ランキングで知る福岡の実力③

福岡市の“住みやすさ”がすごい!ビジネスマンも虜にする福岡の街、その魅力とは?

今、日本国内だけでなく、アジア諸国・地域、さらに世界から、その快適な生活環境で注目を集める福岡市ですが、勤務先希望地として選ばれる街の一つであるということはよく耳にします。また定年後の移住先に選ぶ人も多いようです。今回は、『住みやすさ』を切り口に、この街の可能性を探っていきます。

転勤族のハートさえも吸い込んでしまう、『福岡ブラックホール説』とは

悲願の福岡勤務が叶って単身生活を満喫する東京出身の都銀課長。
転勤先の福岡市が気に入ってしまい、次の転勤発令で地場企業へ転職した大手企業サラリーマン。
家族と共に福岡市へ赴任しながらも次の異動で福岡残留希望の家族を残して本人だけが転勤してしまう〝逆〟単身赴任者……。

福岡勤務を巡って、ビジネスマンの間では悲喜こもごものドラマが繰り広げられている。
  
昨今では住み心地が良過ぎる余り、転勤して来たサラリーマンが本社に帰りたくなくなってしまう現象として、『福岡ブラックホール説』が唱えられるまでになった。

大手メーカーで左遷されて失意の思いを抱いて福岡支店に赴任したサラリーマンが一転、「食事やお酒もおいしい上に女性もきれいで優しい」と絶賛して、東京に帰りたがらなくなった状況を「福岡支店はブラックホールと呼ばれている」と記したツイッター(Twitter)が一気に拡散して、いわゆる福岡ブラックホール説は誕生した。



九州最大の歓楽街・中洲は、観光のスポットでもある

この新説は以前、日本テレビ系列の深夜のトークバラエティ番組『月曜から夜ふかし』でも取り上げられて、全国的に広まった。
 

ビジネスマンに大人気の福岡市に暮らす市民の95%が、〝住みやすさ〟を実感

 
ビジネスマンから高い評価を得ている福岡市の〝住みやすさ〟であるが、そのきっかけともなったのは日本経済新聞が2001年4月16日に報じた『ビジネスマン1000人へのアンケート調査』(日経産業消費研究所調べ)であった。
すでに19年前の調査で、《住みやすかったまち》の第1位に福岡市は選ばれているのである。


福岡市は「住みやすかったまち」として、第1位選ばれたこともある

住みやすい都市として人気の福岡市なのだが、住民満足度も高い。全国1896自治体で暮らす18万4193人を対象に居住自治体への満足度を集計した『いい部屋ネット街の住みここちランキング2019<全国版>』の第1位は、福岡市中央区であった。
 
事実、福岡市民の好感度も高水準にある。
福岡市の『令和元年度市政に関する意識調査』によると、福岡市を「好き」と答えた市民が96.6%であり、「住みやすい」が同じく95.4%%、「住み続けたい」が同91.5%という驚異的な支持率を誇る。
 
森記念財団都市戦略研究所が2019年9月に発表した『日本の都市特性評価 2019』においても、福岡市は、京都市に次ぐ第2位だった。

『日本の都市特性評価 2019』


出所:森記念財団都市戦略研究所

日本の都市特性評価ベスト30


森記念財団都市戦略研究所発表『日本の都市特性評価 2019』参照

2018年から始まった同評価は、日本国内の政令指定都市など主要72都市(除東京都)と東京23区を対象に都市としての強みや特性を明らかにすることを目的に、経済規模や財政、育児・教育など26指標グループ・83指標で都市特性を分析・評価している。
 
都市を構成する分野として設定された「経済・ビジネス」「研究・開発」「文化・交流」「生活・居住」「環境」「交通・アクセス」の 6 項目の中で、「生活・居住」と「環境」でトップだった福岡市は、〝人〟の視点から評価する『アクター別スコア』のシングルとファミリーの両部門でも首位であり、福岡市の住みやすさは、統計指標からも裏付けられている。
 

 

