「専有部分」とはなに?マンションの共有部分との違いや見分け方を紹介!

「共用部分と専有部分の違いは?」

「共用部分と専有部分の見分け方は?」

分譲マンションは、その一室の所有者一人の所有物とされる「専有部分」と、そのマンションの所有者全員の共有物とされる「共用部分」で構成されています。

しかし、共用部分と専有部分の境界線は曖昧で、トラブルに発展することも少なくありません。

この記事では、共用部分と専有部分の違いや、共用部分の範囲について詳しく解説します。

福岡市中央区小笹の新築分譲マンション!

目次

専有部分とは

専有部分とは、一室の所有者が所有する住戸の室内スペースを指します。

分譲マンションの場合、この専有部分に限っては、所有者で自由に改修することができます。

区分所有法第二条第三項では、専有部分は以下のように表現されています。

この法律において「専有部分」とは、区分所有権の目的たる建物の部分をいう。

マンションの専有部分には、基本的に所有者が住戸として所有・使用する部分が含まれます。

具体的には、以下の部分などが含まれます。

  • 給水管
  • 窓ガラス
  • 天井
  • 玄関ドア

ただし、各マンションによって専有部分の定義は異なるので、具体的な内容は管理組合や開発会社によって異なります。例えば、壁や床、天井の一部が共用部分に含まれる場合もあります。

「共用部分」と「専有部分」の違い

分譲マンションの専有部分と共用部分の違いは、所有権の有無です。

専有部分は区分所有者が所有し、共用部分は区分所有者全員で所有します。

専有部分は、部屋の内部(リビングルーム、ベッドルーム、キッチン)や玄関などの一部です。専有部分は、区分所有者の自由な使用や改装が可能です。

共用部分は、外壁、廊下、階段、エレベーター、庭などの全住民が使用する部分です。共用部分は、区分所有者全員の共有財産であり、管理組合が管理します。

このように、「共用部分」と「専有部分」には違いがあるので、不安があれば、契約時にもらった規約を確認しましょう。

共用部分における「専用使用権」とは?

専用使用権は、マンションの共用部分の一部を特定の区分所有者のみが利用できる権利を指します。

具体的には、専用庭やバルコニー、ルーフバルコニー、駐車場などが該当します。

一般的に、専用使用権を持つ人は、月々定められた「専用使用料」を管理組合に支払います。この料金は、管理費や修繕積立金に充てられることが一般的です。

ただし、専用使用権を持つ部分には制限があります。例えば、駐車場には車以外の物を置かない、バルコニーには物置などを設置しない、専用庭でバーベキューなどをしないといった規則が各マンションごとに定められており、これは管理規約や使用細則に明記されています。

専有部分の見分け方

専有部分は、区分所有者が自由に使用や改装ができる部分です。

一方、共用部分は、全住民で共有する部分であり、区分所有者の勝手な使用や改装はできません。

専有部分と共用部分の区別は、マンションリフォームの際に重要です。

専有部分をリフォームする際は、区分所有者の自由な判断で行うことができますが、共用部分をリフォームする際は、管理組合の許可が必要です。

専有部分は、壁や天井などの構造物で囲まれた部分です。

具体的には、以下の部分が該当します。

  • 部屋の内部(壁、天井、床、柱、窓、ドアなど)
  • 玄関

専有部分と共用部の見分けが難しい場合は、契約書や管理規約を確認するか、契約書や管理規約を確認するようにしましょう。

契約書や管理規約には、専有部分と共用部の具体的な区分が記載されています。

また、管理組合に問い合わせれば、専有部分と共用部の区分を教えてくれます。

専有部分の例

専有部分の具体例は、以下になります。

  • 居住スペースの内装(壁紙、床材、天井材など)
  • 共用範囲以外にある設備(給湯器、エアコン、コンロなど)
  • メーター以降の配管(給水管、排水管、電気配線、ガス配管など)
  • 共用管までの排水管
  • 共用ダクトまでのダクト
  • 住宅用火災警報器
  • 居住スペースにある消化器
  • 居住部分の壁や床、天井などの内側部分
  • 玄関扉の錠
  • 玄関扉内部の塗装部分

