29歳だった一人息子の照淳(てるきよ)さんが店長として合流。

 

以来、母子二人三脚でお店を営んでおられます。

 

息子の照淳さんは世界第3位の実績を持つコーヒースペシャリスト

 

「これからの時代、コーヒーの味をしっかり勉強しないと、他店に勝てない」。

そう考えた照淳さんは、2005年に「アメリカスペシャルティーコーヒー協会(SCAA)」が認定する「コーヒー鑑定士」の資格を取得されました。

コーヒー鑑定士」とは、30種類以上のコーヒーの風味の基準を熟知することができるという、ワインでいうところの「ソムリエ」のような存在。

このコーヒー鑑定士の資格を有する人は当時九州にはおらず、照淳さんが資格を取得した際には「九州初の快挙」として当時の新聞にも取り上げられたほどです。

 

 

照淳さんはさらにコーヒーの品質の良し悪しを判断する「コーヒーカッピング」の技術を磨き、2011年にオランダで開催されたコーヒーカッピングの世界大会「ワールド・カップテイスターズ・チャンピオンシップ」に出場。見事、世界第3位に輝いたという実績をお持ちなのです。

カップボードの一角に、賞状やトロフィーが飾られています。

 

 

こちらがそのコーヒーカッピングの様子。ズズッと音を立てながら、口に含んだコーヒーを香りと舌で判断し、コーヒーの品質を判断していくのです。

なお、照淳さんは現在も競技会に出場する現役選手でもあり、大会前はこのようにカッピングの練習にいそしんでおられます。

 

自慢はネルドリップ抽出のコーヒーと唯一無二の味わいのタマゴサンド

 

そんなコーヒースペシャリストの照淳さんにおすすめのコーヒーをリクエストしてみました。コーヒーはネルドリップ方式を採用しています。

ネルドリップとは、ネルシャツでもお馴染みの「フランネル」という柔らかい手触りと適度な起毛を持つ織物で作ったフィルターを使った抽出方法のこと。

ペーパーフィルターよりもやや深めの袋状になっているので、コーヒー粉が広がらず中央に寄り、さらに厚みのある層をお湯がゆっくり通過してゆくので、より濃度感のある抽出が実現するのです。

 

参考:https://www.ucc.co.jp/enjoy/brew/neldrip.html

 

 

丁寧にネルドリップ抽出したマンデリンベースの深煎りのコーヒーに、北海道産の動物性ホイップクリームを浮かべた自慢の「ウインナーコーヒー」は880円。

カップの縁からクリームとコーヒーを同時にすすりながら飲めば、深煎りのコーヒーと適度な甘さのクリームがベストバランスで楽しめます。

 

 

そしてぜひ食べていただきたいのが「タマゴサンド」880円。

ほんのり甘めの卵焼きを薄めのパンで挟み、味付けはケチャップとマヨネーズだけという実にシンプルな構成。

添えられたカットフルーツは季節により変わり、この日はバナナとりんごでした。

 

 

手に持ってみると、厚焼きたまごの厚さがよく分かります。食感は固すぎず、柔らかすぎずのちょうど良い歯ごたえ。

素朴な味付けは、卵焼きの甘さをより引き立たせてくれます。薄めのパンとのバランスもバッチリ。

これまでいろんなお店でタマゴサンドを食べてきましたが、蘭館のタマゴサンドはいくらでも食べられそうなくらいの唯一無二の美味しさなのです!

 

 

最後にお店の看板とともに、順子ママと照淳さんの写真を撮影させていただきました。お二人とも素敵な笑顔です!!

 

今年で45周年を迎える蘭館。太宰府の街もこの45年間で随分変化してきましたが、これからも太宰府を代表する老舗喫茶店として、お客様に美味しいコーヒーを提供し続けていただきたいですね。

 

 

自家焙煎珈琲 蘭館

住所:福岡県太宰府市五条1-15-10

営業時間:10:00〜18:00(L.O 17:30)※土日祝は17:30(L.O 17:00)

電話番号:092-410-1261

定休日:水曜日・木曜日

公式サイト:http://rankan.jp/

 



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ライター
久原茂保
2001年より福岡発のカフェ情報サイト「CAFE@TRIBE(カフェ・トライブ)」を開設。以来、20年以上に渡り福岡県を中心に数多くのカフェを訪れ、日々取材活動に励んでいる。近年はカフェアドバイザー業やカフェのリブランディング、カフェプロモーションなどカフェ業界の知見とネットワークを活かしたオンリーワンな事業を展開中。グラフィックデザインやWEBデザイン、広告コンサルも。

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