東京から移住した元放送作家が語る「フクオカ」の魅力と、●●と。②

移住先でも仕事を作る!フリーランスが食いっぱぐれない3つの秘訣

初回から大好評!福岡は住みやすい!街への自負の強い福岡市民のそんな魅力を、実際に移住してきた元放送作家・きむ兄がひもといてくれる新連載!今月は、東京で15年、フリーランスの放送作家をしてきたきむ兄が福岡生活を通して改めて感じた「フリーランスに必要な秘訣」について紹介してくれます。

コミュ力があるから食いっぱぐれなかった

 
テレビ・ラジオの番組作りに関わる放送作家は、多くのスキルが求められます。企画力・発想力・構成力・プレゼン力・文章力など、挙げればキリがありません。
 
その中で特に大切なのは、コミュニケーション力(コミュ力)です。ここでいうコミュ力とは「面白さ」。放送作家は基本的に面白い人ばかり、圧倒的にコミュ力が高いんです。
 
それはなぜか?放送作家は基本的にフリーランスだからです。芸能人と同じように事務所に所属する人(かつての僕)もいますが、正社員契約ではなく、タレントと同じように所属契約のみ。報酬もタレントと同じく「1番組で●円」が基本です。
 
放送作家は出入り業者のような立場で、在京各局のテレビ・ラジオのプロデューサーやディレクターと仕事をします。こうした方々に「こいつ、面白いな」と思われ続けることで持続的な仕事につながります。僕も放送作家を15年はやってきたので、コミュ力は低くないと思います。
 
福岡に移住してからも、放送作家時代に鍛えたコミュ力が活きています。たくさんの人に会う中で、一緒にお仕事をさせていただく機会もあります。実際、この記事も福岡で知り合ったフクリパ担当デスクからの依頼で書いております。お仕事をくださり、感謝です笑

福岡人のつながりの濃さに驚き

 
移住して感じたことの一つに、「福岡の方々は人付き合いを大切にする」があります。東京の人も大切にしていますが、付き合い方が深い印象です。
 
これは移動範囲の狭さがあるのではと推察しています。東京に住んでいたときは、中央区や港区、渋谷区や目黒区など、山手線の東と西を行ったり来たりしていました。一方で福岡市は繁華街の天神・中洲エリアに「新宿と池袋と原宿と銀座と六本木」をぎゅっと詰め込んだイメージです。関わる人の範囲も東京ほど広くありません。移住してから「フェイスブックで共通の友人が数十人いる現象」を何度も経験しました。
 
福岡は戦後、旧満州や朝鮮半島から引き揚げた方々がまちを作ってきた歴史があり、移住者には寛容な土地です。なので、基本的にはウエルカム精神が旺盛で、コミュニティには入りやすいです。
 
僕の場合、転勤など仕事の都合で移住したわけではなかったので、福岡でどのように仕事を作っていくかが課題の一つでした。移住してから東京の方々とオンラインで仕事のやり取りもしていますが、せっかく福岡に住んでいるのだから、なにか仕事で福岡の方々に貢献できることはないかと、ずっと模索し続けてきました。
 
移住してもうすぐ1年、ちょっとずつではありますが、福岡での仕事も増えてきました。これも東京で培ったコミュ力のおかげだと思います。
 
では、どのようにしてコミュ力を磨いてきたのか。きむ兄なりのメソッドを今回は3つに絞ってお伝えします。

フリーランスが食いっぱぐれないためのコミュ力養成術

 

①「ネタを常に仕込んでおく」

私に限らず放送作家は24時間、ネタを仕入れる姿勢で臨んでいます。新聞や本、ネットはもちろん、日常生活からでもネタを探します。新しいものに対する好奇心を持ち続け、それを人に話しまくります
 
例えば僕は東京にいたとき、「昼スナックのチーパパ」を毎週1回、1年間務めました。麻布十番のバーのオーナーが営業時間外の有効活用のため、「昼スナック」をやっていたんです。曜日ごとにママを募集し、毎週1回、カウンターに立つという仕組みです。僕は火曜日のママのサポートとして、チーママならぬ「チーパパ」をやりました。これはにネタなると思い、自ら志願したんです。
 
ちょっと極端な例かもしれませんが、フリーランスは自分自身が商品です。常にネタをストックしておかないと、フリーランスとして生計を立てるのはきついと思います自ら何かを生み出す・作り出すマインドは必須です。
 
