ラボ×インキュベーションの創薬研究・ビジネス・交流ハブ
画像提供:福岡地所
地元大手の不動産開発会社である福岡地所株式会社(福岡市博多区、榎本一郎社長)は、九州大学馬出病院キャンパス内において都心近接型のライフサイエンスラボを建設中だ。
ライフサイエンス企業に向けたラボ×インキュベーション施設である『(仮称)福岡馬出ライフサイエンスラボプロジェクト』は、2024年7月1日に着工し、2025年12月末の完成を予定している。
(仮称)福岡馬出ライフサイエンスラボプロジェクトは、医療の発展や新たな医薬品開発などに取り組むライフサイエンスに特化した地上6階建て、建築面積は1,706.34平方メートル、延床面積は9,665.04平方メートルの施設となっている。
「アジアの中核となる独創的かつ革新的な創薬拠点へ」を施設のコンセプトとしている。
建物の1階はインキュベーションフロアとシェアラボ、2階・3階は九州大学病院ARO次世代医療センターが入居を予定しており、4階~6階はレンタルラボとオフィスの構成だ。
ライフサイエンスラボとして、研究開発を行うことが可能な実験室を備えており、入居企業が共同使用可能な高額な実験機器も提供する。
また、これまでスタートアップ企業向けの育成・支援を手掛けてきた福岡地所株式会社では、資金調達機会創出から臨床開発までのサポートを提供していくとする。
画像提供:福岡地所
日本の成長産業として注目を集める医薬品産業
新型コロナウィルスの世界的な流行もあり、ライフサイエンス市場への注目度は昨今、高まっている。
政府は、新型コロナの感染拡大時にワクチンや治療薬開発で海外に後れをとった反省を踏まえ、新薬開発力の強化に向けて2024年7月30日、国内外の大手製薬会社や研究機関、患者団体など関係者から意見を聞く『創薬エコシステムサミット』を開催した。
席上、当時の岸田文雄総理大臣は「医薬品産業を成長産業と位置づけ、必要な予算を確保し、国内外から優れた人材や資金を集結させることで、日本を世界の人々に貢献できる『創薬の地』としていく」と述べた。
国際的な調査会社であるStraits Research社は2024年6月25日、2032年までの世界におけるライフサイエンス分析市場の規模や需要などをまとめたレポートを発表した。
同レポートによると、2023年時点での世界のライフサイエンス分析市場規模は104億3,000万米ドルであり、2032年には215億7,000万米ドルまで拡大すると予測している。
このような中、『(仮称)福岡馬出ライフサイエンスラボプロジェクト』について、福岡地所株式会社では、「当社はこれまで、スタートアップの育成・支援に取り組んでまいりましたが、本施設ではライフサイエンス領域のインキュベーション拠点を開設し、産官学連携を図りながら新たなオープンイノベーションの創出を目指します」とする。
参照サイト
福岡地所初のライフサイエンスラボ(仮称)福岡馬出ライフサイエンスラボプロジェクトの概要について
https://fukuokajisho.com/news/1220/
福岡馬出ライフサイエンスラボ(仮称)施設サイト
https://fj-lifescience.jp/
福岡地所初のライフサイエンスラボ(仮称)パンフレット
https://storage.googleapis.com/studio-design-asset-files/projects/7kadYz19W3/s-1x1_01b3fb38-3eda-40e9-980e-a494d95734c3.pdf
NHK『新薬開発力強化へ 首相“価値100億円以上の企業 10社以上に』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240730/k10014530181000.html
Straits Research『世界のライフサイエンス分析市場の規模、需要、2032年までのレポート』
https://straitsresearch.com/jp/report/life-science-analytics-market?utm_source=chatgpt.com
物件概要
所 在 地/福岡市東区馬出 3-1-1(九州大学病院キャンパス内)
用 途/研究所、事務所
事業主体/福岡地所株式会社
階 数/地上6階
敷地面積/1,706.34平方メートル
延床面積/9,665.04平方メートル
着 工/2024年7月1日
完 成/2025年12月末(予定)
備 考/福岡地所初のライフサイエンスラボ