「マンション投資に重要な入居率とは?」
「入居率を高めるための対策は?」
マンション投資している方や、これからマンション投資を始めようと検討している方は、上記のように疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
入居率が高いほど、物件の収益性が高いと言えるので、マンション投資をする上で「入居率」は重要になります。
今回は、「入居率の計算方法」や「入居率を改善するための対策」などについて紹介していきます。
これからマンション投資を検討している方や、すでに始めていて入居率で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
入居率とは?
入居率に関する以下について解説していきます。
入居率は、マンション経営の収益性を表す重要な指標になるので把握するようにしてください。
入居率の定義
入居率とは、賃貸物件の総戸数に対する入居中の部屋数の割合のことをいいます。
入居率が高いほど、物件の収益性が高いと言えます。また、入居率が低い場合は、空室リスクが高まり、物件の価値を下げてしまう可能性があります。
入居率の計算式は、以下の通りです。
入居率 = 入居中の部屋数 ÷ 総戸数
例えば、総戸数10戸のうち8戸が入居している場合、入居率は80%となります。
入居率を高めるためには、物件の魅力を高める、入居付けの効率を上げる、入居者の満足度を高めるなどの対策が必要です。
不動産投資では入居率が重要
不動産投資の収益は、家賃収入から諸経費を差し引いた金額となります。
空室があると、当然ながら家賃収入は減少します。
また、空室期間が長引くと、利回りが下がることで、物件の価値も下がる可能性があります。
そのため、マンション投資では、入居率を高め、家賃収入を安定させることが重要です。
入居率の目標値は、95%以上とされています。しかし、これはあくまでも目安であり、立地条件や築年数などによって目標値は変わってきます。
重要なのは目標値を設定し、それを達成するための具体的な施策を実行することです。
後述で、入居率を高める対策について紹介していきます。
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入居率の計算方法
入居率の計算方法は以下になります。
- 時点入居率
- 稼働入居率
- 賃料入居率
それぞれの項目に沿った計算方法を紹介していきます。
時点入居率
時点入居率とは、ある時点における物件の入居率のことです。
例えば、2024年1月31日時点の入居率を算出する場合、その日の時点で入居中の部屋数を総戸数で割ることで算出できます。
【計算式】
時点入居率 = 入居中の部屋数 ÷ 総戸数
時点入居率は、ある時点における入居率であるため、入居率の推移を把握する際には、複数の時点の時点入居率を比較する必要があります。
また、管理会社にとって都合の良い、入居率の高い時期のデータを出してくることもあるので注意するようにしてください。
稼働入居率
稼働入居率とは、年間の稼働日数に占める入居日数の割合のことをいいます。
【計算式】
稼働入居率 = (総戸数×365日) – (総空室日数) ÷ (総戸数×365日)
例えば、総戸数10戸の物件で、5戸が30日間ずつ空室となった場合、年間の空室日数は150日となります。
この場合の稼働入居率は、稼働入居率 = (10×365 – 150) ÷ (10×365) = 95.9%となります。
稼働入居率は、物件の収益性を把握するための重要な指標です。
空室日数を減らすことで、稼働入居率を高めることができます。
賃料入居率
賃料入居率とは、物件の総潜在賃料に対する総空室損料の割合のことをいいます。
【計算式】
賃料入居率 = (総潜在賃料 – 総空室損料) ÷ 総潜在賃料
例えば、10戸のうち8戸が7万円、2戸が6万円の賃料の物件があったとします。
この場合、総潜在賃料は63万円となり、年間にすると756万円となります。
月額賃料7万円の2部屋が2ヶ月間空室となれば、賃料は28万円(月額7万円×2部屋×2ヶ月)減ります。この場合の賃料入居率は、
賃料入居率 = (756万円 – 28万円) ÷ 756万円 = 約97.1%となります。
賃料入居率は、マンション経営の収益性をより正確に把握するために重要です。
入居率だけでなく、賃料入居率も合わせて確認することで、経営状況をより深く理解することができます。
入居率99.4%
入居率が高い物件の特徴
入居率が高い物件の特徴は以下の通りです。
- 立地がいい
- セキュリティがしっかりしている
- マンションのデザイン性
それぞれの特徴について解説していきます。
立地がいい
物件の立地条件は、空室率に大きな影響を与えます。
駅から遠かったり、都市部へのアクセスが悪かったりすると、通勤や通学に不便が生じるため、入居希望者が減ってしまいます。
また、スーパーマーケット、コンビニ、ショッピングモール、病院、学校といった生活に欠かせない施設が徒歩圏内、自転車圏内にある物件は、入居希望者のニーズに応えられるため、人気が高くなります。