分譲マンションの専有部分は、壁や天井などの構造物で囲まれた部分です。

ただし、玄関や廊下などの一部も、専有部分に該当します。

また、共用範囲以外にある設備や、メーター以降の配管・配線なども、専有部分に該当します。

専有部分と共用部の見分けが難しい場合は、契約書や管理規約を確認するか、管理組合に問い合わせましょう。

共用部分の見分け方

共用部分はマンション内の住人全員が共有するエリアであり、専有部分以外の建物や設備が該当します。

具体的には、廊下や階段、エントランス、駐車場、また配線や配管、給排水設備がこれに含まれます。

さらに、共有された付属建物も共用部分に分類されます。

また、管理組合の総会での決議なしには、共用部分の変更やリフォームが認められていません。

共用部分の改修においては、住人全員の意思決定が必要とされています。

共用部分の例

共用部分の具体例は、以下になります。

  • エントランスホール
  • エレベーター
  • 宅配ボックス
  • 共用廊下や階段
  • 室外機置き場
  • メーターボックス
  • 目隠しパネルや乗越え防止柵
  • 躯体部分(支柱、屋根、外壁など)
  • 躯体のコンクリート
  • 縦配管
  • 屋上
  • パイプシャフト

これらは住人全員が利用し、管理組合の対象となる共用部分の一部です。

変更やリフォームに際しては、総会での合意が必要となります。

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専有部分での注意点

専有部分での注意点は以下の通りです。

専有部分での注意点
  • カーペット床をフローリング床に変更した
  • 窓のサッシ交換をした
  • 玄関前の廊下に私物を置いていて注意された

それぞれの注意点について紹介していきます。

カーペット床をフローリング床に変更した

マンション内での防音性維持の一環として、一部のカーペット床が指定されています。

これは階下や隣接部屋からの音を軽減するための措置であり、無断でフローリングに変更する行為は禁止されており、防音性が低下すると他の住人からのクレームが生じる可能性があります。

マンション内での防音性維持のために指定されたカーペット床を無断でフローリングに変更する行為は、マンションの管理規約や建物管理規約に違反することになります。

そのため、管理組合や管理会社からの指導や警告を受ける可能性があります。

また、他の住人からのクレームや訴訟のリスクも考えられます。

このように、専有部分であっても無断で変更してはいけないこともあるので注意が必要です。

窓のサッシ交換をした

窓サッシやインターフォン、ドアの鍵など、共用部分にある設備や機器については、専有部分と混同しやすいかもしれませんが、無断で変更することはできません。

これらの設備や機器は、マンションの共用部分に属するため、管理組合や管理会社の許可を得てから変更する必要があります。

窓サッシを交換する場合は、まず管理組合や管理会社に相談し、許可を得ることが必要です。

また、インターフォンやドアの鍵を交換する場合も同様に、許可が必要になります。

これらの設備や機器は、住人全体の利益を考慮して管理されているため、無断で変更することはできません。

玄関前の廊下に私物を置いていて注意された

玄関前の廊下は共用部分であり、私物の置き場所としては禁止されております。

これは、消防法の観点からも禁止事項であり、以下の理由により安全性に問題が生じるためです。

1. 通行の妨げ
私物が倒れて通行を妨げると、住人の日常生活や緊急時の避難に支障をきたします。特に、ベビーカーや車椅子を利用する方にとっては、大きな障害となります。