『日本の都市特性評価2021』で福岡市は同評価の「生活・居住」分野において第1位を獲得

2020年調査で同分野6位だった福岡市は今回、生活利便施設で高評価を得て、さらに生活余裕度や市民生活・福祉の評価も高かった。

合計スコアで2020年と同じく第3位だった福岡市について、『日本の都市特性評価 2021』は、「経済・ビジネスにおける『ビジネス環境』や交通・アクセスの『都市外アクセス』は昨年に引き続き強みを有しつつ、今年はイベントホール座席数などの指標による文化・交流の『受入環境』のスコアが上昇した」と解説している。

その上で今後についても「福岡市は、バランス型都市として成長が続いており、今後さらにその存在感を高めていくことが見込まれる」との見通しを示す。

『日本の都市特性評価2021』(138都市)合計スコア

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出典:森記念財団都市戦略研究所『日本の都市特性評価2021』

 

 

福岡市の〝住みやすさ〟は世界水準!? 世界都市ランキングで各国首都と競い合う

福岡市の”住みやすさ”は、日本国内に留まらず、海外からも注目を集める。
英国発のグローバル情報誌『MONOCLE』で毎年恒例の特集《世界で最も住みやすい都市25》2019年版には、世界の首都クラスの都市、パリ、ウィーン、ミュンヘン、チューリッヒ、アムステルダム……が名を連ねる中、福岡市は前年同様の22位にランクインした。

 
都市での経済活動や機能面に加えて、暮らす人々の幸せに注目する同ランキングは、おいしいランチ価格や書店数・美術館数、救急車到着時間など、日常生活に直結する60以上の項目で評価しており、福岡市は常連組である。
 
前述の日本の都市特性評価を手掛ける森記念財団都市戦略研究所では毎年、世界の主要 48 都市を総合的に評価した『世界の都市総合力ランキング』を発表している。 

国際的な都市間競争における人や企業を引き付ける〝磁力〟は、都市の総合的な力で生み出されるとする同ランキング2019年版において福岡市は、居住分野25位、環境分野28位と評価されて、世界都市総合力ランキングで42位に食い込んでいる。

 

 

『世界の都市総合力ランキング』


出所:記念財団都市戦略研究所

一連のランキング評価について、福岡アジア都市研究所の畠山尚久情報戦略室長は、こう解説する。

畠山室長

海外の都市ランキングで、福岡市が対象都市になっていることが重要だ。

今後、さらに海外に向けたPRなどによって福岡市の知名度が上がると、世界的な注目度が一層高まる可能性を秘めている。

 
福岡アジア都市研究所・畠山尚久情報戦略室長

本邦初!〝独自方程式〟で表す福岡市が住みやすい理由

 
福岡市の住みやすさについて、データやランキング分析をもとに考察してみると、下記のような方程式を導き出すことができる。
 

《福岡市の住みやすさ》=『便利』×『うまい』×『安い』

 

上記の方程式を構成する各項目について見てみよう。

究極のコンパクトシティがもたらす『便利さ』

 目前に海原が広がり、背後に山地を控える福岡市は、都心部を中心にY字形の都市軸に都市機能を集積させた、コンパクトなまちづくりに特徴がある。 
コンパクトシティである福岡市は、中心市街地である天神から半径3km圏内に福岡空港、博多港、博多駅という陸・海・空の交通アクセス拠点が位置する。
 
中でも福岡空港までは博多駅から地下鉄でわずか5分、天神からも同じく10分という交通アクセスの良さはアジアの主要都市でトップ、世界的にも最高クラスである。 
コンパクトシティによる職住近接のライフスタイルによって、福岡市における通勤通学の片道平均時間34.5分は7大都市圏で最も短く、時間的なゆとりは大きい。
 

国内外から注目を集める〝食の都〟福岡!?

