新天町商店街が建て替え・一時移転へ、新街区は2030年代に完成
戦後、福岡市・天神に誕生した新天町商店街が、建て替えに向けて動き出し始めました。創業80周年の新天町商店街は今後、どのような商店街に生まれ変わるのでしょうか。
この記事の目次
新天町商店街の建て替えに向け、店舗が順次一時移転

出典:新天町商店街商業協同組合『新天町は未来に向けた商店街の実現に向け建替えと一時移転を決定 80年の感謝を込めて、2027年2月14日(日)に感謝セレモニーを実施』
約100店舗が軒を連ねる新天町商店街が、一時移転を伴う建て替えへ。2030年代に新天町街区(西街区)の完成を見込む━━。
新天町商店街商業協同組合(楢﨑昌太理事長)は2026年8月12日、新たな複合ビルへの建て替えに伴う一時移転を発表した。
各店舗は2027年春までに順次、現在地での営業を休止する予定だ。
新天町商店街は今後、2026年9月のワゴンセール、同年11月のせいもん払いを経て、同年12月から2027年2月にかけて感謝セールを実施する。
2027年2月14日には、新天町商店街内の新天町サンドームにおいて感謝セレモニーを開催する予定だ。その後、建て替えに向けた動きが本格化する。
新天町商店街での建て替え期間中、各店舗は天神地区をはじめ各地の仮店舗や既存支店などで営業を継続する予定だ。
一部の店舗は、ソラリアステージの中2階・中3階の一部で『新天町』の看板を掲げて営業を継続していく。ソラリアステージでの営業開始は、2027年3月を予定している。
今回の一時移転を伴う建て替えの決定に際して、新天町商店街商業協同組合では、建物の老朽化とともに耐震性や安全面の課題を抱えており、今後の新天町商店街のあり方についても検討してきたという。
同組合の楢﨑理事長は、発表資料において、「建替え期間中は、一旦、皆様に愛されたこの地を離れ各店舗で営業を続けて参りますが、受け継ぐべきものを大切にしながら、皆様に親しんでお楽しみいただける商店街として戻ってまいります」と記している。

>>【あわせて読む】始まったのは明治時代!博多のバーゲンセール『せいもん払い』を知っていますか?
2030年代に完成を見込む新天町街区(西街区)は設計・整備費800億円を想定

出典:新天町商店街商業協同組合『新天町は未来に向けた商店街の実現に向け建替えと一時移転を決定 80年の感謝を込めて、2027年2月14日(日)に感謝セレモニーを実施』
2030年代に新商店街の完成を見込んでいる新天町商店街商業協同組合では、建て替え後も天神と大名を東西方向につなぐ2本の商店街通路やメルヘンチャイムなど、新天町の歴史を継承しながら、耐震性や防災性の向上を図った「未来に向けた商店街」を志向する。
具体的には、商店街跡に建設される新天町街区(西街区)では、約5,900平方メートルの建築敷地面積(うち建築面積約4,900平方メートル)に、延べ面積約8万8,000平方メートルの複合高層ビルを建設する計画だ。
2025年第5回福岡市議会(12月定例会)の福祉都市委員会に提出された報告書『新天町・パルコ街区におけるまちづくりの検討状況について』によると、新天町街区(西街区)の設計・整備費は約800億円を想定している。
新天町街区(西街区)では、隣接するパルコ街区(東街区)とともに、地下鉄天神駅からきらめき通りまでを南北につなぐ新たな地下通路や、西鉄福岡駅から商店街西端まで2階レベルでつながる動線を整備する計画だ。
これらにより、来街者の回遊性や利便性の向上を図る。
なお、パルコ街区(東街区)建設用地の大半を占める福岡パルコ本館・新館も2027年2月末に閉店する予定だ。

出典:新天町商店街商業協同組合『新天町は未来に向けた商店街の実現に向け建替えと一時移転を決定 80年の感謝を込めて、2027年2月14日(日)に感謝セレモニーを実施』
創業80周年の新天町は土地・建物の組合所有・管理方式で誕生

1945年12月22日、戦後復興の第一弾となる新天町商店街の前身「西日本公正商店街」の起工式が開催された。
「福岡市の再建はまず商店街建設から」という方針の下、旧福岡高等女学校の敷地を活用して、土地と建物を組合が所有・管理する方式による組合組織が採用された。
そして、「新しい天神町を創る」という思いから新天町と命名された。
翌1946年8月に一部店舗が開店し、同年10月15日に全店がそろって、戦後初の本格的商店街として、新天町の落成式典と創業祭を開催した。
「博多の花道」としてスタートした新天町は、1948年に新天ステージが完成し、新天音頭のレコードも制作された。新天ステージからは、NHKのど自慢の中継も行われた。
翌1949年7月には、福岡部で初となる博多祇園山笠の飾り山笠が新天町に登場した。
さらに1950年9月、大改装によって新天町に西日本初となるガラスアーケードが完成し、「降っても照っても新天町」のキャッチフレーズも生まれた。
1978年の大改装では、冷暖房完備の通路や欧州風の外観でイメージを一新した。
1981年には創業35周年記念として、新天町の顔となる巨大なからくり時計「メルヘンチャイム」が完成し、長年にわたって市民を楽しませてきた。
そして、2008年には、メルヘン通りの上空に開閉式ドーム型アーケード『サンドーム』が登場した。
新天町誕生80周年を迎えた2026年8月、商店街の建て替えと一時移転を決断し、未来への新たな一歩を踏み出している。
【参照サイト】
新天町商店街商業協同組合『新天町は未来に向けた商店街の実現に向け建替えと一時移転を決定 80年の感謝を込めて、2027年2月14日(日)に感謝セレモニーを実施』
https://www.shintencho.or.jp/pdf/relocation.pdf
2025年第5回福岡市議会(12月定例会)福祉都市委員会報告『新天町・パルコ街区におけるまちづくりの検討状況について』
https://www.city.fukuoka.lg.jp/gikaizimukyoku/giji/shisei/documents/20251217houkoku2.pdf
西日本鉄道創立110周年記念誌『まちとともに、新たな時代へ』第1部_天神発展史 第1章戦前、戦後の天神と西鉄(1868年~1955年)
https://www.nnr.co.jp/110th_history/book/html5.html#page=51
Information
- 新天町街区(西街区)
- 建築敷地面積
- 約5,900平方メートル
- 建築面積
- 約4,900平方メートル
- 延べ面積
- 約8万8,000平方メートル
- 主要用途
- 店舗、事務所、文化・情報発信 等(例:地域文化ミュージアム《祭り、歴史・文化発信》)
- 事業者
- 新天町商店街商業協同組合、(株)新天町商店街公社
★福岡の観光・グルメ・ビジネスなど、最新記事の更新情報はこちらから
記事更新情報は、下記のフクリパ公式アカウントからも配信しています。
ぜひご登録ください。