2. 災害時の危険
地震や火災などの災害発生時に、私物が倒れて避難経路を塞いでしまう可能性があります。これは、住人の生命に関わる重大な危険となります。

3. 火災時の延焼拡大
可燃性の私物が置かれている場合、火災発生時に延焼拡大の原因となる可能性があります。これは、建物全体に被害を及ぼす恐れがあります。

このように、玄関前の廊下に私物を置くことは、様々なリスクを伴います。

住人の安全を守るために、必ず共用部分のルールを守り、私物を置かないようにしましょう。

もし、どうしても私物を置く必要がある場合は、事前に管理組合に相談し、許可を得た上で、指定された場所に置くようにしてください。

共用部分での注意点

共用部分での注意点は以下の通りです。

共用部分での注意点
  • 共用部分のものを壊した場合は自己負担になる
  • 共用部分のルールに違反したら管理組合から指導される

それぞれの注意点について紹介していきます。

共用部分のものを壊した場合は自己負担になる

共用の物を自身が壊してしまった場合、修理費用は基本的に自己負担となります。

例えば、自然災害による破損や経年劣化による故障であれば、管理費から支払われる可能性がありますが、以下のようなケースでは自己負担となります。

  • 共用エントランスのガラス扉を誤って物にぶつけて割ってしまった
  • エレベーターの壁を傷つけてしまった
  • ゴミ置き場の扉を壊してしまった
  • 共用庭園の遊具を壊してしまった

これらの場合、故意かどうかは関係なく、壊した本人が修理費用を負担する必要があります。

共用部分のものは、みんなで共有して使用するものです。

壊してしまった場合は、責任を持って対応し、修理費用を負担するようにしましょう。

また、個人賠償責任保険に加入している場合は、修理費用が補償される可能性があります。

保険加入状況を確認し、補償対象であれば保険会社に連絡しましょう。

共用部分を大切に使い、気持ちよく暮らせる環境を維持しましょう。

共用部分のルールに違反したら管理組合から指導される

共用部分は皆の利用するスペースなので、お互いにルールを守り、配慮し合うことが大切です。

以下の点に注意し、気持ちよく共用部分を利用しましょう。

  • 玄関前の廊下や共有スペースに私物を放置しない
  • 自転車やバイクは指定された場所に駐輪・駐車する
  • ゴミは分別して決められた場所に捨てる
  • 共用部分を意図的に汚さない
  • タバコのポイ捨てはしない
  • ペットの散歩中にフンを放置しない
  • 共用部分の利用ルールを守り、騒音や振動を出さない
  • 決められた時間以外に共用部分を使用しない
  • 許可なく共用部分に物を設置しない

ルールに違反し、指導を無視した場合や違反が深刻な場合、管理組合は理事会で対応を検討することがあります。

また、違反が深刻な場合は、退去勧告や損害賠償請求を受ける可能性もあるので注意が必要です。

トラブルを避けるために、他の住民への気遣いを怠らず、共有スペースを快適に利用するようにしてください。

まとめ

本記事では、「共用部分と専有部分の違い」や「共用部分と専有部分の見分け方」などについて紹介してきました。

専有部分は以下になります。

専有部分
  • 居住スペースの内装(壁紙、床材、天井材など)
  • 共用範囲以外にある設備(給湯器、エアコン、コンロなど)
  • メーター以降の配管(給水管、排水管など)
  • メーター以降の配線(電気配線、ガス配管など)
  • 共用管までの排水管
  • 共用ダクトまでのダクト
  • 住宅用火災警報器
  • 居住スペースにある消化器
  • 居住部分の壁や床、天井などの内側部分
  • 玄関扉の錠
  • 玄関扉内部の塗装部分

共用部分は以下になります。

共用部分
  • エントランスホール
  • エレベーター
  • 宅配ボックス
  • 共用廊下や階段
  • 駐車場や駐輪場
  • 室外機置き場
  • メーターボックス
  • 目隠しパネルや乗越え防止柵
  • 躯体部分(支柱、屋根、外壁など)
  • 躯体のコンクリート
  • 縦配管
  • 屋上
  • パイプシャフト

上記のように、専有部分と共用部分は、はっきりと分かれているのでリフォームをする際には注意が必要です。

また、共用部分のルールに違反したら管理組合から指導されることがあり、深刻な場合には退去勧告や損害賠償請求を受ける可能性もあるので注意が必要です。

専有部分と共用部分の区別がつかない場合は、管理組合や管理会社に確認するようにしましょう。

福岡でマンションの購入を検討している方は、えんホールディングスへぜひご相談ください。

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