「20代の若いうちからお金について学びたい」「30代の将来設計のために金融リテラシーを上げたい」と考えている人におすすめの「お金の本」をまとめます。
2022年は本を読んで知識を実践しよう
「知識を深めること」は社会人にとって武器になります。また「本から学んだ知識を実生活で使うこと」で人生はより面白くなります。
例えば、英語学習の参考書を使って英会話を学んだことをきっかけに海外移住に挑戦したり、経済的独立を目指す本を読んで投資を始めたり、雪国へ移住した人の本を読んで実際に北海道でワーケーションをしたり、本から得た情報を元に行動すると世界が広がります。
僕自身、サラリーマン時代に読んだ本をきっかけに独立することができました。当時注目されていた「新しい働き方」や「お金の基礎」の本を読んで実践したからこそ今があります。
本を読んで知識を得ることは人生に役立ちます。得た情報を元に自分の生活で使えば生き方も変化します。そんな本好きがおすすめする初心者向けの最近話題のお金に関する本を紹介します。
1 お金とは?を考えさせらる本
サイコロジー・オブ・マネー――一生お金に困らない「富」のマインドセット
「20代の若いうちに知っておきたかった」「30歳以上からでもためになる」お金の基本的な話が盛りだくさんの本が『サイコロジー・オブ・マネー――一生お金に困らない「富」のマインドセット』です。執筆現在、世界43カ国で70万部のベストセラーとなっている人気本です。
「お金の心理学」というタイトルにもあるように、心理的側面からお金の基本を学べます。特に気になるパンチワードは「収入-エゴ=貯蓄」という話です。「エゴを減らせば、豊かになれる」と書かれているように、「貯金」がしたければ「周りの目」を気にしなければいいというわけです。
「周りの人よりも良い服が着たい」「友達よりも良い車に乗りたい」「豪邸に住んでいい暮らしがしたい」というような「自分をよくするためにかかるお金」を少なくすればお金は貯まるのはもっともです。
「エゴ」を少なくすれば「貯金」はできることを考えさせられます。心理学からお金を考えたい人におすすめできるわかりやすい本です。
2 日本版FIRE本で働き方改革する
[超入門
詳細はこちら2021年は経済的自立をする「FIREムーブメント」が日本でも話題になりました。「生活費を稼ぐために働くこと」から「自己実現の手段として働くこと」が注目されました。
もともとFIREはアメリカで流行ったワードです。だからこそ、これまで日本の書店に並んでいたFIREに関する本は、翻訳本がほとんどでした。考え方はわかるものの、実際に日本で実現しようと思えばかなりハードルが高かったです。
ただ最近、『普通の会社員でもできる 日本版FIRE超入門』や『[超入門]2時間ではじめられる! 日本人のための日本型FIRE成功の秘訣がわかる本』など「日本でもFIREできる」「日本式のFIRE」に関する本が書店に並ぶようになりました。
完全な経済的独立を目指す必要はありません。むしろ僕は「働くことをやめる必要はない」と考えています。ただ、FIREの考え方を取り入れる思考はありです。「嫌々働く」のではなく「好んで働く」感覚を身につけることができるため、知って損はありません。
以前、「サイドFIRE」として、経済的自立をしながら、自分の好きな仕事をする生き方を紹介した記事を書かせていただきました。「20代からアーリーリタイアする時代へ。サイドFIREして生きるために働くことをやめる脱お金計画」の記事でもまとめたように、自己実現のために「あえて」仕事をする考え方もあります。いずれにせよ「こんな働き方もあるのか」と教養を深めることができる日本式FIRE本はおすすめです。
「20代からアーリーリタイアする時代へ。サイドFIREして生きるために働くことをやめる脱お金計画」
3 安くなる日本がわかる本
安いニッポン「価格」が示す停滞
詳細はこちら「平成30年の景気後退」や「少子高齢化による悪循環」など、ここ十数年、日本に対するネガティブなワードをよく耳にします。ただ正直なところ、「景気後退して何が悪いの?」とか「子供が少なくなって老人が増えて何か問題があるの?」と感じている人も多いはず。「結局、自分の生活に支障がなければいいよね」と他人事に考える人もいます。
『安いニッポン「価格」が示す停滞』では、世界と比べた日本の現状がわかりやすく紹介してあります。例えば、日本の「ディズニーランド」の入場料は、世界で最も安いという話があります。どこの国でも1万円以上するチケットが、日本では1万円以下で購入できるほど安く買える国になっているというのです。
「安い」のは入園料だけではありません。残念なことに、日本の一人当たりのGDPも平均賃金も最低賃金も低くなっています。
「国際通貨基金(IMF)」が発表する「WORLD ECONOMIC OUTLOOK DATABASES(※1)」の2020年10月の各国比較データによると、日本の一人当たりの実質GDPは28位となっています。
また「経済協力開発機構(OECD)」が発表する「平均賃金(※2)」 の2020年のデータによると、日本の平均賃金は22位となっています。「GDP世界3位の経済大国」と言われる日本ですが、人口一人当たりだと低いです。要するに「労働生産性が低く」「賃金も低い」が、人口が多いのでマンパワーでカバーしているわけです。
モノが安いことは消費者として嬉しいことかもしれません。ただ、給与も安いとなると話は別です。日本は「ディズニーランドが世界で一番安くてラッキー」なものの「給料も安いから払えない」という見方もできるわけです。そんな「安くなった日本」の未来を想像しやすくしてくれるのがこの本です。
(※1)「WORLD ECONOMIC OUTLOOK DATABASES」
(※2)「経済協力開発機構(OECD)」が発表する「平均賃金」
お金の教養を深めよう
本を読んで知識を増やすのはおすすめです。特に、お金の教養を深めることは人生に生かすことができます。
お金のマインドセットができる本を読みながら、自分の将来を考えるのもいいし、経済的独立という生き方や働き方を日本でも実践することもできます。日本の安さを世界と比較して考えるのも面白いです。
本は読めば読むほど知識が増えます、知れば知るほど深さが楽しくなります。かつての僕のような「20代の若いうちからお金について学びたい」「30代の将来設計のために金融リテラシーを上げたい」と考えている人は、知的好奇心を満たしてくれる本をどんどん読み漁ってみてください。知識をもとに人生に生かすのがポイントです。