フィルター無しで、感想を言えるか。
これはとても難しい問題です。 フィルターというと、ちと伝わりづらいかもしれませんね、要は「色眼鏡で見ない」とか、「忖度しない」とか、そういう意味合いに近いかと。
PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI様という有名なパティスリーが作られたものを、「そういうフィルター」無しに、感想を言えるのか、、、 庶民の私には恐れ多くて、そんな自信はありません(キッパリ) 。だってね、fromお江戸ってだけで、わー♪てなる世代です。
しかも、福岡大名ガーデンシティという、今福岡で1番オシャンな立地。いやオシャンだけじゃないな、プラス、セレブな立地に鎮座しておられて。 高級感溢れる店内、そしてお値段も、福岡の他のパティスリーから見たら、やはりセレブな印象を受ける設定です。 なんだかんだで、このコラム始まって以来、1番敬語使ってんじゃないか!?な文脈からも、筆者の小者っぷりと、このお店へのリスペクトは感じ取って頂けるかと、、、。
ASAKO IWAYANAGI FUKUOKAの「パテ ド カンパーニュ」
そんなPÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI様の品々、パフェやら焼き菓子やら、見目麗しいスイーツ類を尻目に、やはり私が選んだのは、パン、です。 (だってパンのコラムですのでねー)
お江戸の本店で焼き上げているという、お店オリジナルのパンに挟まれているのは、なんとパテ ド カンパーニュ! なんとパンまでもオシャンであることよ、、、 パン自体の詳細を述べさせて頂く前に、まずはこのフィリング(具材)についても、熱く語らせて頂きたい。
パテ ド カンパーニュ(略してパテカン)は、時々ビストロランチでも頂くこともありますが、たまーに感じる「これはディナーの残りかな?」的な微妙な鮮度。 そういう感じが一切無い、フレッシュ感というか、初々しいというか、噛み締めたら歯を跳ね返す感じ。 そんな、「このサンドの為に用意してくださったなぁ」と感じられるパテカン。 そして、コリンキーという生でも食べられるカボチャのマリネ、この酸味がとても合います。全体を引き締めてくれている。 (お野菜は季節により異なります)
そして、それらの具材の旨みとか、ドレッシング類の相まった「旨味のスープ」たちが染み込んだ内生地たるや。はい、ここでようやくパン自体の感想に入らせて頂きますよ、より深く、リッスントゥミーです。
このパン、サンドイッチですからね、まずはそのままの状態でパクっと頂くわけですが。皆様にオタク的提案をさせて頂くならば、その後、是非一度、中身を外して(!?)パンだけを焼き戻して食べてみてほしい、のです。
すみません、せっかくサンドしてくださっているのに、様々なマリアージュや食感も吟味してくださっているであろうに、こともあろうか「分解」を提案する無礼を何卒ご容赦願いたく……。めっちゃ美味しかったです、元々美味しいパンです。が、焼き戻したら、表情が変わりました。パンに組み込まれた全ての要素が花開いたんです。
ドルチェ、という製菓用の粉があるんですけど、これはもはや、ドルチェで作られたのだろうか!?そんな妄想さえも膨らむ生地。 きめが細かくて、ふわりと優しくて。 それはまさにジェノワーズ(ケーキのスポンジのこと)のように、サンドされた具材たちを優しく包み込むのです。
ジェノワーズと違うのは、それが高級なクッションのような、絶妙な弾力と密度さえも併せ持っていること、そして カリリッ、と焼き戻したクラスト(外皮)が、細かく砕けて弾けるような軽快さを持つこと。 このクラストも、お餅が膨らんだ時のカリカリ部分のように薄く、儚く、そして旨味が詰まっていて美味しい。
そんなパンの美味しさに、最初に危惧していたフィルター云々は吹き飛んでしまいましたとさ。 忖度なしに、美味しいんですもの。 サンドもですが、もちろんスイーツ類も「PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGIの作品だな」と思わせる品々ばかり。
皆様も一度はそんなPÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGIワールドに浸ってみてはいかがでしょう?
店舗情報
ASAKO IWAYANAGI FUKUOKA
住所:〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2丁目6−50 福岡大名ガーデンシティ ビオスクエア 2B[map]
営業時間:11:00~23:00
– DAY TIME 11:00-20:00(L.O. 18:00)
– BAR TIME 20:00-23:00(L.O. 22:00)
電話番号:092-707-4123
定休日:不定休(イートインスペース「サロン・ド ・テ」のみ月火休)
Instagram:@asakoiwayanagi.fukuoka
https://www.instagram.com/asakoiwayanagi.fukuoka/