■ ビジネス思考で自分の財務を考える
社会人になると、仕事で数字を意識することが多々あります。ただ、自分のお財布事情を数値で示せる人は少ないです。要はビジネスで数字を追い求める思考を、自分の生活の財務管理に取り入れるだけです。
社会人であれば、簿記の知識は持っておいて損はありません。企業の業績を読み解く感覚で、自分の家計簿を分析すると、生活の無駄が炙り出せます。
ビジネス思考を生活に当てはめる一つの方法が「ポイ活」です。実際、僕自身、財務戦略的にポイ活を導入した結果、これまで100万円以上のポイントを獲得してきました。最近は、欲しいモノはポイントで買えるくらいです。新しいスマホやパソコンが欲しいときは、20万円分のポイントを貯めてポイントで購入する習慣になりました。
さらに、国内の移動や海外へ行く航空券もマイルを使って手に入れたり、ホテルもポイントで無料で利用することもできるようになりました。
要は、数年で100万円を獲得するポイ活は、単なる趣味ではありません。自分のお財布事情を改善する財務戦略と考えればいいわけです。
■ 財務戦略的ポイ活のすすめ
財務改善する戦略は「クレジットカード」と「ポイントサイト」の2つを意識するだけです。細かいことは考えず、キャッシュフローを重視します。
意識するのは「還元率」だけです。要するに「ポイントがたまりやすいか」を見るだけで、あとはそれほど気にしません。ビジネス目線でいうなら「利益率」が高いかどうか。例えば、年間300万円お金を使う人なら、還元率3%のクレジットカードを持てば9万ポイントもらえます。
もう一つ意識するのが「ポイントサイト」です。新しいクレジットカードを申し込んだり、最新のアプリ決済をダウンロードすることでポイントを貯めることができるポータルサービスがあります。
この2つを利用するだけで累計100万円程度のポイントを獲得しました。
■ ゲーム感覚でポイ活を試す
僕は少し前までポイ活に懐疑的でした。「ちまちまポイントで貯めるくらいならしっかり働くほうがいい」と思っているタイプです。今でも手間がかかるポイ活は一切やりません。シンプルに還元率だけを意識して、自分ができることだけ試しています。
最近は高還元率のアプリ決済もあるため、ポイ活も複雑になっています。たくさんのサービスを組み合わせる使い方が流行っています。もはや情報を追いきれないからこそ、試す程度で十分です。
僕は新しいサービスを試すことが好きなので、どんどん触っています。『マリオットボンヴォイプレミアム』の還元率3%のカードを使っていましたが、最近は『IDARE』の積立額に年利2%ボーナスがもらえるカードを試しています。このカードは海外事務手数料がかからないので外に出る時使えます。
またヨーロッパへ行く予定があるので『ANA Pay』のアプリでマイルを貯めたり、『TOYOTA Wallet』の還元率 1%のアプリを経由して『モバイルSuica』で決済したりとさまざまな方法を試しています。
ゲーム感覚で新しいサービスを試した結果、トータル還元率4~5%になるような使い方になりました。あらゆる最新サービスを「試す」感覚で触れてみるのもビジネス思考を鍛える一つの方法です。
☑︎ マリオットボンヴォイプレミアム 還元率3%
https://www.americanexpress.com/jp/credit-cards/marriott-bonvoy-premium/
☑︎ ANA Pay 0.5%マイルが貯まるアプリ決済
https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/ana-pay/
☑︎ IDARE 2%ボーナスがもらえるチャージ式カード
☑︎ TOYOTA Wallet 1%アプリ決済
https://tscubic.com/toyota-wallet/
■ 新NISAも試す
2024年に始まった新NISAもポイ活と絡めるとおもしろいです。新NISAは最大1800万円を非課税で運用することができます。あまり大きな金額ではないと考える人もいますが、非課税で運用できるなら試す価値はあります。
株式や投資信託の運用も数字で考えればビジネス思考が増します。目指すべき数字は年3~8%成長程度です。クレジットカードのポイント還元率をイメージするのと同じように、NISAで投資する商品の成長を考えると数字を増やすゲーム感覚で試せます。
また最近はクレジットカードで毎月5万円ずつ投資できるようになりました。数年前ではクレジットカードで金融商品を買うことすらできなかったのですが、今ではドルコスト平均法を意識した積み立てもできます。さらに3月に法改正され月10万円をクレジットカード積み立てできるようになりそうです。
大手のSBI証券や楽天証券などであれば、クレカ積立のポイント還元率も高いです。SBI証券であれば『三井住友プラチナプリファードカード』で5%還元されます。楽天証券であればクレジットカードから『楽天キャッシュ』にチャージすれば高還元率で積み立てることもできます。5%であれば年間3万ポイントもらえ、なおかつ運用して得る利益を非課税で受け取ることができます。
さらに、企業が公開している財務諸表を分析すると数字に対する感覚が養われます。上場企業であれば、決算書を公開しています。貸借対照表や損益計算書を読み解き、自分が投資したいと考える会社の内情を分析すれば良いわけです。「この会社は売り上はたくさんあるものの利益は残っていないな」とか「来年度に向けて大掛かりな設備投資を行っている」と言うような財務を数字から確認できます。
NISAもビジネス思考を養えるサービスです。クレジットカードの還元率を意識しながら、決算書を読み解く分析力を鍛えることができます。
■ 他の投資も試す
還元率や成長率など数字を意識できるようになると、よりビジネス目線で物事が見えるようになります。もっとビジネスの数字に強くなるなら、別の投資を見てみるのもおもしろいです。
例えば、不動産投資であれば利回りを意識します。福岡でも流行っているワンルームマンションで5%の利回りを目指すのも、中古の空き家を購入してリノベーションして賃貸物件として利回り10%を目指すのも同じ感覚です。
マンション投資が気になるなら、実際にまずは賃貸で住んでみるのもおもしろいです。福岡で人気なのが『エンクレスト』のマンションです。僕自身、この賃貸マンションに住んだことがありますが、かなり快適に過ごせました。福岡の中心地で、天神エリアでしたが家賃もリーズナブルで設備も充実していました。
マンション投資が実際にどんなモノなのか、投資をする前に、消費者としてサービスを利用するのも方法の一つです。実際に住んでよければ投資も考えたり、まずは資料を取り寄せてイメージするのもいいです。
ポイ活を始め、数字を意識することで、金融投資サービスや不動産物件も見れるようになります。さまざまな投資機会を探求する感覚で、どのようにして現金を残すのか考える癖がつければ、他の投資もイメージできるようになります。
■ ビジネス思考でポイ活をする
ポイ活は単なる節約術ではなく、ビジネス思考を磨き、財産を増やす財務戦略です。還元率、利益率、成長率、利回りなどの数字を見極め、賢くキャッシュを残しましょう。ビジネスを成功させるのも、ポイントを最大限活用するのも、キャッシュフローを改善することが鍵です。数字を意識して自分が好きなモノを賢く買う時代だからこそ、新しいサービスをどんどん試しましょう。