コロナ禍で若者の45%が変わった
コロナの影響を受け「人生観が変わった」とか「働き方を考え直した」という人も多いです。
「コロナ禍で働く日本全国の男女800人を対象に、コロナ禍が、人生観および仕事観にどのような影響を与えているかをテーマにした調査」によると「コロナ禍の前と後で、ご自身の今後の生き方についての考え方」が変わったという人が36%もいるとのこと。20代・30代は45%とほかの年代に比べて高い結果になったようです。
若者の半数近くが「変わった」とこたえるほど、コロナは大きな影響を与えたように感じます。もっというと、これからの未来に危機感や不安感を抱き、行動する人も増えています。
今回は、年間200冊は本を読む本好きの僕が、働き方に関して2021年に読んでよかったベスト本を紹介します。今年フクリパで書かせてもらった記事を振り返りながら、おすすめ本をまとめます。
▶「コロナ禍で働く日本全国の男女800人を対象に、コロナ禍が、人生観および仕事観にどのような影響を与えているかをテーマにした調査」
労働から抜け出すFIRE計画
2021年にビジネス界隈で話題になったのがFIREです。ざっくり言うと「労働から抜け出して、経済的自立を目指す」というムーブメントが話題でした。
僕自身、このムーブメントがどんなものか体験してみたくなりました。実際にFIREに挑戦したことを「20代からアーリーリタイアする時代へ。サイドFIREして生きるために働くことをやめる脱お金計画」の記事で書かせていただきました。この記事は「サイドFIRE」とGoogleで検索すると上位に表示されたほど多くの方に読んでいただけました。
執筆当時、日本で販売されていたFIREに関する本を読み漁って調査しました。なかでもクリスティー・シェンさんの著書「FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド」は現実的でした。普通のサラリーマンだった夫婦がコツコツお金を貯めて、地道に株式投資に貯金した結果、早期リタイアしたという現実の話です。
この本は、FIRE関連でもかなり反響があり、Amazonのレビューは1500件を超えるほどです。「このまま仕事を続けてもいいのか」とか「サラリーマンの働き方を45年も続けられない」と感じる人ほど、この本を読んで、自分の働き方を見直すきっかけになるはずです。
■ FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド
47都道府県でワーケーション働き方改革
コロナが収束に向かうなか、全国の地方自治体で流行ったのが「ワーケーション」でした。「ワーク」と「バケーション」を掛け合わせた造語として、仕事をしながら休みを楽しむ働き方が注目されました。
関東や関西からワーケーションで福岡を訪れるビジネスマンも多く、リモートワークをしながら福岡を観光する人も増えました。以前、「リモートワークや出張に使える!福岡市で仕事の生産性を高める3つのおすすめ野外スポット 」の記事で紹介したテラスカフェや公園は、今でも人気の観光地になっています。
最近では、ワーケーションやリモートワークの場所として地方の都道府県があらゆる制度を実施しています。「お試し移住ワーケーションプラン」や「リモートワーク特別割引特典」など、北海道から沖縄まで多くの地方自治が積極的に取り組んでいます。
ただ、ワーケーションが流行りつつあるものの「実際にやっている人」や「仕事をしながら旅行する人」は少ないです。そもそも「ワーケーションは非効率だ」と感じる人も多いのが現状です。
実際にやってみるとわかりますが、ワーケーションやリモートワークをしながら「移動」することは、結果として大きな成果をもたらしてくれます。
マシュー・サイドさんの著書、「多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織」では「移動している人ほど成功している」ことが書かれています。
世界一の個人資産家でスペースXやテスラのイーロン・マスクさんは南アフリカからカナダを渡ってアメリカへ移住したことでも有名です。またiPhoneを作ったスティーブ・ジョブズさんもインドでの旅や日本の禅から大きな影響を受けたと話されています。
さらに日本でも世界一のアパレルメーカーであるユニクロの柳井正さんやソフトバンクの孫正義さんらもアメリカでビジネスを学ばれた経歴があります。要するに、自国のみならず、他国を移動した人ほど成功しているという話です。
本著で『重要な役割を果たすのは、従来の枠組みを飛び越えていける人々だ』と述べられているように、既存の働き方に満足しない人が成功しているわけです。
海外旅行やワーケーションに興味がある人、既存のルールにとらわれないさまざまな生き方や働き方に興味がある人におすすめの本です。
■ 多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織」では「移動している人ほど成功している
遊びを仕事にする
世の中は「仕事」も「余暇」も両方充実させる動きになりつつあります。山口周さんの著書「ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す」では、これからの時代は「遊びが仕事になる」という話が紹介されています。
要するに、FIREムーブメントの根本にある今の「仕事への不満」やワーケーションの憧れにある「楽しみながら働く」動きが進化した形が「遊びを仕事にすること」です。「もっと面白い仕事がしたい」「自由に場所にとらわれずに働きたい」という先にあるのが遊びと仕事を重ねることです。
以前、フクリパで書かせてもらった『脱お金生活のための資産運用術。20歳台から始める「遊びを仕事にする働き方」』の記事で紹介したように、僕自身「遊びを仕事にする」動きを積極的に取り入れています。
「仕事と遊びを充実させて福岡生活を楽しむ、アブローダー4つの事例大公開」の記事では、実際に「どのようにして仕事にするか」を具体的に紹介しました。最近は、紹介したビジネスモデルをマネする人も増えたほど反響がありました。
次の時代はより「遊び」や「余暇」の過ごし方が注目されていきます。この働き方の違いに気づいた人ほど、どんどん理想とする仕事にシフトしているように感じます。この遊びと仕事を重ねる働き方に気付けるのがこの本です。
■ ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す
本を読んで考えよう
情報に触れ、新しい知識を得ることは、知的好奇心を刺激してくれます。あらゆる情報が溢れている今、自分に必要な本を厳選しながら、知識を蓄えることが生きていく上で必要不可欠です。
世の中の格差が広がる一方、働き方の分断もどんどん加速しています。まずは本を読んだり、記事を読み漁ったり、自分が知らないことを調べることから試すのがおすすめです。本を読んで、自分で考えて、行動すれば、より面白い人生になります。