では、そもそもどうやってネタを仕込むのか。頭のアンテナの張り具合を変えてみるといいです。例えば「青いもの」を探しながら街を歩いてみてください。すると、「青いものを探そう」と今までになかったアンテナが頭に張られて、青い車、青い壁のビルなど新たな発見や気づきが得られます。それがネタの種になるんです。

昼スナでの一コマ

②SNSでの定期的な発信とコミュニケーション

移住したことで東京の友人との関係性が希薄になる心配もありました。しかし、SNSという便利なツールのおかげで、東京のみなさまに忘れられないように関係を保てています。便利な時代になりました。
 
僕はSNSを自分表現の場として活用しています。例えば、フェイスブックの友人限定で「毎月プロフィール」というコラムコンテンツを投稿しています。僕とつながっている方々に対し、自分の近況や考えを知ってもらうために2020年1月から始めました。

1ヶ月の活動報告のほか、1ヶ月を振り返って感じたこと、次の1ヶ月に向けての決意などを赤裸々に綴っています。2021年10月のプロフでは、福岡の友人と新しく事業を始めることやその経緯、その事業をすることで見たい未来などを書き込みました。
 
毎月、自分の気持ちをつづることで、「プロフィール、毎月楽しみにしています」という友人たちの声や、「プロフィールで書いてた●●の件、ちょっと詳しく話を聞かせてほしい」という連絡も頂きます。ありがたいです。

フリーランスは忘れられたら存在しないのと一緒です。どんなSNSでも良いので、対外的に自分を発信する機会を作ることが大切です。
 
発信だけでなく、コミュニケーションを取ることも大切です。僕もそうですが、投稿に対してコメントなどがあると単純にうれしい人も多いはず。全ての投稿にコメントをする必要はありませんが、出来る限り友人とSNS上でコミュニケーションを図っています。コミュニケーションも積み重ねが大事です。

フェイスブックに投稿している毎月プロフィール

③「紹介の輪をつくる・ひろげる」

仕事は人との出会いから生まれます。いわゆる「ご縁」というやつです。東京にいたときも、福岡に来てからも、僕はとにかく人に会い続けています。フリーランスや起業家は、人との出会いを大切にしている人がとても多いです。そして、「この人とこの人を繋げたら面白そうだ」という視点を常に頭に入れておきます
 
福岡に来てからも、紹介の輪をひろげています。例えば、移住前から仲良しだった友人の組織活性化コンサルタントに、移住してから知り合ったオンライン秘書・マナー講師を紹介しました。2人には企業研修などで講師をしているという共通点があったので、つなげたらお互いのメリットになるなと思ったからです。数ヶ月経って仕事のやり取りも生まれたそうで、非常に喜ばしいです。
 
人を紹介すると、紹介される機会も増えていきます。そもそもフクリパの原稿執筆を依頼してくれた担当デスクも、東京にいる福岡出身の友人が「同級生の親友が福岡にいるから紹介したい!」と連絡してくれました。しかし、紹介した本人は東京にいるので、本人不在のまま焼肉ランチでデスクと初対面しました笑
 
人のご縁を大切にすることはフリーランスで仕事する上で大切なポイントの一つです。いかに人徳を積んでいくか、特に人のつながりが強い福岡では、誠意を持って接することが求められます。


繋いだ2人とランチ後に記念撮影

フリーランスは常に自分磨きが求められます。新しい知識をインプットして、適切な場でアウトプットをする。地道な積み重ねが今の自分を作っているんだと、原稿を書きながら改めて感じます。
 
そして、放送作家を15年経験して感じるのは、相当特殊な環境で仕事をしてきたということです。マスコミ業界を離れて福岡に移住し、別の業界の方とお仕事をさせていただく中で、自分は何のスキルが秀でていて、何のスキルが足りないのかを客観的に見ることができるようになりました。
 
フリーランスという働き方で15年近くやってきた知見を、福岡や東京のフリーランスのみなさんに今後も提供できればと思いますので、よろしくお願いします。

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移住系ライター
きむ兄(木村公洋)
2020年秋に東京から福岡に移住した元・放送作家。現在は中小・ベンチャー企業、フリーランスのPRに関するアドバイス・企画立案戦略をサポート。マスコミ業界に15年いた目線から福岡の魅力、東京との違いを発信します。東京で見なかったもの「高校の同窓会中止のお知らせが新聞の全面広告に載っていた」

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