駅近などの利便性の高い立地の物件は、需要が高いため、転売や賃貸もしやすいというメリットがあります。将来的な資産運用を考える場合にも有利です。
このように、立地がいい物件は、生活するうえで便利なので入居率が高くなります。
セキュリティがしっかりしている
マンション探しをする人の中に、セキュリティ面を重視している人は多くいます。
そのため、立地やデザインなどが良くても、セキュリティ面で不安を感じてしまうと、そのマンションは選択肢から外されてしまうこともあり、結果的に入居率の低下につながってしまう可能性があります。
最低限のセキュリティ設備は整えておく必要があります。
最低限のセキュリティ設備は以下の通りです。
- オートロック 不審者の侵入を防ぐのに最も効果的な設備です。
- 防犯カメラ 不審者の侵入や犯罪の抑止効果があります。
- 宅配ボックス 不在時に荷物を受け取ることができるため、防犯対策にもなります。
- 共用部の明るさ 夜間でも共用部が明るいと、不審者が近づきにくくなります。
このように、セキュリティ設備があるマンションは入居率が高くなるので頭に入れておきましょう。
マンションのデザイン性
収益物件の入居率を高める上で、共用部や外観のデザイン性は重要な要素です。
共用部や外観がオシャレだと、入居者や内見者に以下のような印象を与えることができます。
これらの印象は、入居率を高める上で非常に重要になります。
また、共用部や外観の整備は、以下の効果も期待できます。
- 家賃の向上
- 資産価値の向上
このように、共用部や外観の整備されている物件は入居率が高く、少し家賃が高くても入居者から人気があります。
入居率を改善するための対策
入居率を改善するための対策は以下の通りです。
- 入居付けが得意な不動産会社に変更する
- 家賃の見直し
- 内装工事をする
それぞれの対策について解説していきます。
入居付けが得意な不動産会社に変更する
空室が長引いている場合、問い合わせや内見申し込み件数が少ないことが原因となっている可能性があります。
問い合わせや内見申し込み件数が少ないということは、物件の魅力が伝わっていない、あるいは物件の存在が知られていない可能性があります。
そのため、問い合わせや内見申し込み件数が少ない場合は、入居募集をお願いしている不動産会社を見直すことが大切です。
不動産会社も、得意とする分野がそれぞれ異なるため、入居者募集を依頼する際は、入居付けが得意な不動産会社を選ぶ必要があります。
家賃の見直し
家賃や更新料、敷金、礼金の値下げ・廃止は収入が下がることため、慎重に行いたい対策です。
しかし、コストをかけずにすぐに行えるというメリットがあり、空室対策として有効な手段の一つです。
家賃の値下げは、最も効果的な空室対策の一つです。
ただ家賃を下げるだけでなく、周辺の物件相場と比較して適正な家賃に設定することが重要です。
周辺相場より大幅に下げすぎると、逆に敬遠されてしまう恐れがあります。
また、初期費用の減額も空室対策として有効です。
敷金や礼金は、入居者の負担が大きいため、減額や廃止することで入居率を向上させることができます。
ただし、敷金や礼金は、万が一のトラブルの際に入居者から回収できるため、完全に廃止するのではなく、減額にとどめておくのが一般的です。
このように、家賃や初期費用の値下げは、空室対策として有効な手段ですが、注意点もあります。周辺相場を参考に適正な価格に設定し、入居者の負担を軽減することで、入居率の向上につながります。
内装工事をする
空室が長引いている物件は、内装が劣化している可能性があります。
クロスやフローリング、畳などの目立つ場所が傷んでいたり、汚れていたりすると、入居希望者は敬遠してしまいます。
そのため、空室対策として内装工事を行うことが有効です。
内装工事を行うことで、以下のような効果が期待できます。
- 物件の魅力がアップし、入居率の向上につながる
- 家賃をアップできる可能性がある
- 物件の資産価値が向上する
一般的な内装工事の内容をいくつかご紹介します。
- クロス張り替え
- フローリング張り替え
- 畳の張り替え
- 壁紙の張り替え
- 天井の塗装
- キッチンやトイレの設備交換
また、内装を綺麗に維持するためには、定期的なハウスクリーニングも重要です。
退去後や入居前、空室中の定期的なハウスクリーニングを行うことで、物件の印象を良くすることができます。
このように、内装工事することで、空室対策としての効果は大きいため、検討してみましょう。
まとめ
今回は、「入居率の計算方法」や「入居率を改善するための対策」などについて紹介してきました。
入居率を改善するには以下の対策がおすすめです。
- 入居付けが得意な不動産会社に変更する
- 家賃の見直し
- 内装工事をする
上記の対策を行い、入居率を高めることがマンション投資では重要になります。
入居率は、委託している不動産会社(管理会社)によっても大きく左右されるので、入居付けに優れている不動産会社に委託することも大切です。
リスクを抑えてマンション投資するには、マンション投資のプロに相談することが大切です。
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