豚骨ラーメン、明太子、もつ鍋、ごまさば、がめ煮……。美食のまちとして評価されることも多い福岡市は〝おいしい〟都市。
ユナイテッド航空の機内誌は2015年4月号において福岡を『グルメの聖地』と命名し、次世代を担う世界8大都市の一つに加えた。
 
福岡市の基礎情報をまとめたWebサイト『Fukuoka Facts』によると、ミシュランガイドの星付き店舗は福岡市内に42店舗あり、東京都区部、京都市、大阪市に次ぐ第4位である。
 
近年、海外でもブームになった豚骨ラーメンの聖地とみなされ、韓国人観光客のハンバーグ人気など、福岡市は〝食の都〟としても脚光を浴びている。

★こちらの記事もご覧ください→福岡は世界に名だたる食都なのか?!グルメパラダイスの真相

 

大都市なのに意外に〝安い〟福岡市の『物価』 

『小売物価統計調書(総務省)』をもとに日本国内の主要51都市の平均を100と指数化した消費者物価地域差指数(2018年)において、食料物価94.6の福岡市は21大都市の中で第1位だった。 
総合物価においても97.0の福岡市は第1位に輝いた。人口160万人の大都市にも関わらず、福岡市の物価は安い。
 

出典:Fukuoka Facts

 

 

福岡市の住みやすさをさらに紹介

言葉だけでは語れないコンパクトシティの魅力

「Y氏は暇人」でおなじみのY氏による、福岡・九州エリアの【漫画】散歩と旅〇〇な話。
そのY氏による「福岡の魅力と福岡市で暮らすメリット」のお話で、福岡に住んだ方からの意見としてこちらの記事でご紹介している。

紹介されているもっとも大きなポイントはコンパクトシティであること。
その肌感覚、数値として出るだけではない魅力と言える。

続きはこちら>>「福岡のここが魅力的!福岡市で暮らすメリット【Y氏は暇人】」

 

 

 

伸び伸びと子育てできる環境が整うバランスの良いまち【中央区小笹】

団地の建て替えにより、転換期を迎えている中央区の小笹。
天神・博多へのアクセスは良好で、都会ならではの利便性は備えつつ、伸び伸びと子育てできる環境が整うバランスの良いまちとして注目を集めている。
住みやすい街、「小笹」についてはこちらで紹介している。

自然と都会の絶妙バランス【小笹】の住みやすさ。「エンクレスト ガーデン福岡」誕生で子育て世代注目のまちに

 

 

 

成長可能性都市のポテンシャルで第1位の福岡市は、《住みやすさ》×《都市活力・成長力》で未来を切り開く

野村総合研究所が2017年7月に発表した『成長可能性都市ランキング』によると、福岡市はポテンシャルランキングで第1位、総合ランキングでも東京特別区に次ぐ第2位だった。 

都市の活力や成長力が高まれば、産業基盤と共に生活基盤のさらなる整備も可能となる。
そして、さらに住みやすい都市になれば、新たな人材や企業が集まりビジネスなども生まれ都市としての活力や成長力も一層高まっていく。
 
福岡市の強みである〝住みやすさ〟の今後については、昨今注目を集める都心開発に加えて、福岡市を次のステージへと飛躍させるチャレンジである『FUKUOKA NEXT』を通じた都市活力や成長力の醸成が大きく左右する。 
今後、どのような展開をみせていくのか、福岡市の動向は目を離せそうにない。

 

参照サイト

日本の都市特性評価 2019(森記念財団都市戦略研究所)
世界の都市総合力ランキングGPCI-2019(森記念財団都市戦略研究所)
Fukuoka Facts~データでわかるイイトコ福岡~
MONOCLE《世界で最も住みやすい都市25》2019年
いい部屋ネット街の住みここちランキング2019<全国版>
令和元年度市政に関する意識調査結果概要(ふくおかボイス)(福岡市)
小売物価統計調査(総務省)

成長都市福岡

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編集者兼ライター
近藤 益弘
1966年、八女市生まれ。福大卒。地域経済誌『ふくおか経済』を経て、ビジネス情報誌『フォー・ネット』編集・発行のフォーネット社設立に参画。その後、ビジネス誌『東経ビジネス』、パブリック・アクセス誌『フォーラム福岡』の編集・制作に携わる。現在、『ふくおか人物図鑑』サイトを開設・運営する。

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