ボートレース福岡が2026年10月の開業に向け〝パーク化〟への舵を切る
画像提供:福岡市
いま、全国に24あるボートレース場は、複合的なアミューズメントパークを目指す〝ボートレースパーク化〟に向けた舵を切り始めている。
福岡市では、2026年10月開業を目指し、ボートレース福岡のパーク化事業を計画している。
ボートレース福岡の南側エリアにスケートボード施設やイベント広場、にぎわい施設などを整備していく計画だ。
具体的な場所としては、那の津通り沿いの須崎公園の道向かいにあって現在、ボートレース福岡の前売専用駐車場などの約9,100平方メートルの敷地となる。
福岡市が発表した『ボートレース福岡パーク化事業 実施方針』によると、ボートレース福岡のパーク化事業は、『魅力創出事業』と『にぎわい事業』の大きく2つの事業からなる。
魅力創出事業としては、事業者が福岡市の施設として、イベント広場をはじめスケートボードパークやエントランス部を整備し、事業期間中の管理運営を担当していく。
魅力創出事業については、福岡市が事業者に設計や施工、管理運営などを一括して委ねるDBO方式を採用する。
一方、にぎわい事業は、事業者が福岡市から土地を賃借し、借地期間内に自らの資金で飲食や物販などのにぎわい施設を整備し、独立採算で事業を実施していく。
にぎわい事業については、福岡市からの定期借地権設定方式を適用していくとする。
ボートレース福岡のパーク化に向けては、今年2024年6月に募集要項を公表し、同年9月に事業提案書の受付を締め切る予定だ。
そして、同年11月に優先交渉権者を決定して、翌12月に基本契約を締結するスケジュールとなっている。
2019年度入場者数45.7万人のボートレース福岡は全国24レース場で第3位
画像提供:福岡市
『ボートレース福岡経営計画 令和3年度~令和7年度』によると、ボートレース福岡は1975年度、過去最高となる257万1,000人を記録した。
以降、ボートレース福岡の入場者数は減少傾向にあり、2020年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として無観客レースの開催や入場制限などの影響で31万6,000人だった。
なお、2019年度の入場者数で45万7,000人だったボートレース福岡は、ボートレース戸田69万6,000人、ボートレース浜名湖46万3,000人に次ぎ、全国24ボートレース場において第3位となる入場者数だった。
ボートレース福岡では、1953年9月26日の初開催以降、2020年までに福岡市の一般会計に繰り出した金額は計2,871億円に上る。
2021年度~2025年度の5カ年計画では、135億円の繰出金を目標としている。
福岡市では、ボートレース福岡パーク化事業について、次のように説明する。
「本事業は、開設70周年を迎えたボートレース福岡において、今後も地域や市民の方々に楽しんでもらう施設であるために、地域に開かれた魅力的な施設を目指し、ボートレース場の施設を有効活用するとともに、多くの市民の方々に楽しんでいただける場の提供と新規顧客の獲得を図っていくため、ボートレースパーク化を推進するものです」
参照サイト
福岡市『ボートレース福岡パーク化事業 実施方針』
https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/121549/1/jisshihoshin.pdf?20240510143135
福岡市経済観光文化局ボートレース事業部『ボートレース福岡経営計画 令和3年度~令和7年度』
https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/87063/1/keieikeikakuR3-R7_boatracefukuoka.pdf?20210816133951
福岡市経済観光文化局ボートレース事業部『ボートレース福岡パーク化事業の基本計画(案)』
https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/117467/1/20240220-keizai-houkoku-botoresu-bessatsu.pdf?20240220150546